宇多田ヒカル ライブツアー2024埼玉 レポート前編
宇多田ヒカルさんの25周年ライブに行ってきました。
「みんなと共に旅した25年」
宇多田さん自身がそう言ってくれたことに、長年ファンでよかったと改めて思ったライブでした☺️
セットリストは掲載しますが、ライブ中の画像は載せていません。
僕自身が感じた解釈も交えてレポートしていきます!
それでは、
静かなピアノの旋律からライブの幕開けでした。
白いジャケットとパンツスタイルで宇多田ヒカルさんの登場です。
オープニングから感極まってしまいました。
宇多田さんが目の前で歌っているだけで、それだけでもう感動するのに。
「泣いたって何も変わらないって言われるけど、誰だってそんなつもりで泣くんじゃないよね」
最初からそんな優しく語りかけるように歌ってくれたら、涙を堪えられるはずもなく笑
デビュー曲から始まるのが何とも25周年らしいですね。
僕自身、さいたまスーパーアリーナは久しぶりにライブで来ましたが、
え、音響こんなに良かったっけ??
、と思えるほど歌詞もはっきり聴き取れる。
おそらく、相当念入りに音響調整されてるんだと思いました。
宇多田さんチームの音楽へのこだわりが感じられますね。
僕個人的には一番意外なセトリだったのが、In My Roomでした。
宇多田さんは以前インタビューで、
「社会に対して歌ったことはない、ヘッドホンで聴いてくれている一人のために歌っている」と言っていました。
この曲もそうですが、初期の頃の曲は全体的に音数が少なく、歌詞が自然と耳に入ってくるような落ち着いた曲が多くて、部屋でひとりで聴いて過ごすと自然と体温が下がってリラックスできます。
ここのパートの流れがマジで秀逸というか、お見事というか。
宇多田さんの曲は全体を通して孤独と向き合うような歌詞が多くて、光とFor Youが今まさに部屋にひとりで居るような感覚、
そこからDISTANCE、travelingで、今から夜の街に遊びに繰り出すぜ!!的なワクワク感が表現されています。
曲順でここまでテンションが緻密にコントロールされるのが宇多田さんチームにしてやられた感がありました笑
実際、ここで観客の皆さんの盛り上がりもテンションも最高潮だったと思います!
DISTANCEがm-flo remixなのは、今回traveling(Re-Recording)のミックスを手掛けたのがm-floの⭐︎Takuさんだからでしょうか?
あと、今回のライブは照明がすごいです!
Science fictionがテーマなだけに、ステージも凝っているだろうなと思っていましたが、ここまでライトの演出がすごいと思いませんでした。
スポット、シーリング、多種多様なライトが踊るように曲を演出していて、宇多田さんだけ見たいのに、色んな箇所を見たくなってしまい、目が忙しかったです。
今回ステージには花道があり、その先には円形ステージになっています。
ここで白のジャケットを脱いでタンクトップに。
前パートで会場の熱気も最高潮で宇多田さんも「熱気が昨日よりもすごい」と言ってました笑
この円形ステージの周りがベストアルバム購入者が応募できるプレミアムシートとなるようです。
スタンドマイクでFirst Loveを歌いあげる宇多田さんを、すぐ間近で見られた方々は本当に素敵な時間だったでしょうね。
Wait & See 〜リスク〜の歌詞でもあるように、宇多田さんの曲はキーがすごく高くて、歌う本人も大変なんじゃないかと思っていましたが、さすが歌手ですね。
ライブ後半になるにつれて逆に高音が綺麗に出ている気がしました。
今回歌唱部分で特に印象に残ったのが、
光、後半パート「もっと話そうよ、目前の明日のことを」の部分を原曲そのままで歌われていたことでした。
前々回のライブでは音を低くアレンジ、前回はサブコーラスにしていたと思います。
歌いやすいようにアレンジされるのもライブの醍醐味でもあるんですが、原曲のまま歌っているとそれはそれですごいプロフェッショナルを感じます。
一部ラストは、誰かの願いが叶うころ、です。
お気づきのように、一部は全て活動休止前の曲で構成されていました。
正直この曲もセットリストに選ばれたのが意外でした。先述でもありましたが、休止前の宇多田さんの歌詞は孤独を感じられるものが多く、孤独=人間とは?のような哲学的な問いかけがあるように感じます。
人間は誰しも自分勝手で、自分がした行動と結果の裏で起きてる事までは想像に至らないことが多くて、一方が幸せになれば一方は不幸になる、至極当然な事なのにそんな事をハッと気付かされるような歌詞に驚かされます。
「みんなの願いは同時には叶わない」
誰かの願いが叶うころ、を歌われている時、後方スクリーンの映像も、人影のようなものが随所を横切るような内容で、複雑な人間模様を表現されていると解釈すると、この曲で一部を締めることもすごくしっくりくるような気がしました。
ここから二部に向けて休憩時間となります。
クマさんが、サイエンスフィクションな世界を旅するムービーが流れます。
発売されたベストアルバムは、新旧の曲がランダムになって収録されていましたが、
ライブでは綺麗に活動休止前と後の曲が分かれて構成されていますね。
以前ラジオで宇多田さん本人が「曲順を考えるのが苦手」と話していましたが、今回のライブのセットリストを考えるのはかなり大変だったんじゃないでしょうか?
さすがベストアルバムを引っ提げたツアーということもあり、ヒストリー感があってファンとしても自分自身の人生のドキュメントを思い起こされるようでした。
まさに音楽は人生における”栞”ですね。
また後半に続きます、読んでいただきありがとうございました!!