10代がYoutubeやNetflixよりハマった「メタバース」とは?
今はメタバースの時代になった。今までの20年間、驚くべきことが多かったと思うか?これからの20年はSF映画と変わらないんだろう。メタバースの世界が近づいてくる。そして現実をシミュレーションすることで私たちの未来を描きます。 - エンビディアCEOジェンソン·ファン(Jensen Huang) -
2020年を基点に新しい標準と呼べる「ニューノーマル(New Normal)」という概念が定着しました。以前から言及されてきたリモート勤務や非対面サービスが活性化された時期でもあります。 今日は、アンタクト時代に人々を繋ぐプラットフォームを意味する「メタバース(Metaverse)」について見ていきましょう。
メタバース(METAVERSE)とは?
メタバース(Metaverse)は、1992年のアメリカのSF小説家、ニール·スティーブンソン(Neal Stephenson)の小説に登場した概念で、アバターを通じて新しい3D空間で人生を生きていくという内容が含まれています。 この概念は2003年「セカンドライフ(Second Life)」というゲームを通じて現実化しました。 ゲーム内でユーザーは、実際の世界で暮らしているように生産や消費、コミュニティ活動をすることもありました。
メタバースとは、超越を意味する「メタ(meta)」と現実世界を意味する「ユニバース(Universe)」の合成語で、個人を表現するアバターたちが遊び、業務、消費、コミュニケーションなど、ソーシャルや様々な活動ができるプラットフォームを指します。
出典:itmedia.co.jp
メタバースは、1992年に登場した概念であり、すでに2003年に似たような概念の「セカンドライフ」が発売されましたが、その後、どんどん消えていきました。日本でもMixiというサービスが流行りましたが、今はほぼ人気が覚めてしまいました。モバイルやソーシャルプラットフォームが発達しながら、仮想空間でコミュニケーションを取る必要がなかったからです。
すでに忘れられた概念だと思っていたメタバースが再登場した理由は何でしょう? 最大の要因は「技術の発展」です。仮想現実、拡張現実の技術が発達し、現在は特定の仮想空間でも無理なくコミュニケーションができるようになったからです。さらに、サブキャラや世界観の考え方、仮想の世界になじみのあるMZ世代の登場、アンタクト時代の到来によって、仮想空間でも人々が交流できる「メタバース」が再び注目されるようになりました。
メタバース、どこで活用されているのだろうか?
メタバースは、ゲーム業界やエンターテイメント産業で最も活発に言及されているプラットフォームです。昨年はアイドルBTSが新曲「ダイナマイト」を発表してメタバースを活用し、BLACKPINKも仮想ファンサイン会を開いて注目を集めました。
ゲーム「フォートナイト」で新曲を発表したBTS (リンク:https:/youtu.be/9SgY0lxiJV0 )
1) テックリーダー、新しい視点で仮想空間にアクセスしたテックリーダーたち
メタバースを積極的に活用したテックリーダーは、マイクロソフトとフェイスブックです。フェイスブックは2014年、突然VR企業オキュラス(Oculus VR)を買収したと発表しました。その後、Facebookは開発者フォーラムであるF8 2016でソーシャルVR(Social VR)という概念を披露し、2017年にはソーシャルVRを実際に実現したFacebook Spacesのベータバージョンを発表しました。
2017年にFacebookから発売されたFacebookスペース(ベータバージョン)
出典:Facebook's First VR World Is a Hideous Bride-of-Frankenstein Creation - Extreme Tech
Facebookは、「ソーシャルメディア」の強みと「VR技術」を組み合わせた新しいメタバースを生み出しました。Facebookは、今もVRゲーム制作企業を継続的に買収しており、VR技術を融合させた「Facebook Horizon」も開発し続け、メタバースの高い活用度を予告しています。
フェイスブックが「VRによる「ソーシャル」機能を強化したのに対し、マイクロソフトは「混合現実」と「協業」を基盤に領域を広げました。ハードウェアの側面では2016年にホロレンズ(Hololens)開発者バージョンを初めて発売し、混合現実(Mixed Reality)を導入しました。2019年にはホロレンズ2を正式バージョンとして製作しました。一方、2017年には、リモート勤務と協業を支援するマイクロソフトチームズ(Teams)を発売しました。
混合現実機器であるホロレンズとマイクロソフトのコラボレーション技術は、産業·医療などより複雑で多様な環境でもメタバースを可能にしました。 現場に直接行かなくても状況を把握して問題を解決できるよう支援するためです。
特に、リモート環境で医師が患者を直接治療しながら、Team Zを通してリアルタイムで医療協業をするなど、他の空間にいるチームメンバーが安全な距離を維持して協業する事例も登場しています。 マイクロソフトは、現在もゲーム会社を買収し、仮想世界に投資し続けています。
2) 仮想空間を活用したマーケティング
ファッションなどショッピング業者も仮想空間を積極的に活用しています。 早くからグッチやルイ·ヴィトン、シャネルなどのブランドではモバイルゲームやアーケードゲームを活用してMZ世代に合わせたマーケティングを展開してきました。この現象は、仮想空間に自然に移りつつあります。マークジェイコブスとバレンティーノは、現実と同じシーズン衣装を任天堂のVRゲーム「どうぶつの森」に発売しました。グッチは、スポーツゲームであるテニスクラッシュにグッチ商品を発売しただけでなく、グッチオープンというテニスゲームも開催していました。
その他、ナイキ、コンバース、ディズニーがネイバーの仮想現実プラットフォームである「ゼペット」に入店し、ファッションショーを仮想空間で行う事例もありました。ライブコマースがトレンドであるショッピング業界でも仮想空間を活用した多様な製品販売が行われると予測されます。これ以外にも食品、旅行など産業全般における仮想空間を活用する可能性が高いです。
3) 産業現場での仮想空間
産業現場でも仮想現実が使われました。 ヒュンダイ自動車が製品開発や産業現場に仮想技術を導入しました。
ヒュンダイ自動車は「バーチャル開発プロセス」を適用し、新車を開発する過程を公開してきました。 デジタルデータを基に仮想環境を構築し、仮想環境で製品を開発したり設計過程を検証するのにも活用しました。
4) 仮想空間にブロックチェーンが入ってきたら?
ソーシャルと仮想の世界、コラボレーションと仮想の世界がつながっていたように、新しい技術の組み合わせが現れています。代表的な例として、ブロックチェーン基盤のゲームである「ディーセントラランド(Decentraland)」があります。このゲームは仮想現実で行われますが、ブロックチェーン基盤の思想が融合しています。例えば、すべてのユーザーは分散されたプラットフォームを共有します。ユーザーはこの世界の中で自らデジタル資産を取引し、コミュニティ会議を通じて意思決定をすることができます。取引内訳と土地所有権はブロックチェーンで記録されているため、偽造·変造はできません。ブロックチェーンの脱中央性という特徴から、ゲーム制作会社が開発を主導せず、多様な開発者がコンテンツを作ってゲームを拡張させていくことができます。土地の取引だけでなく、ソーシャル活動やコンテンツ生産を通じて収益を創出するという点も特徴です。
最後に
メタバースの市場展望は明るいです。 市場調査会社であるストラテジーアナリティクスによると、メタバース市場は今年から急激に成長し、2025年関連売上は2,800億ドル(約31兆円)に上る見通しです。
情報技術(IT)業界関係者は「モバイル基盤のソーシャルネットワークサービス(SNS)、ゲームなどコンテンツがより現実のようなVR基盤に自然に移行している」とし「グローバルIT企業がメタバースサービスに関心を持つ理由」と述べました。
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