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【備忘録】悲笑路

藤枝東高校演劇部【悲笑路】
2021年8月9日17時~
@藤枝東高校旧体育館

1年生、2年生混合チーム2チームでそれぞれ30分くらいの作品を上演する校内発表公演。通称【8月公演】今年は新型感染症の影響で生徒の御家族とOBOGのみの観劇。
わたしはもう卒業10年以上経つOGだけど、OG枠で観劇させていただきました。

批評カードはかなり辛口で毎回書かせてもらってるんだけど、前回と今回は観客数が少ないので中辛くらいの書き方をしてます。
向上して欲しい気持ちと、演劇を好きになって欲しい気持ちがわたしの中でバチバチに戦ってるのですわ。
前者は良いことと気になることを全て伝えたがるし、後者はデロデロに甘やかしたくなるし、塩梅って難しいよね。

と、言うわけで感想参ります。

タイトルはピエロと読む。
まずはパンフレットのあらすじをば。

目を覚ますと知らない部屋にいた少女は突然現れた青年に「ピエロになれ」と言われる。少女は拒否しようとするが……

登場人物/わたしの感想
・No.4/主人公。演者は1年生女子。勢いがあってイマドキっぽさもありつつなキャラ。
・No.3/キーパーソン?演者は1年生男子。慇懃無礼敬語キャラ。
・No.2/姉御系?演者は2年生女子。わたし、こういうキャラ好き。
・No.1/リーダー。演者は2年生男子。安定感あるお兄さんって感じ?

まずね、ストーリーが大変良かった。
ファンタジーというかディストピア的な側面の強い作品。
18歳になったとき、役に立たないという烙印を押されると親に売られ、ピエロとして人々のストレスの捌け口として働かされる。わざとバカバカしい振る舞いをして嘲笑われるのが仕事。
これは中世の貴族に仕えた道化師の役割だよねぇ。それを現代っぽい未来っぽい世界観でやるから、ディストピアなんだよねぇ。

この脚本は2年生女子が書いたんだけど、わたし、彼女が以前書いたものを酷評しているの。30分におさめるにはテーマ性盛り込みすぎてるし、2時間ものにしたらいいのに。みたいな。で、今回30分で最高にまとまってるのに遊びの余白、想像の余白がしっかりある作品になってて、凄く凄かった。
ちなみに、わたしは脚本書くの下手くそな割に、脚本家にあれこれ注文するタイプです(良いプレイヤーが良い監督とは限らない理論。。。)

登場人物も、1年生2人をメインに据えて、先輩か引っ張るシーンと1年生2人が頑張るシーンと、2年生がしっかりつくるシーンのバランスが良くて、見やすい、分かりやすい。

こちらは、考え込まなくてもテーマ性が滲み出てるから批評カードも書きやすかった。
テーマがあったとしても、押し付けがましくない、教訓臭くない、でも10代の高校生がフレッシュに演じることで伝わる。凄く10代の強みをいかしてるなぁ。

べた褒めな作品ではありますが、俳優個々人の演技力というか舞台を牽引するパワーは割と辛口批評カードだったかな。

もう一方のチームと見事に対極(笑)

この対極のチームが混合になることで、互いの良さを引き出しあって1つのホール公演が成立するかと思うとワクワクします(*´︶`*)❤︎

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