
誕生日サプライズシリーズ 第2話 〜サプライズをすっぽかした男〜
僕の「誕生日サプライズシリーズ」は、毎年とんでもない仕掛けをされるのが恒例になっています。
でも実は、2025年のサプライズを、まさかの理由ですっぽかしてしまったのでした。
毎年恒例の「色紙」
僕はMisfitsという会社で社外取締役を務めているのですが、僕の誕生日には社員のみんなが必ず色紙に寄せ書きをして祝ってくれます。これが本当に嬉しいんですよ。
寄せ書きされた色紙って、ふつうの会社員なら、たとえば「20年勤めて転勤するとき」みたいなタイミングで贈られるようなものだけど、Misfitsの社員たちは毎年色紙を書いてくれるんです。
もちろん、今年も「ちょうど50歳になるし、きっと何かあるだろう」みたいなことは、正直ちょっと思っていました。
ただ、期待しすぎてもいけないし、あまり深く考えないようにして日々を過ごしていたのです。

サプライズをぶっちぎる
僕の誕生日は1月27日なのですが、今年は、その2日前の25日が金曜日でした。
Misfitsでは毎週金曜日の夕方、会社のオープンスペースを使って簡単な飲み会を開いて、社員同士の親睦を図っています。
そんな25日の飲み会に「今度の金曜日、ジャンプさん来てくれますよね?」とMisfitsの社員から誘われました。
いつもの気軽な飲み会だし、別に断るような理由もないので「行く行く!」と約束しました。
しかし、ここでまさかの出来事が起こります。
その日、 お気に入りのバニーちゃんからデートに誘われたのです!
さぁ、ここで、僕は重大な選択を迫られることになりました。
Misfitsの社員たちとの飲み会に行くか。 バニーちゃんとのデートに行くか。
いやいや、迷うことなんかありません! 迷うわけないじゃないですか!
・・・結論からいうと、僕は「バニーちゃん」を選びました。
会社の飲み会のほうは「ごめんっ! ちょっと予定が入っちゃってね」とかいって、あっさりドタキャン。意気揚々とデートへと向かったのです。
ーーでも、このとき、僕はまだ知りませんでした。
この日の会社の飲み会で、僕の誕生日サプライズがひそかに準備されていて、社員のみんながスタンバイしていたことを。
まさかの展開 〜バニーちゃんのお店で待っていたのは…?〜
バニーちゃんとのデートで楽しい時間を過ごした後、その流れで彼女が勤めるお店に行くことになりました。
「いや〜、会社の飲み会より、こっちのほうが楽しいに決まってるよな!」なんて思いながら、軽やかにお店のドアを開けた瞬間、
「ジャンプさん! お誕生日! おめでとうございまーす!!」
そこにいたのは、お店のバニーちゃんたちーーだけじゃありません。
Misfitsの男性社員たちが、ニヤニヤしながら待ち構えていたのです!
そして、全社員からの素敵なメッセージの入った色紙を渡されたり、ビデオレターを見せてくれたり⋯⋯。
完全にサプライズを食らったのでした。
つまり、Misfitsのメンバーは、僕が「サプライズ飲み会」をすっぽかしてバニーちゃんとデートすることを知ると、あらゆる情報網(?)を駆使してそのバニーちゃんに連絡を取り、僕をお店まで誘導することに協力してもらうことに。
そして、そのバニーちゃんのお店を借り切って、待ち伏せしていたとのこと。
つまり、僕の行動は、最初から最後まで、ぜんぶ筒抜けだったというわけです。

罪悪感と感動が入り混じる夜
「これはさすがにやられたな…⋯」
僕は「サプライズ飲み会」をドタキャンするなんてヒドいことをしたなと思いながらも、同時に心から嬉しく思いました。
「みんな、本当にありがとう! 僕が大好きなものがわかってくれてたんだね!」
社員たちにとっては、 尊敬しなきゃいけないはずの会社の取締役が自分たちの用意したサプライズをすっぽかして、バニーちゃんのもとへ走ったという最悪のシナリオだったはずです。
それでも、彼らは即座に仕掛け方を変えて、最後に僕を最高に喜ばせる方法を考えてくれました。
その気持ちが、本当に嬉しかったのです。

ーーそれから後のことは、めちゃくちゃ飲んで、めちゃくちゃ酔っ払って、何が起きたか何をやったか、すっかり記憶にありません。が、ものすごく楽しかったということだけは感覚として残っています。
ただ、朝起きたら大切な寄せ書きがどこにも見当たらない!!
これは大変だ!と、もう一度バニーちゃんのお店に行って確認したら、参加した社員のひとりが大切に持って帰ってくれたらしいです。
よかったぁ〜。みんな、ありがとう!!ジャンプ🚀