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ベルギー代表流石に不甲斐なさ過ぎやしないかい? EURO2024

我らが赤い悪魔ベルギー代表は今回のEUROドイツ大会不甲斐ない結果で決勝トーナメント1回戦でフランスに敗れて大会を去った。
個人的にはあまりにも悔しい結果だったためまとめる。


【大会前の個人的な空気感、雰囲気】

そもそもとしてベルギーは前回カタールワールドカップにおいて屈辱のグループステージ敗退という結果だった。
現在ポルトガル代表を率いているロベルトマルティネスが監督に就任したのが2016年。黄金世代と呼ばれるメンバーを擁して世界ランキングでも常に上位。いつかはタイトルを取るといわれ、黄金世代が脂にのりまくったカタールワールドカップでは期待されていたにもかかわらず酷すぎる結果。
その結果マルティネスが解任。

テデスコの就任、評価


元ライプツィヒの38歳テデスコが23年の2月に就任。派手さはないが堅実なサッカーを展開し、就任後は無敗。世代交代も少しずつだが行い若手もスタメンに入り始めた。更にはテデスコの協会からの信頼も厚く大会前には2年の契約延長。アザール、アルデルバイデルトが代表を引退し、ベテランたちの影響力が減ったチームでファエスらを積極起用し立場を作り評価を上げていった。
しかしテデスコもすべてがうまく行っていたわけではなくクルトワとは完全に対立。いろいろな問題が重なり最終的には代表期間中にクルトワが帰る形で関係は決裂。


大会前のインタビューでは記者から黄金世代はどうかという質問が飛んだがテデスコは若い選手がいることを強調し、世界ランキングが3位であることにも触れてチャレンジャーであることを強調するインタビューを行った。

個人的にはよくてベスト4、悪くてもベスト8という予想はしていた。
若手は確かにスタメンには多くなっているがその分一時期のベルギーに比べたらスター性と大粒感はない。困ったときに頼れる選手がいるかといわれるとそうでもない。ここが懸念点だとは思っていた。
しかしグループを見ればルーマニア、スロバキア、ウクライナと大国はいない。しかもテデスコでは負けていないのは紛れもない事実だ。苦戦はするだろうが首位突破すればベスト8には行けるそのあとは勝負。といった予想だった

【本大会・グループステージ】

グループステージ初戦からベルギーは派手にこけた。
スロバキアとの初戦では自軍のゴール前での軽率なプレーから失点。その後は2度もゴールネットをルカクが揺らすもどちらもVARで取り消し。
約1年間無敗だったチームが普通に初戦から敗戦というあまりにも厳しいスタートになった。
かなり厳しい状態に追い込まれた2戦目はルーマニア。
多少のピンチもありながらではあったがティーレマンスのゴールで先制。デブライネのMOMの活躍もあり勝利。なんとか勝ったという印象ではあった。
最終戦はウクライナ。勝てば首位突破の可能性もある中での一戦はまぁ厳しい試合だった。カステールスのスーパーセーブもありワンチャンスを決めてこようとするウクライナをしのげはしたものの逆にウクライナゴールを脅かすことは厳しく、脅威に見せることすらできたのはデブライネだけだったともいえるレベル。
試合はそのままスコアレスドロー。

前評判的には1番大国の少ないグループだったが結果的には全チームが4ポイントで並ぶというとんでもない接戦のグループ。
敗退したウクライナは大会初の4ポイントで敗退する国となり、3ポイントで突破した国もあるため苦しい結果となった。

そんな中ベルギーは2位での突破。ベスト16ではフランスと当たることになった。

結果的にグループステージではVARによって3ゴールの取り消し。不運なのか実力なのか。1点でも違ったら首位だっただけに苦しいとしか言えない結果になった。

【ベスト16フランス戦】

前半からボールを握るのはフランス。カウンターを主体として守るベルギーは体を張りながらも防戦一方ではあった。
この試合もカステールスのスーパーセーブなどもあり耐えてはいた。
が、85分。コロムアニのシュートがフェルトンゲンに当たり、オウンゴールで失点。前がかりになるも最終的には敗れ、今大会はべるそ16で敗退となった。
この試合ではグループステージとはフォーメーションを変更。デブライネのポジションを一つ下げてオペンダを投入。デブライネの力でグループステージを突破したがデブライネを1個下げたことで脅威は少し下がり、この変更が上手くいったとは言えない結果となった。

