ドナー登録してきたはなし
先日骨髄バンクのドナー登録へ行ってきました。
急に思い立ったわけでもないのですが、ちゃんと理解してからじゃないと、と思ったし、時間かかるのかなーと思っていたので。ちょっと怖いな、と思っていたのも事実。
実際はドナー登録申込書を記入した状態で持っていったので、スイスイ、です。
問診、というかお医者さまから再度、ドナーへの意思表示の確認があってからの採血という流れ。
あっという間に終わったので、なんだか拍子抜け。ちょいと緊張してたもんで。
一瞬なので、献血+ドナー登録が楽だしおすすめです。
受付で、問診で、採血で、そういうマニュアル?なのかもしれないけどご丁寧にご丁寧にお礼を言われまして、くすぐったい気分。
問診のお医者さまからは「若いのに偉いねー。医者の半分以上は登録してないよー、いけないよねー」と。
大して若くもないのでお世辞はうれしい。
でも、勘違いしてほしくないのはドナー登録することが [偉い]わけではない、ということ。そのお医者さまはもちろん理解したうえで感謝を込めて卑下されただけ。
ドナー登録はしたい人がすること。強制なんて絶対にない。リスクが伴うことも理解しなきゃですね。入院すらしたことないので全身麻酔とか想像つかない…
わたしが不安に思うのは職場のこと。もし合致した場合、検査や入院で数日休みをもらえるのか。
会社によっては生理休暇のようにドナー休暇制度を設けていたりするらしいが、わたしの会社にはない。サービス業なので繁忙期だったら…とか考えてしまう。骨髄移植する病気に繁忙期も閑散期もない。
骨髄を待っている患者さんは命懸けで移植にのぞむ。合致するドナーの存在は希望。「ドナーやります」ギリギリになって「やっぱり辞退します」は患者さんの希望を奪いとる。実際にそういうケースが増えているらしい。断ることももちろんできる。でも断るなら早い方がいい。一番は患者さんのため。そして自分自身の体調だってあるからね。あと、本人はよくても、家族が拒否することもあるそうです。
軽い気持ちでドナー登録するのは迷惑をかけることになります。
そういうことになりたくないから、職場の方々に報告をしました。理解のある職場で安心。
それでも色々考える。骨髄採取で入院する間に結婚式に呼ばれていたら?親の死に目に会えなくなったら?正解はないだろうけどね。
母は子どもの頃からわたしに何度も話していました。ドナー登録していること、脳死の場合の臓器提供に提供の意思があること。
「死んじゃったら骨でも皮でも何でも持ってっちゃって!余った骨は海にでも撒いちゃって!お墓に入ったって、お母さんそこには いないから」
軽いテンションで話すことではないかもしれないけど、幼いわたしに話すにはそれで正解かも。大人になって、死ぬ間際言われても受け入れられないだろう。
母は52才で旅立ちました。ドナー登録期間の55才にも辿り着きませんでした。あんなに言われていたのに遺骨はお墓に入ってます。私1人渋ったところで親族が理解してくれませんでした。
わたしはどうなるんだろう。多くの人は合致することなく55才で登録抹消するのかな。
家族、恋人とこういった話をしたことがありますか?
通りすがりのあなたへ、
読んでいただきありがとうございます