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国会議員としての1期・3年間の振り返り

1.はじめに

選挙期間中ではありますが、1期・3年間の振り返りをすることにしました。
その理由は、今回の衆議院選挙・青森2区で、誰に投票するかまだ決めていない人に、神田潤一の1期目の3年間を知っていただきたいからです。
大島理森元衆議院議長の後継として当選してからの3年間は、「これ以上できない」と自分で思えるくらい活動し、色々なことにチャレンジし続けた3年間でした。
その3年間を、是非とも知っていただきたいと思います。

2.おおよその日常(かなりブラックです😅)

3年間の日常は、だいたい以下のようなものです。
スケジュール上で、空いている時間はほとんどない3年間でした。

(月曜〜金曜)
・朝5時台に起きて、ジョギングか犬の散歩。
・早ければ6時半、通常は7時過ぎに電車に乗って出勤。
・ほぼ毎日8時(時には7時半)から自民党本部で部会。その後は、夕方までほぼ会議や面談。
 (スケジュールが空いていれば、その時間帯にやっている会議にできるだけ出るようにしていました)
・夕方からは、ほぼ毎日会合。2つ、3つの会合のハシゴも少なくない。
・週に1〜2回は家に早めに帰って夕食当番(妻が共働きのため)。

(土曜・日曜)
・ほぼ毎週、金曜の夜か土曜の始発で地元へ。
・呼ばれた会合やイベントにはスケジュールが許す限り出席する。呼ばれていない会合・イベントにも顔を出す。
・空いている時間は、事務所メンバーと打ち合わせか、ミニ街頭演説。
 (選挙区の13市町村で満遍なくミニ街頭演説をやるようにしていました)
・夜はほぼ毎日会合、2つ、3つの会合のハシゴも少なくない。
・日曜の最終か、月曜の午前中の新幹線で上京。

(休暇)
・完全な休暇は、年に数日のみ。その日も、メールやニュース等は絶えずチェック。
・春か秋に、1泊旅行で家族(+犬)とキャンプへ。

こうして振り返ってみると、やはりかなりブラックですね😅。

3.3年間の実績(項目のみ)

3年間の主なトピックスを時系列でまとめました。
・自民党のデジタル政策に貢献(NFT、web3、AI等のホワイトペーパー作成)
・農林水産委員会で水田活用の直接交付金や担い手不足問題等について質問
・フィンランド視察でサンナ・マリン首相(当時)と会談
・予算委員会で同期トップの代表質問
・自民党サイバーセキュリティのホワイトペーパーをPT事務局長として作成・公表
・台湾海峡危機シミュレーションに財務大臣役等として参加(2年連続)
・大臣政務官としてNISAの抜本拡充や資産運用立国を推進
・物価高騰対策の策定や予算委員会答弁を担当
・Japan Fintech Week 2024を主催
・新型インフルエンザ等対策の政府行動計画を取りまとめ

4.3年間の実績(詳細)

(1)ホワイトペーパー作成や税制改正等で自民党のデジタル政策に貢献(2022年春頃)

当選してすぐ、平井卓也先生と平将明先生に誘われてデジタル社会推進本部のNFT PTへ参加することになりました。
同期では、塩崎彰久さん、川崎秀人さん達と勉強し、議論しながら、2022年春に「NFTホワイトペーパー」を発表し、自民党として、日本のデジタル政策に、web3、NFT、ブロックチェーンなどの推進を強く提言しました。
この取り組みが、これまでのAIやサイバーセキュリティに関する提言やホワイトペーパー作成・公表の流れにつながっています。

<ホワイトペーパー概要版>https://bit.ly/3qSaaWH

<ホワイトペーパー本文>https://bit.ly/3uALDXn

(2)農林水産委員会等で水田活用の直接交付金や担い手不足問題等について質問(2022年5月)

当選してすぐ、七戸町や東北町、十和田市などの農家の方から、「水田活用の直接交付金の見直しについて、再検討してほしい」という強い要望があがりました。
私自身は農業の経験がなく、知識もまだまだ不足していたため、一から現場で教えていただき、自分でも勉強し、農林水産省の役人とも議論しながら自分なりの考えをまとめ、2022年5月11日に農林水産省の質問に立った時に、この件を話題にしました。
その時の質問項目は以下のとおりです。
・「水田活用の直接交付金の見直し」に関する主産県等との意見交換(キャラバン)の目的と評価
・若い担い手の育成
・食料自給率の向上の国策としての位置付け
この後も農家の方々と農林水産省の間で対話を続け、全国の現場を見て、農家の方々の話を丁寧に聞いて、現場に合わせた柔軟な運用をしていくという方針を引き出すことができました。
私だけではなかったと思いますが、少しだけでも地元の声を繋いで、政策を動かしていくことに貢献できたのではないかと思います。

(2022年5月11日、農林水産委員会で質問)

(3)フィンランド視察でサンナ・マリン首相(当時)と会談(2023年1月)

