私の中銀カプセルタワー滞在記〜NAKAGIN BUSINESS CAPSULE(82)
【入居25日目②】
台風は過ぎたはずなのにまだ強い風が残る街を、カプセルタワーから東銀座を経由して銀座までドカドカ歩き、前回いつ来たかを覚えてないくらい久しぶりのシネスイッチ銀座に向かう朝の10時少し前。通りには人が少なくて風通しがいいけれど、この街には人がたくさんいる方が楽しいな。道の所々に収集されるのを待つゴミの山があって、普段は小綺麗なこの街も普通の人の営みの一部なのだと思うとちょっと親近感がわいたりして、移動だけでこんなに楽しいなんて、今日は早起きしてほんとによかった。
さて映画館の近くでおにぎりでも買おうと思っていたら、銀座のど真ん中でコンビニを探すのが難しいことを知る。うーむ朝ごはんのピンチだ。映画館でお腹が鳴ってしまう。私のセブンはどこ?
「そうだ!三越にオープンと同時に入って何か買えば映画のスタートに間に合う!」。映画館の前まで来たものの回れ右して三越に走ると、近くの木村屋の前には開店を待つ人たちが並ぶでもなくドアのまえにたむろしていた。「朝から餡パンを買うためだけに並ぶ人がこんなにいるなんて!」と私の知らない優雅な世界に驚愕する。オープン直後の三越では入り口から地下まで100回くらい「いらっしゃいませ」をいわれ、そこら中から45°のお辞儀をいただいてしまい、「わしゃ貴族か」と思いながらパン一個とジュースというショボい買い物をして素早く去る。優雅じゃなくてごめんなさい。
そんなこんなでギリギリ間に合った映画はレディースデイの半額で超ラッキー。銀座のど真ん中であくまでもチープな私である。ホクホクしながらこの季節にぴったりの、氷と雪に包まれた小さな村の映画を観た。
「やっぱり映画館はいいなぁ」と外に出たら、朝の静けさがウソのように人があふれていていつもの風景になっていた。お目当てのカレー屋さんは思ったより遠くて、「さすがに昼時の太陽はキツいぜ」とヨレヨレになりながら到着すると、なんということでしょう、まだ12時前なのに大行列。「カレーは常に新規開拓」をモットーとする私だがここは勇気ある撤退とし、Bプランの以前に行って美味しかったお店に駆け込む。奥の席の団体様の注文が渋滞していたり(ランチタイムにさみだれで注文するとは)、突然レジが壊れて支払いができなかったり(なんで今?)などのイベントに巻き込まれつつ、ミッションを終えて無事出社できた。達成感はあるけどなんか疲れたのは気のせいだろうか。インドアの人がはしゃぐと疲れるの法則。
仕事の後はまたカプセルタワーに戻って銀座ライフの余韻を味わいたいところだけど、今夜は明日の親族の結婚式に備えてまた自宅だ。えーと明日で合ってるんだよな?移動生活が続くと曜日感覚がなくなってきて、予定を何回も確認しないと不安になる。なにしろ世界で一番信じられないのが自分であるからして。
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いつもこの子と外を見てた(黒猫のもちもちクッションです)
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