天草四郎と「島原・天草の乱」 【歴史奉行通信】第四十六号
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こんばんは。
いよいよ夏本番ですね。
今年の夏は大隈重信を主人公に据えた
『威風堂々 幕末佐賀風雲録』の
連載が佐賀新聞で始まるので、
休みは取れません。
それでは今夜も「歴史奉行通信」
第四十六号を
お届けいたします。
〓〓今週の歴史奉行通信目次〓〓〓〓〓〓〓
1. はじめにー天草四郎と「島原・天草の乱」
2. 事件の背景 / 松倉氏のキリシタン弾圧 /
乱の規模 / 一揆軍の強さの秘密
3. 乱の結果・悲惨さ / ポルトガル・イスパニア
の日本植民地化説 / 一揆軍の勝算 /
益田(増田)甚兵衛 / 天草四郎とは何者か
4. おわりに / 伊東潤Q&Aコーナー /
感想のお願い
5. お知らせ奉行通信
新刊情報 / 読書会 / その他
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1. はじめにー天草四郎と「島原・天草の乱」
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さて7/15にBS11で放送された
「歴史科学捜査班 天草四郎の正体!?」
はいかがでしたか。
この放送で、
今年で4回目のテレビ出演となりましたが
(再放送を除く)、
私がテレビの歴史番組に初めて出たのは、
2012年の「ライバルたちの光芒」
でした。
確か加藤清正VS小西行長だったと思います。
こちらの写真にある通り、
童門冬二先生、高橋英樹さん、
シルビアさんに囲まれて固くなっています。
(写真はこちらからどうぞ)
http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/b3tAaaeSdd88q1bE
それから度々、歴史番組に
呼ばれるようになりましたが、
2017年には17回(ビデオ出演を含む)も
出演しました。
歴史番組の中でも
「高島礼子の日本の古都」
「尾上松也の古地図で謎解き」
「尾上松也の謎解き歴史ミステリー」
「諸説あり!」
には複数回呼ばれました。
実は「英雄たちの選択」にも
トータルで6回も出演しています。
そうした中、高島礼子さん、尾上松也さん、
中村芝翫(しかん)さん、榎木孝明さんとは、
彼らの舞台を見に行き、
楽屋まで挨拶に行くほど仲がよくなりました。
とくに榎木さんとは、
仕事とは別にプライベートで
お会いする機会もいただきました。
「歴史科学捜査班」には二回目の出演です。
前回は「熊本城の謎を解く」という回に
スタジオ出演させていただきましたが、
今回は天草四郎です。
ということで今回のメルマガは、
番組内で語り切れなかった天草四郎と
「島原・天草の乱」について
Q&A方式で語っていきたいと思います。
なお天草四郎と「島原・天草の乱」の
基礎知識については、
拙著『城を攻める 城を守る』所収の
「原城」をご参照いただくか、
ネットなどで検索下さい。
『城を攻める 城を守る』
(講談社現代新書)
http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/b3tAaaeSdd88q1bF
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2. 事件の背景 / 松倉氏のキリシタン弾圧 /
乱の規模 / 一揆軍の強さの秘密
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■事件の背景
豊臣政権を引き継いだ江戸幕府は、
豊臣政権のキリシタン政策を
継承することにしました。
つまり建前は宣教師の追放を謳いながら、
本音は旧教国である
イスパニア(スペイン)とポルトガルとの
貿易を維持するために、
宣教師たちの布教活動を
見て見ぬふりをしていこうとしたのです。
旧教国にとって貿易と布教はセットであり、
貿易だけ取ることはできなかったからです。
しかし江戸幕府の基盤が強固になるに従い、
家康はキリシタン弾圧の方向に舵を切り、
慶長17年(1612)に
厳しい禁教令を発布しました。
というのもキリスト教は一神教のため、
各地でキリシタンによる寺社の破壊活動が
激しくなってきたからです。
このあたりの経緯については、
下記をご覧下さい。
「世界史の窓」
http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/b3tAaaeSdd88q1bG
■松倉氏がキリシタンを
弾圧したことについて
島原半島の領主は
松倉重政という大和国の国人出身で、
島原地方とは何の関係もない人物でした。
それが大坂の陣などでの活躍によって、
肥前の国の一部に4万3千石の
所領を与えられました。
松倉重政は見栄っ張りだったのか、
10万石の格式と言われる島原城を創築します。
この時、領民を無理に工事に駆り出し、
また検地などで
各村の石高を倍近く見積もることで
苛酷な年貢を課したため、
人心は松倉氏から離れていました。
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