その後、上記の通り様々な部会や委員会に顔を出し、自分が発言できるところではできるだけ発言するようにし、様々な分野を急ピッチで勉強していたところ、自民党の若手議員の海外視察メンバーに加えていただけることになり、フィンランドへ。
メンバーは、衆議院2期の中曽根康隆先生、上杉謙太郎先生、1期(同期)の塩崎彰久先生の4人。
フィンランドでは、世界初の核廃棄物の最終処分場(オンカロ)や首都ヘルシンキの地下シェルターの視察のほか、安全保障や教育関係の説明を聞き、最後に当時のサンナ・マリン首相(37歳の女性)に30分も面会することができました。
大変充実した視察で、貴重な経験でした。

(2023年1月13日、フィンランドのサンナ・マリン首相と会談)

(4)予算委員会で同期トップの代表質問(2023年1月)

通常国会が始まってすぐ、予算委員会の冒頭、テレビ入りの場面で代表質問に立ってくれ、と先輩議員から言われました。
自民党の1期生が代表質問に立ったのは最近では聞いたことがなかったので、かなり驚きましたが、岸田総理の方針で「専門性のある若手にどんどん活躍の場を」、ということでした。
同じ日に、医師免許を持ち危機管理の専門家の松本尚さん(千葉13区)も立つということでした。
私からは以下の4つを質問しました。
・アベノミクスや黒田総裁の金融政策に対する岸田総理の評価
・黒田総裁の岸田政権の経済・金融政策に対する評価と今後の物価見通し
・資産運用立国とNISAの抜本的拡充の意義
・デジタル政策と地方創生
通常国会の最初の予算委員会の冒頭だったので、アベノミクスに対するポジティブな評価、政府と日銀との連携など、通常国会で論点になりそうな点について、あらかじめ流れを作るような質問を心懸けました。

(2023年1月30日、NHKの国会中継より)

(5)自民党サイバーセキュリティのホワイトペーパーをPT事務局長として作成・公表(2023年春頃)

上記(1)のデジタル政策での貢献を評価され、2年目に入ったところで、デジタル社会推進本部の「デジタルセキュリティ PT」の事務局長に任命されました。
座長は、デジタル大臣から交代したばかりの牧島かれん先生。
PTに有識者を呼んで説明を受けたり、牧島先生と一緒に英国や豪州の大使館で、サイバーせキュリティの取り組み状況を聞いたり、民間施設に見学に行き、最新の取り組みの説明を受けたりしつつ知見を高め、4月下旬にホワイトペーパーをまとめました。
さらに、GWは数日かけてその英訳を完成させて、英語版も発表しました。
1期生として部会等の事務局長を担当させていただいたことは、大変大きな政策づくりの経験になりました。

(6)台湾海峡危機シミュレーションに財務大臣役等として参加(2023年8月、2024年7月)

当選してから1年が過ぎようとしている2022年の夏に、同期の尾崎正直さん、鈴木英敬さんと3人で、民間の安全保障関係のシンクタンクが主催している「台湾海峡危機シミュレーション」を見学しました。
その後、その参加者が毎月実施している勉強会に参加するようになり、翌年夏には、今度はその同期3人が現役の大臣として参加させていただくことになりました。
私は「財務大臣」を担当させていただくことになり、当日は、有事に臨んでの財政のあり方、継戦費用の調達、金融危機を回避する新たな国際金融制度、などについて問題提起をさせていただきました。
翌年の2024年(今年)の7月には、財務大臣・内閣官房副長官として再度参加させていただくことになり、サイバーセキュリティなどを新たに担当させていただきました(今年は同期の小森卓郎さんもメンバーに加わりました)。
安全保障分野は私にとって、これまでのキャリアでは未経験で一から勉強することが多かったため、この勉強会やシミュレーションに参加させていただいたことは大変大きな経験と人脈を得ることになりました。

(7)大臣政務官としてNISAの抜本拡充や資産運用立国を推進(2023年秋以降)

内閣府大臣政務官になって最初の仕事が金融庁によるJapan Week 2023の主催です。
これは、NISAの抜本的な拡充と恒久化を契機として、日本の「貯蓄から投資」への流れを大きく進め、「成長と分配の好循環」を加速させ、国民の資産形成を後押しするための、金融庁としては初の国際イベントでした。
まず、NYで岸田総理が日本の資産運用立国とJapan Weeksの開催を宣言することからスタート。
初回は、2023年の9月最終週から10月第1週にかけて開催され、私は「第1回資産運用立国分科会」、「金融改革フォーラム」、総理大臣主催の「グローバル投資家とのラウンドテーブル」等に参加させていただき、挨拶等を担当させていただきました。
第2回となる今年の会合では、その準備会合の一つの岸田総理主催「資産運用立国と日本金融市場の魅力向上に関する国際会議」では、英語で日本の取り組みについてプレゼンをさせていただいたほか、10月初のコア・ウィークでは、「資産運用立国とGXの実現シンポジウム」で冒頭挨拶などを担当させていただきました。
今年8月に本格稼働となった「金融経済教育推進機構(J-FLEC)」の立ち上げ式では、岸田総理の案内役を務めるなど、これらの取り組みを通じて、過去の金融庁勤務の経験を活かして、日本の資産運用立国の取り組みを大きく推進することができたのではないかと考えています。

