作家の死
先日
老犬がいきなり亡くなったので
実家に帰ったら
かつてうずたかく積み上げられていた
「わたしの蔵書」
が
びっしり箱につめてあった。
その数20箱超え
姉に感謝を述べながら
私たちはそれらを死ぬ気で運んだ。
その中に長いこと保管されていた大量の
ナンシー関
私という人間の基礎の基礎の基礎を作った
偉大なる文筆家だ。
この出来事
ナンシーならなんてコラムしたんだろう
いつもそう考えながら暮らしている。
作家の死は新しい作品が2度と
もう2度と
この世に発表されないことを意味する。
残された私たちは潔く
残されたものを
何度も繰り返しなぞっていくしかない。
そして私たちもまたそんなふうに
誰かを
あとに残していくのかもしれないし
いかないのかもしれない。
急逝がいまだ悔やまれるけれど
大切に読みすすみます。