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初めてのバイト

皆さんは、初めてしたバイトのことを覚えているだろうか?
今回は、初めてのバイトを振り返ってみようと思う。


初めてのバイトはパン屋さん

初めてバイトをしたのは18歳の頃。
専門学校に通っていた私は、学校帰りにある商店街のパン屋さんで働くことにした。
家族で経営している、庶民的で小さなパン屋さん。

パンが好きなので、バイトが決まってワクワクした。
その頃の時給は、最低賃金の600円台だったと思う。
私には、時給の金額なんて関係なかった。
とにかく、バイトをしてみたかったのである。

理想と現実

エプロンをつけて、いざ初日!
パン屋さんの仕事は、パンをきれいに並べてお客さまのレジ対応…だと思っていた。

実際は、ひたすらパンを乗せているトレイ洗い。
少し思っていた仕事内容とは違うが、それでも働けることがうれしかった。
友達も同じパン屋さんで働いていたが、一緒にシフトに入ることはなかった。

時間は学校が終わってからの、18時~20時くらいまでだったと思う。
その時間ずっとトレイ洗いだった。

イタズラっ子と酔っ払い

パン屋さんには5歳の女の子がいた。
保育の専門に通っていたので子供はもちろん好きで、バイトに行く日が楽しみになった。

しかし、それも初めだけだった。
女の子はとてもイタズラ好きだったのである。 

いつものようにトレイを洗っていると、後ろからエプロンの結び目をほどかれる。
階段の上からスリッパを投げてくる。
イタズラは日に日にエスカレートしている気さえした。

父親である店長にそのことを伝えても、優しく注意するていどで状況は変わらない。
そして、この店長がまた問題だった。

パンを作り終えたらお昼からお酒を飲み、夜にはすっかりできあがっている。
店の奥にいてくれるのならまだいいのだが、店に出てきてたびたび私にからんできた。

制服のスカートを見ては「もっと短くしたらいいのに」と言ってくる始末。
冗談とはわかっていても毎回言われると嫌になるし、そんな目で見られていると思うとゾッとした。
私は、だんだんバイトに行くのが憂うつになっていた。

うれしいこと

バイトをしていて、うれしかったこともある。
それは、余ったパンをもらえること!
袋いっぱいにいろいろなパンをもらえた。

店長の腕はたしかだったので、パンはどれもおいしかった。
あとは……特にない。

結局、このあとに保育園のバイトが決まり、パン屋さんは数ヶ月で辞めることになる。
初めてのバイトで、人間関係の大変さを少し知れた。

これはまだまだ序の口で、ここから数多くの職を経験することになる___

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