ツイート実況していたら外部から実況のお誘いがかかりはじめた話
こんにちは、じゅんです。
Hokkaido MotionControl Network (#DoMCN)というHoloLens・VR技術好きの技術者コミュニティの勉強会を運営していて、開発者の知見の交流を促進しています。また、元・物性研究者として、研究機関に所属する若手研究者でxRに興味を持つ人を見つけてはHoloLensを被せに行き、開発者コミュニティへの橋渡しを行う事を続けています。これらを適切に表現する職名が無いので、勝手にScientist/Developer Relations と名乗っています。
普段からいろいろな勉強会に参加して、勉強会の内容をツイート報告していくことを続けています(5年くらい)。自分の外部記憶として後で繰り返し見たり、発信を通じて同じ興味の方とつながるきっかけにしたりしています。そのほか、イベント自体がtogetterなどでまとめられることで、あとで人に説明するための資料に化けたりします(しない時もある)。私自身は自分の開催イベントのまとめを必ず作って、イベント会場開拓の交渉や、機材協力のお願いを企業の方に対して試みる際の資料として活用し、期待値調整をしています。
今年は勉強会イベントなどでのツイート実況に価値が付いたようで、外のコミュニティイベントでお呼ばれすることが増えたので、それらをまとめて今後の指針を考えるきっかけにしようと思いました。お誘いいただきありがとうございますm(__)m
実績
3/25 #IwakenLabオールスターLT祭
技術好きな「個人」を一番活躍させる会こと #IwakenLab の @iwaken71 さんから依頼を冬に受けて、本番当日のツイート実況担当として会に参加していました。
発信をして名指しでのチャンスを得ることの大事さをイワケンさんは繰り返し説いていて、メンバーの皆さんにもその体験をしてみてほしいとの趣旨でした。
この時の実況のポイントとしては、「そのまま私の実況をリツイートして内容がまとまっている」を心がけました。各発表者が発表本番ではつぶやけないので、それに代わるものとして随時作っていきました。Youtube配信が無く巻き戻れないのでとても大変だった記憶があります。発表者の方からの感謝リツイートなんかもいただけて、お手伝いしてみて良かったです。
5/13 UIIまちづくりDX講座2023事前説明会
普段 #XRMTG や #AIMTG の運営で中心的な役割をされている @xinsuzuki さんのお声がけで、いくつかの広報の活動をお手伝いしました。そのうちの一つとして、イベントの事前説明会の文字アーカイブなどをツイッター上で行っています。
この講座は、日ごろまちづくりにかかわる人(非エンジニア)を主な対象として行われる通年のデジタル技術活用講座です。6月からの開講に向けて受講者を集めることが必要でしたので、興味を持った人が説明会後にページにアクセスしても必要な情報がすぐに得られるように工夫をしていきました。説明内容を網羅的に書き残して、まとめを作るところまでを担当しました。
普段はtogetterでまとめていますが、今回は参加者のターゲット層がtogetterの広告表示に慣れていないことを考慮してmin.tでまとめて見やすくしました。
8/26 データ利活用やってみよう!ハッカソン2023 キックオフ & 11/11 成果発表会
↑のイベントに引き続き @xinsuzuki さんからのお声がけで、こちらのハッカソンのお手伝いもしてみました。主要なイベントの実況アーカイブと、ハッカソン期間中のオンラインコミュニティスペースのサポートなどを一部担当していました。
大阪公立大学主催のこのイベントでは、データ駆動型アプリ工房プロジェクト「Playground for Data-driven Application Project(PDA)」を旗印に、データ利活用アプリケーションを開発できる人材の発掘や育成を行っています。自分のやりたいことを軸にアプリを設計して、その機能が他の人にも必要なものだったなら社会の課題解決にも繋げられるよね、というアプローチが印象的でした。
実況の方針としては、↑の件で行った時と大体共通です。また、このイベントにおいては日ごろツイッターを使っている参加者の方もおり、その方々の発信の拡散のお手伝いもできそうでしたので、一連のつぶやきは私のメインアカウントで行って、交流のフックをたくさん作っていきました。実際、その方々とのSNS上交流をすることで、Discord上でのコミュニケーションもうまくできたと思っています。
発表会において気を付けた点は、発表者のセリフの意味を大きく変えずに表現を誤解のないものに置き換えることです。皆さん発表を盛り上げるためにいろいろな技を使われていました。そのままアウトプットするとその文脈を読んでない第三者から疑義をかけられるものもあるため、そうならない表現に改める(あるいはあえて落とす)ようにしていました。
ツイート実況のやり方
自分の中ではイベント参加者・登壇者としてのツイート実況と、イベント運営者としてのツイート実況と、イベント運営支援者(togetterまとめ作成者)としてのツイート実況の三種類くらいがあります。
参加したイベントがtogetterなどでアーカイブされる事を最初から想定して、その時に会の進行や内容が分かりやすくなったり会の性質が読み取りやすくなるツイートを残しています。
togetterまとめそれ自体の効能としては、
①学びのおすそ分け
②関係者のネットワークの強化
③イベントの共有資産化
などあります。
以前細かく書いて公開したnote記事(8000字くらい)がありますので、そちらを見るとよくわかると思います。
また、私が東京のイベントを見始めた時期に参考にしていたとくらさんのツイート実況解説記事もとても良くて、運営者でない方はこちらも参考にできると思います。
ツイート要員としてのお誘いをもらうまで
