派生的に思い出したこと
ダイアログ・イン・ザ・ダーク投稿から
もやっとした思いが残った。
もっと、書きたいことがあるけれど
私の中でまだ言語化されなかった、大きなこと。
100%の暗闇に
視覚障害者のアテンダントの方と私たちグループが
白杖を持って、一緒にコースを巡る。
視覚情報が制限された世界を体験すると
「怖い」と言う思いばかり。
アトラクションだとわかっていても、すごく怖い。
とにかく、恐怖心が先に立ち
足がすくんでしまう。
今までの経験の中で、たとえるとすれば
スキー初心者が、上級者に連れられて
少しずつ斜面を滑るような感覚。
100%の暗闇には
植物があったり、川があるのか橋があったり
公園のような場所もあったような気がした。
視覚情報のない暗闇を、アテンドの方は
当たり前に、スイスイと歩いていく。
時折、私たちの不安を察知し「大丈夫ですよ」と
言葉を掛けながら進んでいく。
とても心強くて
とにかく「すごい」と感じた。
最終地点に着き、少しずつ闇が薄くなってきた時
グループを先導して心強いリーダーは
入り口で見た視覚障害者のアテンドへと変わった。
私の中での、認識が変わったというのが正解だ。
夢から覚めた感覚。
事実は何も変わっていないのに…
アトラクションの中での、グループをリードする人と
視覚障害者というデータが、私の頭で一致せず
違和感となっていた。
ダイアログ・イン・ザ・ダークでの1時間半で
視覚障害者の方たちは100%の暗闇でも
何の問題もなく仕事ができるという
ごく当たり前のことに気づく。
そして、私たちが生活している世界は
健常者を中心として、カスタマイズされている。
ただそれだけ、ということにも気づく。
この体験で、普段経験することのない私の感覚が刺激され
短時間でいろんな考えが脳内で交錯し、私はすごく戸惑った。
でも、すぐに日常生活に戻り
健常者仕様でない世界についての記憶は
すっかり、心の奥に片付けられてしまっていた。
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