見出し画像

教師のメンタルを守る いざという時ののためのおすすめ本 3冊目は『反応しない練習』草薙龍瞬著

こんにちは、junjunです。

これまで、3回に渡ってお届けしているテーマは、
「教師のメンタルを守る いざという時のためのおすすめ本」です。

そのおすすめ本はこちら。

●『7つの習慣』スティーブン・R・コヴィー著
●『ストレスフリーの整理術 はじめてのGTD』デビッド・アレン著
●『反応しない練習』草薙龍瞬著

いよいよ今回が最後となりました。
3冊目の『反応しない練習』草薙龍瞬著について、これまでと同様に次の2つの柱に沿ってご紹介します。

・書籍の概要
・「いざという時ってどんな時?」「なぜ本書が教師のメンタルを守るのか?」

●『反応しない練習』草薙龍瞬著


実はこちらの本、退職後に出会いました。

「えーっ!これもっと早く知りたかった!」
そう強く思いました。

この本に書かれていることを、知識として知っているか否かで、これから出会うであろう教師としての悩みとの付き合い方が大きく変わってくると思います。

そう言い切れるほど、私にとっては現職時代に会いたかったおすすめの本となっています。

▶︎書籍の概要

著者の草薙龍瞬さんは、東大法学部卒業の現役のお坊さんです。
仏教の開祖ブッダが説いた教えを元にして、
「どうすれば私たちの人生に安らぎと満足、幸福をもたらすことができるか」を論理的に解説した本となっています。

私たち人間の悩みや苦しみには・・・例えば、将来の不安や思うようにならない人間関係のストレスなどがあります。
これらの悩みは「心の反応」から始まっているのだから、「ムダな心の反応をしない」ことが悩みの根本的な解消になるというのが本書に流れる一貫した主張です。

これは著者の草薙さんが仰ったことではなく、ブッダが2500年以上前に説いた「悩み解消法」のようです。

本書にはブッダの教えをもとに、草薙さんが現代の私たちに向けて「ムダな心の反応」を減らしていくためのコツを紹介してくれています。

▶︎「いざという時ってどんな時?」「なぜ本書が教師のメンタルを守るのか?」

●いざという時って?

教師には自分の力では及ばない出来事に見舞われることがあります。
それが「いざという時」です。
そんな時、つい反応してしまいます。

そうなんです。
我々人間には「求める心」、つまり「生存欲、睡眠欲、食欲、性欲、怠惰欲、感楽欲(音や視覚による快楽)、承認欲」といった7つの欲があります。
ですから他者からその「〇〇欲」を脅かされる言動などがあれば、「不快」という反応が起きてしまいます。
逆にこれが満たされれば「快」を感じる仕組みになっているそうです。
その際限のない「〇〇欲」にいちいち反応することが、本書のいう「ムダな反応」だというのです。

ここまできて、ピンときた方も多いと思いますが、まさに教師は人間相手の仕事なので、そこには多くの「〇〇欲」が存在しています。

例えば、教師にとって強敵な欲の一つに「承認欲」があります。
私も過去にそれに振り回されたことがあります。

目の前に複数の子供たちがいます。その背後には保護者の方がいます。
周りを見渡せば、同僚や管理職がいます。

その目に見える相手からの「承認」を得たいと、つい本音では思ってしまうのです。
それは当然です。
1年間共に生活する相手です。嫌われるより好かれたい。できることなら「いい先生だ」と思ってもらえたら嬉しい。

ところがそう上手くはいきません。
30人いれば30通りの教師を見る目があります。
「自分に合う先生だ」と感じる子もいるし、「なんか合わないな・・・去年の先生の方が良かったな」と感じる子もいるのです。                                                                      そんな上手くいかなさを抱えた時、それこそが「いざ!」という時なのです。

●「なぜ本書が教師のメンタルを守るのか?」

「いざ!」という時、何の「武器」も「防具」も持たずに立ち向かったら、それこそ心身共にボロボロ状態になります。

教師にとって「いざ!」という時の「武器」「防具」は、人間関係の間に生まれる様々な出来事によって多少の心の動きはあっても、心を奪われずに本来の自分を保っていくための方法です。

その方法を論理的、具体的に紹介してくれているのが本書なのです。

もちろん、一度読んだからすぐに「心が反応」しなくなるわけはありません。
こうして紹介している私だって、まだまだ「反応しまくり」です。
でも、こちらの本を読む前と後では、明らかに「自分をメタ認知」できるようになっています。
「あっ、私は今不快に思っているな」「あっ、あの言葉で心が落ち込んでいる」
それは以前のような、自分の心の反応のままに気分を上下させていた頃とは全く違います。

自分の心の動きを客観的に捉えるスキルも、学級経営力、授業力と共に必要なものだと思います。
決して分厚い本ではありませんので、手元に置き、気が向いた時に読むだけでも、十分な気づきをその時々で得られると思います。
ぜひ手にとってみてはいかがでしょうか?

それでは次回の記事まで!


いいなと思ったら応援しよう!