なぜ結婚式カメラマンが下手くそ・底辺カメラマンと呼ぶ人がいるのか?

婚礼カメラマンをやっていますjunichiです。
Xで見かけましたので記事にしてみました。
僕は昨年だけでおそらくですが、婚礼・成人前撮り含め200以上撮影を行ったと思います。どっぷり結婚式の撮影を行ったと思います。

これは普通のことではあるのですが、クレームやお客様からのご指摘、周りのスタッフからも特に指摘を受けずなんとか昨年1年間を乗り切ることができました。

さて表題の件ですが、Xでなにか議論になると、必ずといっていいほど結婚式カメラマンが下手くそ、底辺カメラマンとポストする人がいます。
スクールカメラマンでもそうです。必ず底辺とか、あと値段が高いといか書かれています。
下手くそな人がいるのは「事実です」。
カメラが進化してスマフォが進化して、誰でも簡単にきれいな写真が撮れるようになった現代にもかかわらず、露出や色味、ピントが甘い、ぶれてるなどの写真を平気で納品する人がいます。また撮影者としてふさわしくない服
装や格好をしている人もいます。

どんな綺麗事をいおうが容姿は大事です!

上記は現在でも少数ですがいるのと、そういう人に限って、
「撮影したものに対して責任を持たない」
人が多いです。ギャラをもらうためだけに働いているといった人もいると思います。ノーレタッチで平気でセレクトしたりピンとが甘いとかぶれてるとか色味おかしいとか構図が同じ構図ばっかりとか・・・

上記の様なカメラマンにあたり、自分や友人などの結婚式にクソみたいな写真を納品されたり、自分の子どもの記念写真がお金を出すに値しない写真だったり・・・そういうカメラマンにあたった人はそのジャンルでのカメラマンは「下手くそ・底辺カメラマン」と言いたくなるのだと思います。

僕は婚礼カメラマンやスクールカメラマンを「下手くそ・底辺カメラマン」と言われても正直腹も立ちません、
ある意味仕方ないのかなとも思います。現実に上記のようなカメラマンがまだ存在するからです。

婚礼カメラマンにフォーカスして考えてみようと思います。
結婚式をあげるときに映像系の商品は「高い!」と思うかたがほとんどだと思います。これはなぜなのか?ですが答えは以下になります。

ただの例です。でも多いのではこういった会社・・・

スナップ・前撮り撮影・アルバム付き
30万円

映像エンドロール
20万円

記録撮影(映像)
25万円

こんな感じの会場多いんじゃないでしょうか?
上記だけですでに75万円ですね。

打ち合けに行きましょう

結婚式運営会社の取り分(多分・・・半分のところもあると思う)
35%〜60% 

撮影会社
かりに半分として 残り・・・およそ35万ですね。

僕は写真のカメラマンなので写真だけで行くと
残り15万とかていします。

この15万から前撮り、当日カメラマン・アルバム制作となります。
極端な例かもしれません。また前撮りは別のところでとかアルバム不要とかもあります。あと接客とかやセレクト・レタッチなども主な業務です。

撮影会社として1席撮影したとして、どれだけ会社にお金がのこるのでしょうか?・・・

ここから機材費・人件費・そのほか経費などを支払うことになるわけです。
まぁもうかりませんわな・・・今は人件費が高騰してますからなおさらです。また働き方改革により、無理して働くことも制限されるでしょう。
実際には見えないところでサービス残業しているこもあると思います・・・多分ね・・・納期はまってくれませんから・・・

運営会社が50%ほど抜くことになるんですが、これも「施設運営・設備・人件費・税金」などに当てられます。運営会社も消して楽ではないはずです。

運営会社は主に衣装・引き出物や小物・料理・映像商材・施設利用費やそれにまつわる人件費などで収益を上げます。
どこも競争です。値段の競争もありますし、下見に来た人たちをなんとか成約に持っていくための料理を食べてもらったり、演出をしたりとするわけです。また施設の固定費はかなり厳しいものがあるでしょう。光熱費と税金・プロモーションにかかる広告費も・・・

