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趣味闘争からの離脱
「趣味というのは大小左右上下、様々な差異を突っつき合い、自分が手にしたものを相手よりも優れたものであると信じて卓越化を目指す世界です。」
毎度のことながら、趣味というものを正直にこうやって文字にすると
「えぇ……」
な感じなのですが。実際そういうものだからしょうがない。
趣味というのは「あら、良い趣味をお持ちで…」などと言われるものの、他人と争うという性質を多分に含んでいるものであり、互いの意識差を見せ合い優劣を競う闘争の現場なのでマウントも絶えないし、貶しあいも決して無くならない。
こういう話を聞くと「趣味なんて…」といってニヒルになりがちで、自分もこの手の争いに疲れた時に「このままではダメだなあ」と思いすっと足を退いた訳ですが、その先に自転車制作を教えてくれるbyobがあったのでした。
これは自分の人生の中で本当に幸運だった。
趣味闘争の現場から外れ、自分でモニョモニョと手を動かし、自転車に乗るという行為の「我有化」を模索しはじめると色々な業が抜け落ちていく。
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もちろん我有化を果たしたところで、そこにも大小上下あらゆる差を感じる世界がまた待っているのですが
「まあ、あなたはあなたでそれでいいんじゃない?僕はこんな感じです。」
といえる。これが本当にありがたい。
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自転車作りという我有化の活動は
自分にとっては後先考えずに手を動かし、失敗があれば失敗と認め、勘違いがあればフヒヒと笑い、結果を自分のものとして回収する事で「他人の言葉、手柄を自分のモノとし、知識の量で闘い、周囲の人間が何か異なることをしていないか目をくばり、ケチをつける事で自分の心の平静を保つ。」
そんな趣味の闘争が持つ「卓越化の地獄」というダークサイドから救い上げてくれたのだと思います。
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