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決断の95%は無意識。

本日のnoteの目的:
⑴ 人の決断がいかに無意識に行われているかを理解し、そこに無意識のバイアスがあることの理解をしていただく
⑵ 無意識の決断に影響を与えるためのビジュアルコミュニケーションについてShareする。

こんにちは、「マーケティング系っぽい」中村です。せっかく徳力砲をいただいたので(マーケティング系っぽい人として)、今週末に書き上げる予定だったnoteを2日繰り上げて書きあげています。

私、P&Gに15年以上いました。
ブランド組織にはいたんですが、マーケティングではなく消費者市場戦略本部っていう「生活者インサイトとアナリティクス(統計的な理解とか)」を中心にやっている部署でした。「消費者がボスである(consumer is boss)」って言っている会社なんでとてもコアな仕事で楽しかったです。
今はInstagram/Facebookでフィールドは違いますが、色々なマーケターの方とお話できるので非常に楽しんでます。そもそもnoteやらtwitterやら始めた一つのきっかけももっといろんなマーケターの方と繋がって日々の悩みを知りたかったからなので皆さまと繋がれたら嬉しいです。

ということで本日の本題です。初心を忘れず、今日も自分へのmemoだと思って書いてみます。誰かの参考になれば幸いです。

1)決断はほぼ無意識?

人って一日中決断してますよね。ネットで調べても諸説あってあって9000回だとか10000回だとか、数は正確にはわからないんですが、朝起きてから寝るまでに死ぬほど決断しているわけです。

その中で意識的に決断しているのって何パーセントくらいかご存知でしょうか?半分くらい?70%?80%?

実は人は5%しか意識的に決断していなくて、95%は無意識だそうです。1日に8000ー9500回無意識に決断です。

少し話の角度を変えてみます。プロスポーツ選手いますよね。野球でもテニスでも。私はあまり運動が得意な方ではないのでいつも凄いなと思ってみています。よくあんな早い球来て打てるなーとか。反射神経が違うんだなーと思っています。

でも、実は反射神経っていう神経ない、らしいです。

あれってボールの回転とかスピードから無意識に予測、そして無意識的に身体を動かせるほど練習を積んでいるので(体が覚える、の状態)、ある意味脳の処理が自動化されていて動きが普通の人に比べて以上に早いってことらしいです。

上の話がどこまで正確かはわからないんですが、ポイントは人って無意識に決断をする。そして無意識下の決断を理解することがビジネスに繋がると思っています。

もう一つFacebookでは「無意識バイアス」って考え方があります。これは男女や年齢の違い、人種の違いを尊重し、多様性を生かすための考え方で、要するに育った環境だったりで本人気づかないうちにバイアスがかかってしまっているという考え方です。詳細は下をご覧ください。

結果、脳が自動化されていて、その自動化は過去の経験だったり行動だったりから規定されているってことなんです。本人気づかないうちに色々バイアスかかっているんですよね。


2)無意識の決断と無意識バイアス、だから何?  マーケティングに何の関係があるの?

めちゃくちゃ関係あります。だってユーザーさんに、消費者に、ショッパーに自分たちの商品を買ったり、サービスだったりを使う決断して欲しいんですよね。でも、ほとんどのケース無意識ですよ?

いつも自分で確認するようにしているのは、「自分の考えるマーケティングのプランって、その無意識の決断を前提にしたプランか?それとも論理的に判断していただくのが前提のプランか?」ってことです。

マーケティングっていろんな定義があると思うんですけど、師匠から聞いたのは「パーセプションを変えること(結果行動を変えること)」。これは今でも正しいと思っています。ただ、ずっと生活者と向き合って10年以上、私の中でのツイストしたマーケティングの定義は「無意識バイアスを取り除くこと。結果、無意識行動(脳の自動処理方法)を変えてもらうこと」です。

