白髪の原因は1つじゃない!?
30代になると気になる髪の悩みの上位にランクインしてくる白髪。
白髪の原因について様々な見解がありますが、実は解明されていないことも多く、
これといった原因ははっきりしていません。
長年、髪に携わってきた筆者が調べた白髪の原因となる理由を解説します。
■白髪のメカニズムとは??
-DEMIホームページより抜粋-
髪は、メラノサイトという黒い色素を作る細胞で作られたメラニンで黒く見えますが、いろんな原因でメラニンが作られずに髪が伸びることで白髪となってしまいます。
白髪の原因は、加齢やストレスなど様々なことが言われていますが、実際に研究などで解明された事象を紹介します。
■白髪の原因その①:加齢によるMITF遺伝子の発現量の低下
-参考:DEMI-
MITF遺伝子は黒い色素を作るメラノサイトの中にあり、黒い色素を作らせる指令を出しています。
加齢により、MITF遺伝子が減少しメラニン色素を作らせる指令が少なくなることで白髪になることがわかっています。
■白髪の原因その②:常在菌の異常繁殖による頭皮環境の乱れ
頭皮が青白い人に比べ、頭皮が赤くなっている人は相対的に頭皮のコリネバクテリウムが多くなっていて、スカルプフローラ(頭皮の常在菌のバランス)が崩れています。
頭皮が赤くなるのは頭皮が炎症状態になっていて、炎症状態は酸化ストレスによって引き起こされることが知られています。
40代以降では炎症状態にある頭皮の白髪率がかなり上昇しています。
コリネバクテリウムだけでなく、頭皮を老化させてしまうエンテロコッカスという菌も存在します。
エンテロコッカスが増えると頭皮が慢性的に炎症し、赤くなっている状態だと言えます。そして、頭皮が赤い人ほど白髪の割合が多くなり、毛髪本数は少なくなりやすいことがわかっています。
■白髪の原因その③:ストレスによるミトコンドリアの変化
ストレス日記をつけ、ストレスのあった時期と、白髪が増えた時期は一致するという研究結果です。
さらに、マウスにストレスを与えた実験でも同様なことが見られましたが、ストレスがなくなると黒く戻るという結果も得られました。
ストレスを与えた時は白く、ストレスのない時は黒くなるので、1本の毛に白黒のシマシマができることになります。
ストレスがどのように白髪を引き起こすのか?
謎を解明するため、白と黒でシマシマになっているそれぞれの部分で、どのようなタンパク質が存在するかを調べました。
結果、白髪が発生する際には300種類ものタンパク質が変化していることがわかりました。
また興味深いことに、白髪でのタンパク質の変化のうち多くは
失われているのではなくむしろ増加していました。
この結果は、白髪の発生という現象が、色素にかかわる因子を失った結果ではなく、髪を生産する細胞の異常な活性化により起きていることを示します。
この活性化において大きな役割の1つを占めていると考えられるのは、ミトコンドリアです。
白髪ではミトコンドリアのDNA及びミトコンドリアのエネルギー生産に関連するタンパク質の量が大幅に増加していたのです。
この結果は、ストレスを受けて白髪を作るようになったしまった毛穴の細胞では、ミトコンドリアの量そのものが著しく増加すると共に、特定のエネルギー生産経路が異常に活性化していることを示します。
ストレスによる白髪化は、ストレスによりメラニンが作られなかったということではなく、ストレスによりミトコンドリア量の増大をはじめとした様々なタンパク質の異常活性により起こることが研究で解明されました。
■白髪の原因その④:活性酸素による頭皮の酸化
酸化することで頭皮環境が悪くなることは、白髪の原因その②で解説しましたが、常在菌による酸化だけではありません。
頭皮は紫外線を浴びると活性酸素が発生し、頭皮の皮脂なども酸化して頭皮の老化を引き起こしてしまします。
また、ヘアカラーでも活性酸素が発生し頭皮を老化させてしまいます。
白髪染めをすればするほど頭皮が酸化してしまい、白髪の原因になってしまいます。
ヘアカラーをする時は、その辺の知識もある美容師さんにお願いしましょう!
白髪には様々な原因がありますが、いろんな原因が複合して白髪を増やしてしまいますが、できるだけ原因を作らないように、頭皮環境を整えストレスを抱えないようにする事で白髪を予防しましょう!
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