しかしこの敗戦後サポーターはブーイングはしなかった。
ウクライナ戦のリスク0のつまらないサッカーの後は派手にブーイングしていたがフランスの前評判に思った以上にやられたところも多少あるだろう。個人的にもフランスだししょうがないと思ってしまった。

今大会良かった選手

今大会全然いいところのなかったベルギー代表だが光を見せた選手もいた。
個人的に今大会一番良かったと感じているのは中盤のアマドゥ・オナナだ。間違いなくプレーも攻守に素晴らしかった。ブロックなどのデータもよくそのまま前線に運び出す役割もこなすなど素晴らしかった。
しかし個人的にオナナに今大会一番うれしかったシーンは初戦のスロバキア戦のハーフタイム明け。
ロッカールームから出てくる選手を放送は映していたが、そのシーンでオナナが中心になってチームを鼓舞していた。
オナナは世代別代表でもキャプテンとしてチームをまとめてきた歴史がある。黄金世代がいなくなり始めたチームの中でキャプテンシーを見せ、チームを鼓舞していた姿。本当に素晴らしかった。
キャプテン問題でいろいろあったベルギー代表。次はオナナに託すべきだと思う。
2人目はもちろんデブライネ。結果的にはグループステージ突破はデブライネのおかげだった。ルーマニア戦がすべてだったグループステージにおいてデブライネの活躍がなかったら本当に厳しかった。ほかの試合でも攻撃で存在感があったのはデブライネくらいだろう。
カステールスも素晴らしかった。基本的にはカウンターを主体とするチームである以上ある程度押し込まれる形にはなるがカステールスが止めてくれたから成立してたまである。クルトワがいない中素晴らしい仕事だったと思う。サウジに行ってしまうのは勘弁してほしいが。
ルーマニア戦でのルケバキオも素晴らしかったと思う。トロサール、ドクと代表では全くいいところの出せない他ウィング陣においてこの試合でルケバキオが見せた違いは素晴らしかった。もっと使ってほしかった。

テデスコの将来と総括

明らかに大会前と空気が変わったのは事実だろう。
大会前では無敗で選手との関係も一部を除いて良好、2年の契約延長にもサインしたばかり。
が、今大会では戦術の外しもあれば交代の遅さ。ウクライナ戦での怖さのない戦術に、ルカク頼りの得点源とあまりにも苦しい現状が露呈した。カステールスが活躍はしたが間違いなくピッチ上では世界最高キーパーの一人であるクルトワとの対立も掘り返されてはいる。テデスコ自身まだ若い監督ではあるため改善はできるだろうがベルギーはどういう方向に向くのか気になるところではある。

一方、選手たちに目線を向けると結果的には小粒感がぬぐえない大会となってしまった。メディアも自分も不安していたが黄金世代の偉大さには流石に勝てない。ルカクには同情もする。ルカクでしか点を取れないサッカーをしているとも思うし責任を背負うサッカーをしていると思うから。決めるところは決めてほしいが。
しかしその他の選手はもっとやってほしい。オペンダはフランス戦ではいい活躍をしていたとは思うがこんなもんの選手ではないだろう。トロサールとドクにおいても得点のにおいが多いわけではなくクラブでの活躍に比べたらあまりにも厳しいとしか言えない。デケテラーレとバカヨコに関しては昨季活躍したのにあまりにも代表では信頼されていない。後ろの選手に関してもけっこくテアテが左サイドバックでのファーストオプションなのもあまりにも苦しい。足元、攻撃のセンスなど他の国のサイドバックを見てると羨ましくなるレベルだ。いいプレーはしていたが3試合フルで37歳のフェルトンゲンに戦わせなければならないセンターバックも本当にどうにかしないといけない問題だ。

まとめ

まだまだ世代交代はしなければならない部分はある。
がユース年代に大粒候補はいるし、今の代表にももっと大粒になる選手はいる。テデスコも交代の遅さが圧倒的に不安はあるがまだ若手監督。
タイトルのチャンスは明らかに逃したし過ぎた。国としてもう一度再建の時だと思う。次の大会からはもう黄金世代はいない。
たった人口1100万人の小さい国だがタレントはいくらでも出てくる。あとはちゃんと世代交代し成長させ信頼することだろう。

次の黄金世代を作ろう


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