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大人になって失ってしまうもの

私は、今まで一度も
映画「ネバーエンディング・ストーリー」を
見たことがなかったのですが

今になって
「はてしない物語」をオーディブルで聴きました。

先日「モモ」も聴いたのですが
一番驚いたのは、作者ミヒャエル・エンデが
50年近くも前に
当時、現代社会への警告のようなものを
児童文学をとおして、子どもたちへの
メッセージを送っていたことです。

それから、時代は随分と変わってきましたが
何かを得るときに、何かを失くしてしまう…的な考え方には
今でも、大人の私には
しっかりと、突き刺さることがありました。
ひと昔前の児童文学は、侮れませんね。


今日、長男が神妙に聞いてきました。

長男「バレエ見にいく時って、どんな格好でいく?」
母 「チノパンに襟付きって感じかな。
   ポロシャツとか、白いTシャツでいいよ。」
長男「ダブってるズボンあかんかな?」
母 「あかんことはないけど
   肩身狭かったら嫌じゃない?ちなみに何時にどこで?」

と言うことで
バレエ団の研修生の友だちからチケットを買ったらしく
15:00からの「くるみ割り人形」を見にいくらしい。

知り合いには、プレゼントのような差し入れを持っていくことは
考えていたようで
「何がいい?どこで買ったらいい?」
と、いろいろ不安いっぱいに聞いてきました。

ちなみに
長男は大学生ですが
高校生のような(主観です)
ダブダブのズボンやTシャツを着るのが好きなんですね…

なので、私が提案したコーディネートはあえなく却下され
あんまりダボってないズボンを自分で選んで
一応、息子の中でソツのない感じとされる格好で
出かけて車で行きました。

1時間くらいして、電話がかかってきて
「このダブついたズボンでよかったかな・・・」と。

とても珍しいです。本当に不安だったようです。
「大丈夫、夏休みのお昼だから、いろんな人が来てるだろうし、大丈夫。」と励ましましたが

今の電話で、仮に
「やっぱり襟付きの方がいいんじゃない?」と母に言われたとして
上から下までのコーディネートを
どこかで買うつもりだったんだろうか・・・?
時間もないのに…と考えてしまいました。

私は、自分が子どもの頃バレエを習っていて
バレエや演奏会に行く方なので
特に、なんとも思いませんが
息子は確かに、バレエには行ったことなかったです。
どこか、敷居が高いようですね。

まだまだ、母を頼ってくれて感謝。^_^

バレエが、大人の世界ではないですが
自分の知らない世界を、はじめて経験するときには
そのルールとは言わないまでも、しきたりのようなものを
マスターしておきたい、と思う気持ちはわかります。

知らないところで
失敗して、恥ずかしい思いをしたくないですね。

大人になると、どうしても経験が増えてくるので
私たちの年代では
初めてで、ドキドキすることがあまりありません。

それも、大人になって失ってしまったもののひとつかな
と感じました。
そういう、はじめてで新鮮な感覚
母は、羨ましいです。



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