(2024年8月30日、総理大臣官邸での国際会議にて)

(8)物価高騰対策の策定や予算委員会答弁を担当(2023年冬)

内閣府大臣政務官になってすぐ、2023年秋の補正予算が組成されることになり、その中に、物価高騰対策が大きな柱として入ることになりました。
私も担当として、その内容の検討や与党への説明などに携わり、その後の国会では、衆・参の委員会等での答弁もさせていただきました。
給付金と定額減税の制度設計、その財源のあり方、物価や為替レート等に対する政府の考え方など、多岐にわたるテーマについて事務方と議論し、答弁に臨んだことは、大きな経験になりました。

(委員会での答弁の様子)

(9)Japan Fintech Week 2024を主催(2024年3月)

今年の3月、金融庁としては初めて、Japan Fintech Weekを開催することになり、私は、担当の大臣政務官として主催者側で参加しました。
そもそも、この源流となった2016年の「Fintech Summit(FIN/SUM)」は、私が金融庁出向時代に主担当として企画・開催したものであり、その8回目の「FIN/SUM」をコアイベントとして大きく拡大した「Japan Fintech Week」を主催させていただいたことは、感慨深いものがありました。
1週間で、複数の会議で英語・日本語での挨拶、パネルディスカッション等に登壇し、レセプションでは「オー・ソレ・ミオ」を披露させていただいたりしました😆。
今後も日本の金融のデジタル化やスタートアップの取り組みを加速させるために、継続的に関与していきたいと思います。

(2024年3月8日、FIN/SUMにて)

(10)新型インフルエンザ等対策の政府行動計画を取りまとめ(2024年夏)

内閣府大臣政務官の担務として「感染症危機管理」があります。
この主な職務として、昨年5月に感染症管理レベルが2類から5類に引き下げられたことを受けて、それまでのコロナ禍での経験を踏まえて、「感染症危機管理の政府行動計画」を1年間にわたって議論し、改定する作業でした。
私は、1年間で14回にわたった有識者による会議にはほとんど参加し、その議論を見守り、行動計画の方向性の決定や内容の深化に携わらせていただきました。
直前までの生々しい危機管理の経験をもとに、来るべき危機に備えようとする有識者の皆さんの真剣な議論に大変な感銘を受け、私も真剣に勉強させていただき、議論に参加させていただきました。
「危機は常に違う顔をしてやってくる」と言われています。
政府の対応も、常に新しく経験する状況に合わせて迅速かつ臨機応変に対応することになりますが、そのためにも、今回のコロナ禍の経験をしっかりと振り返り、今後に活かすことは必須です。
この「政府行動計画」に沿って準備し、訓練することを通じて常に「次の感染症危機」に備えることにより、その影響や被害を最小限に抑えようとする取り組みは大変重要であり、その取り組みに1年間にわたって参加することができたことは、私にとっては大変貴重な経験となりました。

(2024年7月31日の新型インフルエンザ等対策推進会議にて)

5.改めて振り返ってみて

3年前、12万6137票という大きな得票をいただいて大島理森先生の後継として初当選した時、「この大きな責任をどうやって果たすことができるか」と真剣に悩みました。
そして私なりに出した結論として、「1日200票、200人分の想いに応えること」を毎朝起きた時に思い出し、それに恥じないように毎日を過ごすことに決めました。
2年間、約700日を努めれば、14万票を超えることになり、計算上は得票を上回ることになります。
そしてそれから3年間、1日も欠かさずに毎日、そのように思いながら努めてきたつもりです。
しかし、3年間努めてきて、12万6137票の想いに十分応えたという自信はありません。
応えきれなかった分はこれからの活動で返していくしかないと思っています。
そのためにも、この衆議院選挙では絶対に負けるわけにはいかないのです。

この衆議院選挙でもし勝たせていただいたなら、またその得票だけの皆さんからの想いを背負うことになります。
つまり、1期目の不足分とともに、2期目の得票分の想いも背負って活動していくことになります。
これまでよりももっと大きな責任を背負うことになると思っています。
国会議員として、その責任をずっと感じながら努めていくことになるのだろうと思っています。

3年間、「これ以上できない」と自分で思えるほどに毎日頑張ってきました。
もし2期目に進ませていただけたなら、引き続き「これ以上はできない」と自分で思えるように、毎日頑張っていくつもりです。
3年前に比べて、自分としては1期目の経験の分だけ成長しているはずであり、1期目よりも国政に、そしてふるさとにより貢献できるのではないか、と考えています。
そしてしっかりと貢献し、結果を出していきたいと思います。

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