一時期グローバルでバズっていたAlwaysの#LikeAGirlのキャンペーンは個人的にはこの無意識バイアスを変えていく、という考え方ですね。(個人的には柔軟剤レノアの日本投入での成功ケースをしたいのですがいつかのために取っておきます笑)

そのためには生活者の「無意識の決断」を理解することが必要だなと思っています。そう考えると脳科学とか行動経済学とかいわゆるCognitive Scienceって大事だな、って思います。


3)わかったけど結局どうすればいいの?→ビジュアルコミュニケーションを使う。

⒈ インサイト理解のために。

個人的に今までやってきて非常に良かったのは写真を使ったエクササイズ。例えば下の2枚の写真。左側がシンガポールのGoogleを使ったFreshnessの検索結果。右側が日本のGoogleさんを使った新鮮さの検索結果。日本人にとってのバイアスで新鮮さは食べ物に繋がりますが、それは海外ではおきません。日本人はスーパーほぼ毎日行きますから。

ちなみにこの辺のやり方を理解する上でおすすめの本。


無意識バイアスを変えるためにビジュアルコミュニケーションを使う。

インターネットやスマホのおかげで生活者一人一人が受け取る情報量って種類も含めて非常に増えてますよね。私も隙間時間見つけては最近NewsPicksや海外の記事を読んで情報収集とかしてます。特に私が今いるフィールドのテクノロジーの世界って本当に変化のスピードが速くて、それが世界中で起きているので24時間どんどん進んでいるし。その上色々なカテゴリーで次々新しい商品やサービスが出てくるから生活者にとってはカオス的な状況だったりして。

そんな中生活者の皆様の1秒でも取るのってすごい難しいし、しかもそのことが記憶に残ってもらって、無意識バイアスに影響を与える。これってとても難しいと思います。特に文章で伝えるって結構難しいと思うんですよね、きっと皆斜め読みだし。

だからビジュアルコミュニケーションって重要になってくると思っています。MITによるとビジュアルの1秒って30000文字に匹敵する情報量を伝えられるらしいです。しかも情報を受け取ってからの脳の処理速度もテキストだと0.5秒のところを画像は0.013秒でできるらしいです。

スマホの時代になってこの処理速度の差がどんどん世の中の現象に顕在化してきているなーって本当に思っています。特に若い人たちはTVだとペースがスローすぎて飽きるとかYouTubeでも2倍速で見るなんて話もちらほら聞くようになってきました。この辺の話は最近バズったこちらの小島さんの記事をご覧ください。

じゃあ、どんな風にビジュアルコミュニケーションをすればいいのか。Instagramとしてはこんなことを広告主さんにお伝えしています。TVCMって徐々に盛り上げていってどーん!ってあとでクライマックス持ってきてブランド名出すような作りなんですよね、TV自体がそういう作りだと思っています。一方で動画の世界、ビジュアルの世界だと最初からクライマックスを持ってくるのって大事だと思っています。


合わせて動画の神様、明石ガクトさんが書かれた本(動画2.0)を読んでみてください。コンテンツを作るにはいかにInformation per Time (IPT)を上げるかって話個人的には本当にピンときました。情報圧縮した動画を作るべき(例コマ送りを速くする)、みたいな話が書かれていたりして、個人的に非常におすすめです。(すいません、うまくリンク貼れてないのでこちらをお使いください→https://www.amazon.co.jp/gp/product/4344033817/


最近はInstagramの広告でのコミュニケーションで、どんなクリエイティブが効くのか、実際に行動変容を起こすのかみたいなことも研究していたりします。また機会があったらシェアしますね。

それでは今日はこの辺で一旦メモをおしまいにしたいと思います。何となく「無意識バイアス」を理解する、「ビジュアルコミュニケーションを使う」ってもしかしたら大事かもということが伝われば幸いです。

本日も長文にお付き合いいただきありがとうございました。

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Junichi Nakamura
サポートありがとうございます。 何冊か書いてみてわかったのですが、note書くのかなりの熱量と時間がいるのでサポートは励みになります。