InsideSales 商談化率の向上と失注商談
前記事ではスタートアップ企業におけるInsideSalesの獲得商談、質と量の向き合い方について記述しました。
今回は商談化率(Salesが商談フェーズを進めると決める率)の向上をどのようにして向上させていくかを書いていきます。
現在、ShippioではInsideSalesのヒアリング不足で初回から失注してしまう数は毎月0件〜2件に抑えています。
1. 全ては初回商談の失注にある
まず最初に実施する事は、商談の失注理由整備です。
皆様もあるあるだと思いますが、SFAで商談の失注理由を分析してマーケティング活動や、InsideSalesのScriptに活かそう!としても、
という状況に陥ると思います。
Shippioでも失注理由を再定義する活動がSalesチームでは行われていたのですが、再定義された失注理由に対して、私自身があるポイントにこっそり頭を抱えていました。
失注理由が多すぎる…
理由が複数あることで逆にすぐ失注になるのでは?
元々私はプリセールスで活動をして営業に近いところにいたので、失注理由を明確かつシンプルにできないSalesはLow Perfomerだと決めつけていました。AkamaiやMarketoでの失注理由はせいぜい5個か6個だったでしょうか。
実際Shippioの商談失注理由が何個あるかというと
2. 責任分解点
ひとまずデータが欲しいからやるしかないとSalesチームにお任せした結果、今ではこの失注商談データがとても有効活用できています。
むしろ、PMFしていないスタートアップの製品では現実的に様々な失注理由が発生することを目の当たりにして、外資系企業でこびりついた失注理由のバイアスを取り切れたと思っています。
さて、この数ある失注理由の中でInsideSalesがヒアリングすれば絶対防げるよね?という条件・責任を明確にする事で、InsideSales起因での初回商談失注が防げるというわけです。
これを愚直に続けて、冒頭お伝えした今ShippioではInsideSales起因の初回商談失注を激減させる事ができています。
3. Salesとのフィードバック会
とはいえ、InsideSalesは初回商談失注を防げば、それでミッションコンプリートか?といえば、違いますよね。
やはり受注までいかに貢献できるか?がメインミッションです。
そこで、受注までの商談フェーズのどこから失注したか、滞在日数やその理由をデータで可視化し先手先手で施策を打つ事ができます。
Shippioでは、SalesチームとのFB会を毎週設けています。
商談の成功パターンや失敗パターン共有、InsideSalesでの新しい価値訴求を戦略的に話し合います。Salesは事前にInsideSalesのCallを聴いてから商談に臨むことが多いので、Call FBもしています。
ここまでSalesチームがInsideSalesと強いタッグを組んでいる企業は珍しいのでは?と思うくらい皆さん積極的です。
4. 失注理由細分化の良い副作用
ここまでが商談化率をどう向上していくか?のお話でしたが、今ShippioのInsideSalesではこの失注データを使ってとても効率よくあることができています。
元々InsideSalesは新規リードに依存しがち(特に展示会)ですが、細分化された失注理由を元に新しい価値訴求を踏まえてタイミングよく掘り起こすことができるようになり始めています。
とはいえ、まだまだこれからです。
掘り起こしのリードタイムやCVRをKPIのサブアイテムとして持っているので更なるUpdateが必要だと思っています。
5. 最後に
私がInsideSales部門を統括し始めた2022年11月から、InsideSalesの基礎中の基礎部分を構築したShippioですが、まだまだUpdateが必要です。
InsideSales部門のリーダーポジション、プレイヤーの方も大募集中なので、ぜひカジュアルに会話させてください!