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『鎌倉殿を歩く』 書評 【伊東潤ブックコンシェルジェ】

「伊東潤作品を読んでみたいけど、どれから読んでよいのかわからない..」。

そんなあなたに伊東潤コミュニティメンバーからおくるブックコンシェルジェ。

新たな伊東潤作品の出会いを応援します。

【今回の選者:玉木造(@tamaki39)さん 】

タマキさん

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鎌倉殿の13人書影

書評:『鎌倉殿を歩く── 一一九九年の記憶』

「鎌倉殿の13人」という大河ドラマの表題が、「13人って誰だ?」「何のための13人選抜だ?」など、あちこちのメディアで話題となっています。

この疑問に純粋に応えたこの本は、小説家・伊東潤氏の幅広い視点で、13人個々の背景やエピソードを、物語風に紐解いています。勿論、冒頭にこれら13人選抜の意義も分かりやすく解説しています。

そして何と言ってもこの本が、個性的で素晴らしいのは、13人一人一人の物語を読み終えた後、「ここに書かれた鎌倉のこの場所に行きたい!」という「衝動」に駆られるということです。

伊東潤氏の文章を読むと、想像は膨らみ、その地に足を運びたいという「想い」になります。更にこの本は「古都グラファー」こと古都写真家の鬼才・原田寛氏が、鎌倉や頼朝が流されていた伊豆の国市の関連場所を四季折々の美しい大きな写真を入れ込んでいます。これが足を運びたいという「想い」が「衝動」に変わるくらいインパクトが大きいのです。

是非、13人の物語と大きな美しい写真のこの本を手にとって頂き、鎌倉へ想いを馳せ、実際に見て廻られることをお勧めします。鎌倉廻りが2倍、3倍と印象的になることは間違いないですよ。

〈内容〉
鎌倉幕府を開いた源頼朝の死後、わずか18 歳で第2 代将軍となった頼家を補佐するべく発足した有力御家人13 人による合議制。御家人13人の合議制とは何だったのか。のちに豊臣秀吉がその死後の秀頼を補佐するべく作った五大老五奉行制の原型なのか?それとも…

伊東潤氏が歴史作家ならではの視点で御家人13人それぞれの人生を浮彫にしてゆくエッセーと、古都写真家・原田寛氏の大判カラー写真で、鎌倉に残る13 人の御家人由縁の地をともに巡る。

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