私の発見
この記事は三ツ星スラムアドベントカレンダー企画です。
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今年の「私の発見」です。
人間はとしをとる
どう考えても人間は年をとる。いくら考えても年をとる。何をしても年をとる。当たり前のことなんだけど、ものすごく腑に落ちることがあった。
この夏から調子を崩し、あまりの調子の悪さに精神科の服薬をしたりカウンセリングを受けたりしていたのだがどうにもならず、ある日血圧を測ったらどう測っても200/110という数値を叩き出したので、測った血圧計ごと受診(血圧計の誤差な可能性もある)したら、血圧を下げる薬と定期通院が始まった。
私の高血圧は、現在小学校1年生の娘の出産時からだ。産後、血圧が上がったまま下がらない。よく脳内出血とか併発しなかったものだと思う。高齢出産の危険性はこんなところにも転がっていた。
産婦人科でいったん降圧剤が処方されたものの、内科では「あなた若いから大丈夫」と帰されてしまった。その後も毎年のように職場の健康診断で引っかかり、結果持って内科に行ってもずっと「経過観察」だった高血圧だ。
それがとうとう年齢と数値のダブルパンチで服薬開始となったのだ。
正直、ほっとした。家ではかるたび、II度あるいはIII度高血圧(参考: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-003.html )でしかなく、看護師としてもサイレントキラーいつくるんだよ、とビビっていたので、服薬がはじまり、私が40年以上慣れ親しんでいた模範的な血圧の数値をみたときには実にほっとした。
これは明らかに、加齢で体がいたんでいることにほかならないと感じている。ずっと元気で、今のまま生きることはできないのだ。
人には人のキャパシティがある
残念ながら、1日8時間・週5時間、を基本とした「正職員」な労働が自分に向かないことは、かなり前からわかっていた。今年はそれがより深く腑に落ちた。
2024年は、1月から看護師バイトを2件掛け持ちし、4月からは週1回の習い事もはじめ、平日が予定で全て埋まってしまいそうになった。
焦って古巣の総合病院バイトを辞めたのだが、時すでに遅く、週1日の習い事と、(実質は週に1.5日しかない)新しく慣れない職場での労働にミスが重なり、夏のある日、車に乗れなくなった。
思い返せばぶっ倒れる1週間前ごろから、追突寸前の運転や一般道での大幅な速度超過をしてしまっていた。もしかして私、キャパオーバーでは…うまく乗り切らなければ…と思っていたが、まさか動悸息切れで車に乗れないばかりか、携帯を見るのも呼び出し音が鳴るのも辛い日が来るとは思っていなかった。
仕事も習い事も全てキャンセルさせてもらい、家にこもること1か月でずいぶん落ち着いた。
このとき、いわゆる「ルーティン」を整理して、かなり無理な生活だったことに気づいた。
朝5時台から8時前まで家事をノンストップ、出勤または習い事にでかけ、仕事は13時か15時に上がるとして、夕方から寝る前まで家事。その合間に小説を読み、文章を書き、イヤホンで勉強の動画をながら視聴。眠るのは12時を過ぎてから。土日はお寺があるか用事で出かけるか。
週5で働けないならせめて、とやっていたことが全て裏目にでていた。
私を雇ってくれていた元主任さんである施設長さんは、体力のあるバリバリのキャリアウーマン(しかもワンオペ二児の母)であるということを完全に失念し、完全に憧れで、なんでも「はいよろこんで」で引き受けていたら、あっという間に「あっちのじゅんこ」になってしまっていた。
外れ値の真似をしてはいけないのだ。
ハンドメイド楽しい
心も体もガタガタになってしまったので、夫に甘えて主婦だけをやりながら、たくさん眠って(睡眠時間はどう少なく見積もっても6時間は必要だった)、回復途中で大好きだった手芸に少し手を出した。その中でもいちばんうまくできたのが子どもの「移動ポケット」。今はクリップも安価で売っていて、ハンドメイド民にやさしい世の中。20年前はこんなにハンドメイド資材は豊かじゃなかったぞ?と思いながら、ミシンを走らせる。
子どもの頃ずっと、祖母は私のそばで編み物をしていた。母はたまの休みに裁縫をしていた。おばは私に着物を縫ってくれた。そういう記憶がふわっと蘇ってきた。
何かを自分の手で生み出す、それも自分の好きな素材で、自分のほしいサイズのものを、というのがとても楽しいことを思い出した。
幸いにも、祖母やおばが遺してくれた編み針や毛糸がたくさんあるので、いくらでも新しいものは作れる。布もたっぷりある。「外貨」を稼ぐことはできない日々ではあるが、自分の「楽しい」を増やして、「私」に戻ってきたことは、喜ばしいなと思う。
セルフケアだいじ
2021年暮れ〜2022年にぶっ倒れて死にそうになった時は、子どもの高校受験に丸かぶりだった。
今回、夏にさっさとぶっ倒れておいてよかったんかもしれん。現在進行形で子ども2人分の高校卒業・大学受験で動いているので、これから倒れないように気をつけようと思う。
ぶっ倒れる直前には、15分の瞑想をする時間が睡眠時間を削ることでしか割けなかった。どうなんだそれ。そりゃおかしくなるはずだ。
夏に倒れ、10月に入り、今度はぎっくり腰で動けなくなった。つまり、実質2か月くらいは家からろくに出られなかった。今までも運動不足だったが、看護師バイトでぎりぎり保たれていた運動量もゼロになり、服薬もはじまったことから、毎日何かやろう!と始めたのがヨガの「太陽礼拝」。1日3回をゆっくり連続で、毎日できるようになり、ようやく自分の体を内観できる状態に戻ってきた。
日々の体のかたさやこわばり、やわらかさ、キャパシティが感じられる。今日は疲れているからもう寝てしまおう、という決断ができるようになってきた。セルフケアの概念が一段深くなったと感じている。
来年こそはRYT200取得にむけて、体調を整えていこうと思う。
というわけで
2024年は大変に学びの多い年だったと思います。
まだまだ末の子どもたちは小さいので、せめてみんなが成人するまで、せめてお寺の後継が決まるまで、健康にやっていこう、と反省をこめて心に決める1年となりました。
ここまでお読みくださってありがとうございました。またね!
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