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4月28日 いちき串木野市を巡る旅
4月27日と28日にかけて、
いちき串木野市を訪問。
27日は午前中にいちき串木野市の
特産「サワーポメロ」の果樹園を見学。
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例年より1週間程度早い開花となったサワーポメロの花。
果樹園に到着して車を降りると、ジャスミンのような芳醇で濃厚で華やかな香りがあたり一面に
広がっていました。
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日本中でかんきつ類の栽培が行われているなか、いかに差別化していくか、いかに特産を生み出していくか試行錯誤を重ね、昭和50年頃からいちき串木野市で栽培がはじまったサワーポメロ。
かんきつ類の栽培に50年以上たずさわり、
市の営農指導員も務めている内田一平さんの
農園を見学させていただきました。
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かんきつ類の栽培はもちろん、機械の修理や周りの生産者の皆さんへのアドバイスを行いながら、いちき串木野市をみんなでもりあげようとする想いに溢れた素敵な方。
これまでの歴史を振り返り、お話をお聞かせいただきながら、内田さんのプロフェッショナルな仕事ぶりに触れました。
ご家族のお話もお聞かせいただき、7人いるお孫さんのなかには、みかん栽培に興味を持ち、いずれは内田さんの跡を継ぎたいと考えているお孫さんも。
「農業は簡単じゃないよ」と言いながらも、嬉しそうにお話いただく内田さん。
内田さんがサワーポメロを育てる土地は、水はけがよく、かんきつ栽培に適した土壌とのこと。
内田さんが培った経験とどこにも負けないサワーポメロを作り出すという熱意で、他の地域では味わえない自慢のサワーポメロは1月頃に収穫予定とのこと。今から楽しみです。
28日は午前中に加工センターを訪問して、あくまき作りを見学。加工センターでは、あくまきをはじめ、ふくれ菓子や郷土料理など40年以上にわたり、地元の方々と加工品づくりに取り組む松崎さん。
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今回は僕も一緒にあくまきづくりに挑戦。
子供の頃の記憶をたどりつつ、灰汁に漬け込んだもち米を竹の皮に入れて、しっかりと包んで、均一に広げて、竹の皮でしっかりと結ぶ。
言葉にすると簡単なようだけれど、実はとても難しく微妙な力加減によって出来上がりが大きく変わっていきます。
達人の皆さんに丁寧なご指導をいただきながら、なんとか1本完成。
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かんきつ類の栽培が昔から盛んないちき串木野市で、剪定されたみかんの木を灰にして、灰汁を作り出し、灰汁にもち米を一晩つけこむ。
竹の皮も一枚一枚丁寧に洗い、包みこんだあと、
改めて煮ると、さあ出来上がり。
あくまきの他にふくれ菓子、山菜おこわなどなど、こちらの加工センターから沢山の美味しいものが生み出されていました。
おばあちゃんの家に行ったような、懐かしい気持ちに浸りながら、皆さんと素敵な時間を過ごしました。
午後はこちらもいちき串木野市の特産、まぐろを味わうため、「まぐろの館(やかた)」でランチ。
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まぐろ丼とまぐろラーメンのセットで、
まぐろを存分に堪能。
ランチの後、「まぐろの館」支配人の
富田さんにお会いしました。
富田さんは先日僕が出演したラジオを聞いていただき『かごしまぐるり』に興味をもっていただいていたとのこと。
「まぐろの館」は松栄丸という漁船をもち、自分たちでまぐろ漁も行っています。先代の社長が、まぐろの美味しさをもっと沢山の方に知ってほひいとの想いから「まぐろの館」をオープン。
現在、「まぐろの館」の支配人を務める富田さんもかつては1年以上かかるまぐろ漁に通算7回も出航を経験。
まぐろ漁のなかで、何度も命の危険を感じたといいます。
実はいちき串木野市はまぐろ漁が昔から盛んで、いちき串木野市で水揚げされる南まぐろは大変希少。だからこそ、命がけでとってきたまぐろの価値をもっとたくさんの方に知ってほしい、いちき串木野市を「まぐろの町」として市民の皆さんにも広く知ってほしいと願う富田さん。
地域や市民の皆さんと連携した構想やアイデアを富田さんにお聞かせいただくなか、沢山の刺激をいただきました。
その後、いちき串木野市のマチュピチュとの異名をもつ、おごっ「段の華」の棚田を見学。
四方を山に囲まれ、自然石を積み上げて作られた棚田の風景は壮観で、季節や時間帯で様々な表情があるとのこと。
稲穂が実る頃に彼岸花も咲き誇る風景はまさに絶景。
これだけの立派な棚田の管理は大変なことと感じるけれど、地域の皆さんの日々の手入れによって、こんな素敵な風景を味わうことができるんだなと現場に行くことで強く感じました。
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知れば知るほど、いちき串木野市が好きになり、知れば知るほど、もっといちき串木野市の魅力を感じながら、沢山の方にこの魅力を届けたいと思います。
足を運んで現地の方にお話を伺いながら、その土地の息づかいや歴史、風土を感じることができることは何者にも変え難い貴重な時間。
今回も沢山のご縁に恵まれた素敵な二日間でした。