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【得点増える】 相手を一気に地獄に落とす、クリアパスの正体とは?
今回も1つ新しいフットボールのコンセプトを紹介していきます。
タイトルは、「得点が増える、クリアパスの正体解説」です。
このクリアというアクション。おそらくみなさんの中では=守備のアクションという考えが第一に思い浮かぶと思います。こちらバルセロナの指導者学校でも同じく守備のテクニックアクションの1つとして定義がされています。
個人的にこのクリアは、非常に深く興味のあるアクションだと思っているのですが、使い用によっては時には自チームにとっての最大の武器になることもあります。
そこで登場するのが今回のタイトルにもあるクリアパスのコンセプトとなります。
【記事を書いている人】
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クリアを2つのタイプに整理する
そもそもでこのクリアの話をする際にセットでよく話されるのがインターセプトだと思います。
個人的な定義としては、下図のようにまずはインターセプトという概念があり、その中にクリアというアクション(手段)が存在するような分類をしています。
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また、クリアの中でもたくさんのタイプに分けて定義が可能な中で今回はわかりやすく2つのタイプに整理をして見ていきます。
❷のタイプは、クリアをして終わりではなくクリアボールを自チームのボールにするいわゆるクリア-保持として定義されます。さらに、その保持の方法も分けられ、カウンターを遂行するのか?ボール保持しながら組織的攻撃に移行するのか?を決定します。
クリアパスって何?
では、今日紹介するクリアパスとは一体何なのか?を見ていきます。先ほど見てきた分類図でいうところの❷に当てはまるわけですがコンセプト自体の定義はこちらです↓
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これだけ聞いてもまだ想像つきにくいと思うので、1つ実際のアクションを共有しながら解説していきます。
覚えている方も多くいるかもしれませんが、昨シーズンチャンピオンズリーグ準決勝のバルセロナvsPSGでの1コマ。
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メリットと実行時のポイントは?
コンセプトの構造が理解できたところで、実際のこのアクションを行うメリットとポイントを整理していきます。
まず初めにメリットは以下の2つ↓
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やはりポイントは、定義にもあった通り相手のアクションに対して1タッチ目で反応していくので、ボール周辺の相手プレスの回避と切り替えの局面へのスイッチが一気に入ることです。
先ほどのアラウホの例はわかりやすく、プレーの前進を試みて縦パスをつけたアラウホに対して1タッチ目で仕返しをするわけなので、その分アラウホの反応スピードにリミットをかけ1歩目が遅れるという状況です。
次に、このクリアパスをより有効に成功させるためのポイントを3つの整理していきます↓
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①の縦への意識において1つ間違えてはいけないポイントが、必ずしも先ほどのアラウホのシーンのように最前列のFWに向けてクリアパスを行う必要はないということです。別のその1stパスは1列前にいるインテリオールでもよければトップ下の選手を経由してFWにパスが渡っても良いです。
先ほどのメリットでも見たように、あくまでもこのクリパスというのはトランジションのスイッチを入れることにあるので、もちろん優先順位として一番遠い選手(相手ゴールに近い選手)に渡すことができれば良いですが、それが難しい場合は中盤を経由しながらトランジションに移行することもできます。
わかりやすい例(アルゼンチンの2点目のシーン)1:55↓
②に関しても重要で、まさしくこのコンセプトは相手チームからすると、ボール保持時から非保持時に一気に移行するような地獄な瞬間な中で、自チームとしては組織的守備を実行しながらも攻撃の備えを行うこと、このマインドが重要です。
また③に関しては、①に付属される形で縦への意識に加えてより味方がプレーしやすいパスを提供できれば良いよねという話。ただ口ではいうのは簡単ですが、相手のアクションも相当なスピードで行われる中で難易度は高いです。
ということで今回もまた1つ新しいフットボールのコンセプトの紹介をしました。少しでも参考になっていることがあれば嬉しいです!
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