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80代親が身体的しんどさを理由に家事を放棄して人生は季節の移ろいと思う

幼馴染の友人母の話。

友人は子供2人が幼い頃離婚し実家に戻り、それ以来実の母と4人で暮らしながらフルタイムで働いている。

夫を亡くし一人暮らしだった母親は、まだ小さかった孫たちや娘を心配し受け入れたが、一方で
「もう60歳過ぎて子育てや家事から解放された筈なのに」という不満は友人に日常的に愚痴っていたようだった。

もちろん友人は休日は夕食を作るし
子供の弁当や平日の後片付けなどはしているようだった。ただ
「一度うちをでて一家の主婦やると、戻ってうちの中に2人主婦がいるのはストレスやわ〜」
と言っていた。
離れて近くに住むことも、実家に戻った初期は検討していた。

時は流れ、当時60過ぎだった友人母は80代となり、子供らは高校生と大学生。友人はアラフィフの管理職である。

ある晩、夕食作りをめぐって大喧嘩となり、友人母は

「だってしんどいもん。
友達もみんな、『まだ4人分のご飯作ってるの?』ていうもん。
80でそんなことしてる人いない。
しんどさは分かってもらえないやろうけど」
「世の中にはシングルマザーでもそうでなくても働きながらワンオペの人は沢山いる」

と言って、
(おそらく最後の言葉にブチ切れたであろう)友人が支度をすることになったとか。

子供らもそろそろ戦力になるとはいえ、平日は今まですっかりおばあちゃん頼みだったので、友人には青天の霹靂…いやじわじわ導火線に火がついて爆発に向かって来たのか?知らんけど、大打撃である。

私は、この先もフルタイムで働く友人と、この先さらに老いていき、友人を頼ることも増えていく母親との関係が心配である。

そして、80代ってやっぱそんなに体力が衰えてしんどいのか…とも。

そういえば、89歳で亡くなった私の祖父は以前
「毎日、あちこちが痛くてしんどいわ。若い人にはわからんだろうけどなぁ」
と笑いながら話していた。

そして、20代だった私は自分の親がジャムの瓶のふたを開けられなかったり、毎日腰が痛いというのを見て「人生の秋だな」と思ったことも思い出した。それから30年経てば、親は人生の冬になっている。私たちは晩夏か初秋か。そしてまた春が来ることはないのだ。「赤ちゃんの世話はだんだん育って手が離れていくけど、介護のゴールは死」と別の友人が言っていたっけ。

今のうちから体力作りせねば…と思いながら今日も暑いなぁと室内にいる私です。

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