「川口松太郎と芸能人たちと共に:筆者のマンション生活」
川口松太郎氏の川口アパートメントについて。
私が、昭和から平成期にそのマンションに住んでいた記憶。
住みはじめは、私が20代の前半のことですか。懐かしいです。
妻はまだ女子大生19歳でした。
妻の父親が、同マンション管理会社の社長という特権で住めていたのです。
なにしろ私は最初はただのフリーターでしたからね。その後、結婚を機に丸の内の会社に就職しましたけど。
既に老朽化していても、30平米くらいのワンルームで当時の価格で5000万円でした。広い部屋ですと軽く億単位。
現在はファミリータイプで、家賃は管理費込みで35万程度のようです。
一時期は200万を超えていたようですが、さすがに下がりましたね。
昭和の著名人達が愛したマンション【川口アパートメント】4SLDK・148.76㎡・内見動画(ビンテージマンション)
川口アパートメント、それはただのマンションではありません。これは、昭和の劇作家王、川口松太郎氏が築いた財を息子である川口浩氏が全てを注ぎ込んで建てた、歴史と物語を感じさせる建築物です。
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作詞家 安井和美との思い出1964年、東京オリンピックの年に竣工し、東京の文京区春日の高台にそびえ立つこのマンションは、まるで時代の粋を集めたかのようなヴィンテージ感あふれる存在感を放っています。
川口アパートメントは、その名の通り、川口松太郎氏の自宅を建て替える形で誕生しました。彼の強い想い、「家の美は心の美を作る」という信念が、建物全体や共用部の空間設計、細部の素材にまでこだわりを貫かれています。
そして、そのこだわりは50年以上の歳月を経ても色褪せることなく、今もなお多くの人々に愛され続けています。
このマンションには、川口家の記憶が息づいています。川口松太郎氏の書がロビーに飾られ、毎年正月には住人による新年会が開かれるなど、コミュニティの温もりが感じられます。
また、当時の最新技術を惜しみなく採用し、築50年以上経った今でも、その設備は現代のマンションに引けを取りません。
川口アパートメントは、その歴史的な魅力と独特の雰囲気で、多くの著名人を惹きつけてきました。川口松太郎氏の息子である川口浩氏によって建てられたこのマンションは、芸能人や文化人が集う場としても知られています。川口松太郎氏の奥様である三益愛子さんは戦前から戦後にかけて活躍された女優で、榎本健一や古川緑波といった日本の喜劇の大スターと共演されたことで知られています。
また、川口浩氏とその奥様で女優の野添ひとみさんも住んでいました。野添ひとみさんは、「巨人と玩具」という映画に出演し、日本映画におけるユニークなヒロインを演じたことで注目を集めました。
さらに、テレビの司会やレポーターとして活躍された栗原怜児さんや、人形劇「ひょっこりひょうたん島」のドン・ガバチョの声で有名な藤村有弘さんも川口アパートメントの住人でした。
千葉真一・野際陽子夫妻がいたことでも有名ですね。わたしの妻が野際さんから着なくなったお洋服を頂くこともよくありました。身長の高い妻と背丈が同じくらいだったということもあります。
女優の加賀まりこさんは、寺山修司に高校通学中にスカウトされ、写真家の秋山庄太郎によって芸名がつけられたという経歴を持ち、64年の映画「月曜日のユカ」で小悪魔的な主人公を演じ、多くの人々、特にクリエイターたちに影響を与えました。
そして、作詞家の安井かずみさんも、加賀まりこさんと親友であり、川口アパートメントに住むことになったと言われています。
これらの有名な住人たちは、川口アパートメントがただのマンションではなく、文化的な交流の場であり、時代を超えた物語を紡ぐ場所であることを物語っています。彼らの存在は、このマンションが単なる住居を超えた「生きたコミュニティ」であることを示しており、そこに住むことは、特別な体験となるのです。
川口アパートメントは、その歴史的な背景と独特の雰囲気で、住人たちによる様々なイベントが開催されています。例えば、毎年正月には新年会が開かれ、住人たちが集い、新しい年の始まりを祝います。
このイベントは、コミュニティの結束を強化し、住人同士の交流を促進する重要な役割を果たしています。わたしが餅つき大会に参加した時の8mmフィルムは今でも記録として保管してあります。
また、川口アパートメントの中庭やロビーは、住人たちが自主的に開催する小規模なコンサートやアート展示の場としても利用されています。これらのイベントは、住人たちのクリエイティブな才能を発揮する機会を提供し、マンションの文化的な価値を高めています。中庭には豪華なレストランやプールもあり、広大な駐車場には高級外車がズラリ。
さらに、川口アパートメントは、その美しい建築と歴史的な価値を活かして、建物の見学会や歴史的な背景についての講演会を開催することもあります。これらのイベントは、外部からの訪問者にも開かれており、マンションの魅力を広く伝える機会となっています。
川口アパートメントのイベントは、住人たちの生活に彩りを加えるだけでなく、マンションの歴史と文化を次世代に伝える大切な役割を担っています。
これらのイベントを通じて、川口アパートメントはただの住居を超えた、生きたコミュニティとしての存在感を示しているのです。
川口アパートメントに住むということは、ただの居住空間を得るということではなく、昭和の文化と歴史、そして川口家の物語の一部を共有するということなのです。わたしがこのマンションの一室で過ごした時間は、きっと特別な記憶として心に刻まれていきます。そして、そこにはマンション以上の価値があるのです。
川口アパートメント、それは物語を紡ぐ場所。そこには、過去も現在も未来も交錯し、時を超えた美しさがあります。私もその一部を体験したのですから、その記憶は、まさに宝物と言えるでしょう。。
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