パンデミック後の学習、仕事とは?
2020年10月20日のNew York Times記事の要約
・産業革命後、雇用者と従業員、教育者と雇用者、政府と教育者と雇用者を明確に峻別してきたが、今後は、その境目がより曖昧になってくる。
・なぜならば、デジタライゼーションとグローバリゼーションの変化の速さが加速し、同時並行的に起こってくるからだ。世の中がより密接に繋がってくる。今、持っているスキルの陳腐化はどんどん早まってくる。
・子供達が大人になる頃には、職業や専門性を人生の中で何度も変えることになるだろう。つまり、キャリアパスにおいて、単純にこれまでのように”Learn-to-work”ではなく、” work-learn-work-learn-work”になるのだ。「学ぶことは、新たな年金」になり、これが、自分の将来の価値を日々作りだす方法になる。
・若い人に対する教育者にとって大切なことは、彼らに好奇心と情熱を持つことを教えることだ。それが、一生学ぶことにとって大切である。読んだり、書いたりすることも大切だが、これからは、自らを動機付けできる力が、一生学び続ける上で重要になってくる。
・デジタライゼーションとグローバリゼーションが進むと、仕事が徐々にモジュール化してくる。細切れになり、一部は他の会社にアウトソースできるようになる。企業は、プラットフォーム化を指向し、これらのモジュールを統合したり、調整することで製品やサービスを提供することになる。
その過程で、仕事は徐々に企業から切り離され、互いに分散するようになる。ある仕事は機械で行われるようになるし、ある仕事は物理的にオフィスや工場で行われるし、ある仕事はリモートで行われる。そしてある仕事は、更にアウトソースすることができる。
・仕事がモジュール化し、デジタル化し、オフィスや工場と切り離されるようになると、多様な人々が仕事に関与することができる。
それは田舎に住む人だったり、マイノリティであったり、家にいる人だったり(障害者の面倒をみるために)。
・そして、オンライン教育も活用され、大学の学位がなくとも人材を育成し、企業は人材のプールを作り出すことが可能になる。(学位→スキルの時代へ)
また、フルタイムの従業員である必要もないのだ。
・これからは、「問題を解決する人(problem solvers)」は必要とされない。「問題を見つけ出す人(problem finders)」が必要となるのだ。
Problem findersは、多様なことに関心を示す。文学、科学、人類学など。そして、そのような人は、人々が欲するものを、それを人々が気付く前に特定することができるのだ。Steve Jobsは、究極のProblem findersだった。
・学校教育後の教育は、企業、大学、地元の学校とのハイブリットなエコシステムで担うようになり、一生に亘る、Radical Reskillingの機会を作りだすことになる。Radical Reskillingについて例えると、それは、ホテルのフロントデスクで働く人を、サイバーセキュリティの技術者に変えるようなものだ。
・その教育は、従業員や顧客へ「just-in-case learning」を提供するのではなく、「just-in-time learning」を提供するものでなければならない。
それは、最新の仕事に確かなスキルを提供する。
以上
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