こんな芝居を観た
劇団大樹公演「ひめごと」を観ました。
主催の川野誠一さんが狂言師ということもあるためか、本作品のセットは能舞台のようなつくりの、庭のある茶の間が舞台。登場人物も少なく、しかしそのセリフ、表情から内面や過去の秘めた想いがひしひしと伝わってくるのは、まさに静の能舞台のような世界観。
役者がうまい。とくに表情の深さに驚く。脚本(み群杏子さん)演出(篠原明夫さん)、そしてよりこのドラマを際立たせ、我々の心を揺さぶるは朝鮮の琴、カヤグム(音楽・演奏 金オルさん)の音色。
人はみな秘めたるもの。
そのものがミステリーだ。
それをまるで上から静かに見つめるかのごとく、大きな柿の木や散りゆく枯葉の存在感(花美術 横井紅炎さん)に圧倒される。
良い芝居を観ました。
12月14日から18日日曜まで。
会場 東長崎 小劇場てあとるらぽう
「ひめごと」HP
https://taiju5.wixsite.com/himegoto2022