玉ねぎを炒める。
母は料理が上手かった。どちらかと言えば洋食の方が得意だったようだが、和食も中華も上手くて、どの料理も美味しく、母の料理目当てで家に来たがる友達も多かったから、お世辞抜きにそこらのレストランで出る料理より美味しかったんだと思う。
さんざん美味しいと言われる店を食べ歩いて、人が作った料理の味付けに何かとうるさかった大二郎が「ジロちゃん、ご飯食べさせてあげるからいらっしゃい」と母から呼ばれるとホイホイ喜んでバイク飛ばしてやって来るくらいだったから、間違っては無いはず。
そんな母に幼少の頃から調理の手伝いをさせられてたのもあってか、私は料理作るのも片付けの皿洗いも嫌いではない、と言うかどちらかと言えば好きな方だ。
ウチは共働きなんで、普段からカミさんより先に帰って夜勤の無い時は、私が夕飯を作ることも多いし、お父さんの〇〇が食べたいとリクエストがあれば食材買って帰って喜んで作ったりもしている。
そうは言ってもレパートリーはそんなに無いし、高級食材使った贅沢料理を作る程の余裕は無いし、味付けもまぁ適当にやるし、割と簡単に作れるようなもんばかりなんだけど、それでも料理作るのは好きだ。
調理のプロセスの中で、何が好きかと言えば、みじん切りや薄切りにした玉ねぎを炒めるところw
オリーブオイルとバターとニンニクを鍋で温めて、そこに玉ねぎ入れて中火から弱火でひたすら炒める。
飽きもせずに木ベラでかき混ぜながらひたすら炒める。
徐々に焦げ目が出てきて飴色になってきてなんとも言えない香りになるまでひたすら炒める。
この炒め上がった良い香りの玉ねぎにワインを加えて立ち上がる香りを嗅ぐ時が至福の時かも知れないくらいに、玉ねぎ炒めるのが好きだったりする。
うっすら集中しながらひたすら炒めてる最中は、気分的には無心になりながら、その実全然無心になどなってなくて、色々と頭悩ます事をアレコレ考え巡らしたりしながら考え事が出来る一番の時間で、考えが纏まらずイラついて尖ってる心も玉ねぎが綺麗に飴色になる頃には丸く落ち着いてたりするし、良いアイデアが浮かんだり、ちょっとした考えがまとまってたりもするw。
そんな訳でってどんな訳だよ!とツッコミたくなる人も多いとは思うけど「ひたすら玉ねぎを炒める」のは考え事がある時にお勧めです。
炒め終わったら、ブイヨンスープ出せば美味しいスープになるし、炒め玉ねぎあればそこから美味しい料理はいくらでも展開出来るし
、イライラしながらコーヒーガブ飲みして胃を荒らすよりは遥かに健康的で実用的なんで、お試しあれ! アレ⁈(^^)
イヤイヤ、料理なんか出来ないし、するつもりも無いよって方には、皿洗いをお勧めします。
なんか頭に来て、イラついて仕方ない時は、ガッツリ洗い物をすると、料理の油汚れと一緒にイラつきも洗い流せてスッキリするのでお勧めですw。