あなたの住むところにはキャラクターはいますか?
こんにちは はじめまして 高柳順子と申します。この記事に目にとめて下さり、ありがとうございます。
あなたの住むところにはキャラクターはいますか?
もしかして何となく知っているとかそんなの興味ないよって方も多いと思います。これがきっかけで
『自分の住んでいる市町のキャラクターなんだろう?』
『どんなものがモチーフになっているのだろう』
など興味を持ってくれたら とてもうれしく思います。
私はそんなご当地キャラのお母さんです。
主な採用キャラクター
みしまるくんみしまるこちゃん(静岡県三島市)ちりゅっぴ(愛知県知立市)さくやちゃん(静岡県富士宮市)かみりん(愛媛県上島町)稲敷いなのすけ(茨城県稲敷市)など
「うちの市のキャラだ」とか「みたことある」という子がこの中にいませんか?そうだとしたらとってもうれしいです! どうぞお見知りおきを。
私の人生を変えたデザイン公募
2003年から約17年間、自治体や企業の主催するキャラクター公募に、500件以上のエントリーをしてきました。その中で採用された子が全国に40体ほどいます。
多いと思いますか?500体のうちの40体・・・確率で言うと0.08%・・・
低い・・ほとんどが不採用ですね。良く凝りもせず出し続けました。
どうしてそんなに夢中になれたのでしょう。
お金のため?賞金が出る公募もありますので正直言うとそれはうれしかったです。
そして何よりデザイナーとしてもたくさんの経験をさせてもらいました。
伊豆箱根鉄道の車両・自動販売機・パッカー車・消防車などのフルラッピングデザイン。みしまるくんの『ごめんね青春』出演。
沼津商業高校・三島市・函南町の小学校の外部講師
テレビ出演など・・・・・
キャラクターに関わっていなかったらこのような経験はできませんでした。
自分が知らない行った事もない場所を調べて魅力を知ったり、担当の人とお話したり。
表彰式に招待されて出席。着ぐるみの誕生に立ち会い感動したり・・・
1案1案色々な事が起きてとってもワクワクしました。
特産品などが賞品の場合も多く、高級トマト1年分とかお米10キロとか・・・東京の割烹に卸していて市場には1つも出回らないという貴重なナスをもらったり・・・どれも大切な思い出です。
キャラクターを通じて日本中の人とご縁が結ばれていく。そういう事がすごくうれしかったです。
採用された子も、この世に誕生する事ができなかった子たちも苦労して考えた我が子たち。この子たちのおかげで たくさんの貴重な経験と、うれしいご縁を私に与えてくれました。
生みの親と育ての親
キャラクターは公募で決定後、速やかに作者から運営側に著作権の譲渡の契約が行われます。もちろんデーターもすべてお渡しするのでそこからは地元のデザイナーさんが新バリエーションを作って下さったりする自治体もあります。
それも私はうれしいです。かわいく作ってくれているのを見かけると良かった。と思うのです。
一方、継続して依頼して頂ける事も多々あります。譲渡の瞬間私の手を離れたのにも関わらず、大切に思って頂き感謝です。
生みの親と育ての親で協力してキャラクターを育てていけるなんて夢のよう・・・私もがんばって支えていきたい!と力が入ります。
ご当地キャラクターを支えているもの
私は作者として色々な運営の方やファンの皆さんとのやりとりの中で感じる事があります。熱量です。
やはり運営側が、キャラクターをシティプロモーションの軸としてしっかり計画を立て、何より愛情をそそぎ、市民とファンと共に育てている所は熱量が違います。そのようなキャラクターは成功しているのではないかと思うのです。
キャラクターは例え 架空の創造物だとしても、大切に育てれば1つの人格を持って成長してきます。安易に作るのではなく長期的な計画のもとで携わってもらいたい・・・というのが作者の願いです。
そこにしっかり芯がなければ息の長いキャラクターに育つ事は難しいでしょう。
ご当地キャラクターを支えているもの。
それは運営の方やファンの市民の『育てる心』だと思います。
キャラクターブームは終わった?
ゆるキャラは一時爆発的に増えました。そして大量リストラの流れに。
自治体におけるキャラクターの管理や運営は本当に本当に色々な点で大変です。きっとやむなく活動休止になってしまった子もたくさんいたのではないでしょうか。せっかく生まれたのにかわいそうですね。ゆるキャラグランプリも今年を持って終了するそうですのでご当地キャラはもう終わりだとの声もよく聞きます。
一方、世の中のキャラクターブームは加速していますよね。企業などはイメージを向上させるためにこぞってオリジナルキャラクターを作りPRをしています。それだけキャラクターのニーズがあるという事であり、みんなわかりやすいものや情緒のあるものを求めているのだと思います。きっと。
キャラクターブームは終わるどころかこれからもこの流れは続いていくのではないでしょうか。
ご当地キャラの魅力とは
あなたはご当地キャラの魅力は何だと思いますか?
私は 『郷土愛』だと思うのです。この子たちは自分の市町の魅力やモチーフで飾られているのでキャラクターの説明をすると、おのずと郷土の説明にもなるのですね。
私は今まで、みしまるくんの市である静岡県三島市の小学校や地元の高校などに 外部講師として授業をしてきましたが、子供たちのキャラクターを語るキラキラした目にいつも胸をうたれます。知っている事をすっごく自慢してくれるのです。うれしすぎて本当に泣けます。
子供たちが、自分たちのキャラクターがなぜ生まれたのか、どのような意味があるのか そこが ちゃんと心に根付いていれば郷土愛を育むことにもなると思うのです。それってすごく大事な教育です。
例えば 子供たちが将来地元を離れたとしても、その先で『うちのキャラクターはね・・・』ってPRしてくれるかもしれない。Uターンで戻って来てくれるかもしれない。地元の為にがんばろう!って活躍してくれるかもしれない。
ご当地キャラクターの運営と応援とは『まちづくり』そのものです。
遠回りだし、目に見える経済効果はあまり無いかもしれないけれど、
長い目で見たら計算機で算出できない程の価値ある財産を作ると信じています。
これからキャラクター公募の話。キャラクターデザインの話。ぽつぽつ更新してこうと思います。つたない文ですが、興味のある方、よろしくお願いします。