
Lanisek待望の初優勝 〜21/22 個人第4戦Ruka〜
初優勝メーカーのジャンプ台でもあるRuka。
今年はスロベニアの中堅Lanisekを表彰台の真ん中に押し上げました。
大荒れのRuka
この試合の始まりは1件のツイートから
Jeden z japońskich 🇯🇵 skoczków z pozytywnym wynikiem testu w Ruce 🇫🇮. Nie pojawi się dziś na starcie.#skijumpingfamily @Skijumpingpl @Eurosport_PL pic.twitter.com/OsBExusJsN
— Dominik Formela (@DominikFormela) November 28, 2021
内容は日本人ジャンパーが1人、コロナの陽性反応が出て
この日の試合には出場できない。という内容でした。
その15分後。陽性反応者本人が発信していました。
わーお、再検査無しのコロナ陽性
— 小林陵侑 Ryoyu kobayashi (@RyoKoba8118) November 28, 2021
ま、僕は元気なのでクリンゲンタールで👋🏽
国を跨ぐ移動をするワールドカップ。移動前のPCR検査に引っかかり
色々あって、フィンランドに10日間隔離が決定したようで
この日と次のポーランド開催の団体戦と個人戦に出場できなくなってしまいました。
陵侑のジャンプが見れないと分かったポーランドファンが
いろんな情報をかき集めている様子を見て、熱意に圧倒されてしまいました。
シーズンが始まる前にこんなことを書きました↓
今季、彼を止められるのは、雪、風、コロナ、怪我、失格、といった外的要因しかないのではないかと感じています。
開幕1週目から失格、2週目、3週目はコロナでスキップと
少々、嫌な流れに入りつつある陵侑。
次に出場する隔離明けのKlingenthalは風が強く得意な台の一つだと思います。
隔離でうまく調整できないとも思いますが
距離は飛んでくると思うので、怪我には気をつけてほしいです。
また、怒りの感情が出るとTwitterに顔を出す陵侑。
こんなことも行っていました↓
_________________
↑これは序章。
そうした中で始まった予選で、Granerud(NOR)が2戦続けての予選落ちとなりました。
当初は、失敗ジャンプをしたのかと思いましたが
1本目が始まり、謎が解けました。
追い風傾向の試合の中で、時折前半から中盤が綺麗に叩き落とす追い風にかわり
その風に捕まってしまうと、超一流選手ですらなす術がないことがわかりました。
Bib54〜60に飛んだ選手たちが、その風に捕まり
Leihe(GER)とHuber(AUT)以外の超一流選手5人の2本目進出を阻ました。
その中に入ってしまった佐藤幸椰が49位、Johansson(NOR)が50位という
見た事ないような順位に。。。
2本目にもその風は時折吹き順位を、これでもかとかき回していました
ワールドカップという舞台
荒れたとはいえ、強く、最高のジャンプをした選手が上位にしっかりきました。
初優勝したLanisekは2本目飛ぶ直前に、前述した風が吹き
極寒の中待たされました。
初優勝もかかる中で精神的なタフさを要し、難しい状況ではありましたが
前日と同様に、2本良いジャンプを揃え、文句なしの初優勝を掴み取りました。
__________________
2位に入ったのが、まだ失格等に脅かされていないGeiger(GER)
陵侑とGranerudがいない間に着実にポイントを積み上げています。
総合優勝に向けてスタートダッシュに成功しているものの
やはり、昨年のジャンプ週間後の失速が気になるので、まだまだわかりません。
_________________
2本目に良い条件を引いたのに、完全に力んだEisenbchler(GER)が3位。
今季も優勝が遠そうなので、鬼の居ぬ間に勝っておきたいところでしたが
ミスを犯し、勝利がこぼれ落ちました。
___________________
−20℃に迫る気温。
風速としては比較的穏やかだったRuka。
なのにも関わらず、風も含めて大荒れと言って良い1日だったと思います。
上位選手の素晴らしいジャンプで、リカバリーしていますが
まあまあ試合が壊れていたと思っています。
壊れた試合も含めて、いろんな形の試合が見れるのがワールドカップの特徴であり
そこを乗り越えて獲得する、クリスタルトロフィーに価値を見出す事ができます。
シーズンの1試合としてなら、楽しめました。
日本チーム
伊東大貴さんが14位。良いジャンプを2本揃え
2本目は比較的条件がよく、ラウンド順位では10位を獲得しました。
コツコツとワールドカップポイントを積み上げています。
小林潤志郎さんが15位。こちらも2本良いジャンプで
まずまずの順位を獲得しました。
この試合では、チームの年長組がポイントを積み上げました。
________________
一方で小林陵侑が欠場
佐藤幸椰と中村直幹が、魔風に捕まり49位と予選落ち。
佐藤慧一が31位で2本目に進めずと
昨季、Planicaの団体戦で表彰台に上がった年少メンバーには受難が降りかかり
明暗わかれる形となった日本チーム。
次も魔風吹き荒れる、Wislaで
小林陵侑を欠く状態での団体戦と個人戦が行われます。