撮影会社にも正直お金は残らず、機材は個人の持ち物とかにしていることも多くあるはずです。カメラ機材は使えば使うほど、消耗していきます。
そして、趣味で撮影を楽しむ人とは比べ物にならないほど撮影を行います。
実際僕も昨年1年間で婚礼、スクール、企業案件をトータルすると100万ショットはいってると思います。
それだけこなしていれば多分ですが、下手くそとかお客様からご指摘いただくこともほぼないと思いますが・・・

なにが言いたいかというと、会社に金がないので、機材もそれほど良いものを揃えられず、個人のものを使っていても給料がかなり安いので良い機材を購入することも難しいです。
なので機材はボロボロだけど、大事なところはしっかり抑えて腕と経験でカバーするといったことになると思います。

ゲストのほうがいい機材持ってる場合なんで結構あると思います。

コロナが広まるもっと前の話ですが、休日1日で1つの会場で10件とかあったこともありますが、そのときはスナップカメラマンでも学生アルバイトがいたのも事実です。(今でも稀にいますけど)
映像のほうは今でもアルバイトが多くいます。(撮影を仕切ったりしなくていいですから学生バイトでいいんです)

撮影会社もカメラマンの経費をできるだけ削りたいはずです。そうなると
選択肢は「アルバイト・パート」にするほかありません。

短い期間だけでトレーニングしたアルバイトや経験の浅いカメラマンでは実際、下手くそな人もいると思います。

結婚式の件数がへった現在はあまりひどいカメラマンは少ないかもしれません(婚礼は)。あとできるだけ社員で撮影を回すと思います。ある程度のクウォリティは担保されてるかと思います。ただカメラマンの年齢も若い人が減ってますので、写真の構図やポージングなどが古臭いとかもあったりしますし、疲労がたまり撮り逃したりすることもあると思います。

基本的に結婚する人が減っていて、盛大に結婚式する人も減っています。
人件費はあがり固定費はそのまま、婚礼の会社もジリ貧の状態です。

実際の話ではありますが、私の本業は会社のパソコンやサーバー、UTM、VPN構築や管理が本業です。撮影業務は副業になりますが、「外注」という立ち位置です。

昨年一年間で一般の会社員程度はギャラは稼いだはずです。
底辺と言われようが、もらえるものもらえていると正直なんと言われようとも「気にならない」ですが、婚礼の撮影業界の裏側を少しでも知ってもらえると今後の参考になると思い記事しました。

また底辺や知らない人から下手くそと言われても何も思わないのですが、自分の撮影したお客様にだけは下手くそを言われたくないのでそこはプロ意識を持って撮影をしています。

婚礼のカメラマンは基本的に黒子です。目立ってはいけませんし、気持ちよく撮影してあげることが一番大事です。その日が楽しかったか?これがすべてです。全体を通して良かったというお言葉をいただくことはあってもカメラマンがよかったという話を個別にもらうことは少ないと思います。

その個別に良かったと言ってもらえるように当日頑張るだけではあるのですが・・・

最終的になにが伝えたくてこの記事を書いたのかわかりませんが、実際には婚礼の業界はこんな感じだと思います。

最近ではブライダルフォトグラファーになるための養成講座みたいなものがあります。撮影の流れや表向きのルールを知るのにはいいのかもしれませんが、当日撮影をこなすという部分では、その養成講座を受けたところで難しいでしょう。実際にそのフォトグラファーを採用するとかというとおそらく多くの会社はNOだと思います。

なんとか講座を受けるぐらいだったら撮影会社に入りこむのが一番だと思います。そこでおそらくなんとか講座で教わる以外の大きなものがあるはずです。あと下手に知ってる感じだと頭でっかちになって使う側も使いづらいとかもありますし・・・・自分よりも年齢が上の人をトレーニングして一人前にするぐらいだったら、カメラを始めて楽しいですぐらいの若者のほうが教えやすいですし・・・・

なかなか撮影会社には採用されない・・・はおそらく、「適正がない」と考えたほうが厳しいことを言うようですが正しいと思います。

正直に書きすぎだと思いますが、現場からのお話でした・・・・

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