今回の↑の例は、もともと別のイベントなどで深いかかわりあいがある相手からの相談が発展して依頼の形になっています。私が参加しているイベントほぼ全てでツイート実況をしているため、イベントで同席する方には「そういうキャラ」として認識してもらえているようです。また、イベントまとめにも載っている頻度が高く、同席していなくてもアイコンだけはどこかで見たことあるという方も多いみたいです。
「イベントに来てみてください」という類のお誘いは去年までもいくつかいただいていましたが、「イベントに来て、実況お願いします」になったのは今年に入ってからの変化です。
その背景にはここ最近続いている、イベント参加者ツイート減少の状況が新たなニーズを生んでいるのかなとも考えています。なんにせよ、イベントの価値を少しでも上げる要員として思い出してもらえるようになってきたのはありがたいことです。日ごろから発信をクセにしてあれこれやっているといい事があると思います。
断るパターン
そんなわけで外部コミュニティへの協力の方法が徐々に見えてきた今年ではありますが、ツイート実況に限らず、外部コミュニティからの協力の依頼についてはお断りするパターンもあります。一番わかりやすい例は、「協力が原理上活かされない」状態で、こちらについては相談をよくよく聴いてイベントページなども見させてもらって判断することが多いです。「原理上」というのがキモで、主催者や組織のお気持ちがどれだけ協力者に寄り添っていたとしても構造上活きようがない、という状態が存在します。
・母体が大きすぎるパターン
IDEACTIVE JAPAN PROJECTという企画の関係者からの協力打診を複数回別々の方から受けましたがこちらは辞退させていただきました。全国各地からのたくさんのアイデアを募って兆円ビジネスの発掘を目指す、との事で北海道からの貢献を期待されました。しかし膨大なパートナー企業やつよつよインフルエンサー協力者達の中においては、我々零細コミュニティの活動を憶えてくれる人もいないだろうと考えてその枠組みには入らないことを決定しています。
・主催側がSNSを使っていないパターン
これまでのお話は大半がSNS上での活動が役立っている、というお話ですが、これらはイベントに参加する候補者や主催者がSNSを使っているからこそ最大限に効果が発揮されるというお話でもあります。ハッシュタグを介して別の情報にアクセスするから次の別な機会に繋がるというシステムなので、そもそも活用していない人に対しては影響を及ぼしません。趣味で参加して発信が空回りするのはいつものことなのでいいですが、依頼を受けてまで空回りするのはどうかなという気持ちです。自治体や大学の案件に見受けられます。
大きく二つのパターンを書いてみました。私の方で活かせる方法を見いだせ次第この方針も変わるかとは思いますが、現状の少ないリソースでは難しそうです。
私はインフルエンサーマーケティングをしませんので、大規模な層をターゲットとした企画とは必然的に相性が悪い事が理解されると嬉しいです。
メインアカウントでの協力の方針
私自身に学びがあるもの(もともと関心のある領域で)を最優先で協力することにしています。イワケンさんの件は、中央のつよつよ学生さんの仕事内容を知れる機会と思いました。鈴木さんの件については、関西圏のワークショップ設計を学ぶチャンスと思いました(北海道にいて今までそんな機会が無い)。両方のケースも、ヒトーヒト間の繋がりを事後も残せることが見込め、実際にいくつか残せましたので、よかったです。
基本的にイベント運営者つながりでの依頼であれば即決の事が多いので安心してご相談くださいという感じです。オンラインで貢献できる事に関しては特に追加準備もありませんし、だいたいヒマなので対応できることが多いです。
2024年は地方についで東京のオフラインイベントへの回帰が進んで、ハイブリッドもやめるところが増えると想像しています(オンオフの二重体制が大変なので)。そのうち、会の内容がうかがい知れないことによる新規流入の無さが主な課題になっていくと思います。地方勢としては全然うれしくない状況がさらに続くのですが、浮上のきっかけに将来なるかもしれないと信じて種まきをしばらく続けようと思っています。
今後期待していることは分科会とかのお手伝い
去年の秋に倉敷で行われた顕微鏡学会のシンポジウムでは、迷惑をかけない程度に当たり障りのないものをツイートしていたら、ツイートを見ていた学会運営関係者の方から声をかけられたりしました(ポジティブな方の意味で)。
基本的に学会では講演資料やポスターなど、気軽に写真をとるなどの行為はNGだったりしますので、実はかなり制限のある中で会の中での様子をリポートしています。
ただ、特派員的な立ち位置で報告を上げていくみたいな役目をもしいただくことがあれば、現在の能力を割と活かせるのではないだろうかと考えたりはしています(サイエンスコミュニケータの講座も黎明期に一応履修済みだったりするので何とかなりませんかね…)。
今年、いくつかの新興の分科会にお声がけいただいて参加していますので、来年のイベントでなにか貢献できることがあればお手伝いしたいと思っています(小さい部会の方が新しい事が始めやすい)。
まとめ
継続して習慣化していたツイッターでのイベント実況とそのスキルが少し価値を持ち始め、他のコミュニティの支援の依頼に繋がったお話をまとめました。自分自身、興味のある(けど参加しにくい)分野へ踏み出す後押しにもなっていると感じていますので、アーカイブ目的のニーズがあれば応えていきたいと思います。
オンラインイベントでのリアルタイムツイートなどは発信者がだいぶ減ってきているという背景的な課題はあるものの、地域に一人くらいは居てくれると運営者として嬉しいので、この文化が地方にも広がるといいなと思っています。
以上です。
(12/11 4825字 360 min 初稿&公開用チェック
12/12 5053字 方針セクション 加筆)
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