雑談は、相手に興味と関心を持ち、おうむ返しと共感で相手を主役にするとうまくいく。
人間関係を良好にできる人は、雑談が上手いように思います。
でも、その雑談って難しくないですか?
とくに発達障害者にとって、会話は最も難易度が高く、苦手とする部類だと思います。
会話がうまくいかないとやりがちなこと
会話が続かなくて悩んだ方には、話し方に関する本を多く読んだり、話し方教室に通った方もいるかもしれません。私もその一人なのですが。
そして学んで実践しては、うまいくいかず、また新しいことを学びにいく。そんなことを繰り返しがちだと思います。
会話のテクニックは多い上に、難易度が高い
会話のテクニックは多く、それらを活用しようとすると難易度が高すぎます。
一例を挙げると。
「聞き上手になること」、「あいづちのバリエーションを多く」「リアクションは大げさに(関根勤さんのように手を叩く。口を大きく開けて笑うなど)」「相手と話すスピードを合わせる」「笑顔のバリエーションを多く」「腕を組んだりしない」「オープンクエスチョン」「スマホを机の上に置かない」「会話のさしすせそを使う」「声に抑揚をつける」「第0印象を悪くして、第1位印象をよく見せる工夫」「会話以前に服装で魅せる」「名前は自分にとって特別な言葉。会話に相手の名前を多く入れる」「批判、非難もしない。不平も言わない」「相手の会話に関心を持つ」「重要感を与える言葉選びをする」「イエスを多く引き出す」「自慢話はしない」「まず褒める」「協力を引き出す」・・・これ以上は、もういいですか?
心理学を生かしたテクニックなどもあります。調べたら、それこそ星の数かと思うくらい出てきます。
自己啓発系の会話に関する本を読むと簡単にできるように書かれていますが、知ることと出来ることの境界は大きいです。
基本的に求められる難易度が高すぎます。
会話の難易度を上げている要因はどこに?
会話の難易度が高い要因は、相手によって刺さるポイント(興味、関心など)も違い状況によってもハマるハマらない会話が存在するからです。
さらに、必ずしも決まったパターンが存在しないのが、難易度を高めています。
それに相手や状況に応じて、会話をコントロールできる事が簡単なら、コミュニケーションで悩んでいる人がそれほど多くいないのではないでしょうか?
発達障害の方なら衝動的に相手の話をさえぎってしまったり、失言してしまったり。相手の表情から感情を読むことも苦手な方が多いので、難易度は一般の方より大きくなります。
会話に関する自己啓発(本・セミナー)に触れるとうまくいかない事があるのはなぜ?
会話に関する知識もなしに、下手に自己啓発系の本やセミナーに参加して、多くを学んで実践しようとすると、テクニックばかりに意識が入ってギクシャクしてしまい、逆にうまくいかないことが多いと思います。
それは相手を見ずに会話をしている状態です。運転に例えれば、地図を見ながら運転しているようなもの。事故に遭う(うまくいかない)のは仕方ないのではないでしょうか?
セミナーのワークに、会話の練習するケースもありますが、それでも実際にはうまくいくケースは少ないです。
それも、ワークの相手は会話に関心があって勉強に来ているので、ワークでも相手の話を汲み取ろうと意識して聞いてくれます。
でも実際に、そんなに相手の話を意識して聞いてくれる人は少ないです。聞いてくれないケースの方が多いでしょう。
基本的に、相手が興味・関心を引く話題をふった会話から始めなければ、話すら聞いてもらえないこともあります。
さらに会話の中で相手の反応を観察し、変えていく必要があります。
そんな柔軟に対応できます?
私は無理です。
ではどうすれば良いの?
会話で、1つのことを意識するだけです
それは、「相手を主役(話題の中心)にすること」です。
なぜ、それを意識した会話がうまくいくかというと、世の中に自分に関心のない人は存在しないからです。たとえマザーテレサであったとしてもです。
(彼女の場合、相手の幸せを願う自分に関心があったわけです)
相手を会話の主役にしてあげると言っても難しいことはありません。
相手が話した言葉をピックアップして5W1Hを足して返すこと。
事例として
相手「先週末、旅行してきたんだ」
自分「どこに、旅行してきたの?」
相手「沖縄」
自分「どうだった」
相手「景色が・・・・、食事が・・・」
気をつけて欲しいのは、連続3回以上の質問返しはしないこと。
相手が尋問されているように感じます。
そこで連続2回質問したら、次は「それは楽しかったでしょうね」と相手(または自分)が思うような感想を入れます。
共感できる点が有れば、それを強調してください。「自分も同じことを思う」など。
仮に相手が自分と違った感想を持っていたら、訂正されると思います。その時は「どうして?」と聞いてみて会話を続けるだけです。
聞くということは、あなたの感想に興味があるという意思表示。
差別や嫌味な印象を与える内容でなければ、悪く思われないでしょう。
会話に慣れてきたら、相手と自分の話す割合が7:3 くらいを目安に、相手の話に乗りながら自分の話を展開していけば良いです。
初めのうちは多少の頑張りが必要です。でも無理してまで会話を続ける必要はありません。
疲れてきたら、お手洗いに行くとか小休止を入れたり、嘘でも「予定があるのを忘れてた。また今度」といって、その場を後にするのも良いと思います。
頑張り続けないとできない関係であれば、結局続きません。遅かれ早かれ破綻します。
また初めから全てをうまくこなそうとしないことが大切です。
笑顔や身振り手振りを加えて、バリエーションを増やすことを考えるのは、会話に慣れてきてからで十分だと思います。
今回の話が、会話を少しでも楽になる参考になれば幸いです。
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