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その39 やっぱり、学校組織は「フラット」じゃない…?(1699文字)
1 はじめに
やっぱり、学校組織は「フラット」じゃないのかもしれません。
「なべぶた型組織」として、すべての教職員が、横並びだったはずなのに、精神的な側面や、具体的な側面では、ほぼフラットでないことが見えてきました。
2 こんなことがあります。
小学校には、林間学習というものがあります。
この林間学習では、複数の教員が引率します。
引率イコール仕事なのですが、仕事でありながら、各種手当てで賄われない支出があることも事実です。
言い換えれば、一泊二日や二泊三日の仕事に従事しながらも「自腹」を切る事実があるようです。
3 誰も動かない…
「自腹」と言えば聞こえはよくありませんが、業務と認められることや、そうでないことは、ある線引きの元、ルールが決まっていますので、決して「自腹」批判を論じるものではありません。
この前提のもと、校内で問題意識を醸成して、対策を打つことや、より正しい制度のあり方を考えることは、組織人として、とても重要なことであると思っています。
規程を変える為に、教育委員会に働きかけたり、校内で議論を起こしたり、問題点を洗い出したりする等様々なアクションの起こし方があるでしょう。
そのアクションの先に、校内での納得解を導き出したり、共通理解を醸成したりして、すべての教職員が、気持ちよく仕事に向き合えるようにすることが大事だと考えています。
しかし、今述べたようなことを、一教員が「自発的」に「主体的」に提案・行動して、全教職員で考え合うなんてことを「ほぼ」見たことがありません。
「ほぼ」と表現するのは、今年、一人の管理職から問題提起が起こったことを耳にしました。
自腹を切ることに対して、校内でフォローできる仕組みを作りたいというものでした。
更に詳しく聞くと、この管理職の先生は、新任時代に、同様のことについて、職員会議で問題提起をし、新たな仕組みを作ったことがあるとわかりました。
私は、このことが学校に新しい文化を作り出す、とてもよいきっかけになるはずだと希望を感じました。
4 しかししかし…
職員会議の土俵に上がる前に、また、全教職員の周知の事実になる前に、若手教員により、思わぬ結論が出されてしまいました。
思わぬ結論とは、ある若手教員の「私が林間学習に毎年参加していた時には、このような提案がされなかったのに…今になってどうして…。今まで自分でお金を出してきたのに…」という意見が出てきたことです。
つまり、究極、フラットでは、ないのです。
どういうことかと言いますと、この若手先生が、何年も前から疑問に思っていたのに、自らの 口を開いて、行動に移さなかった、若しくは、移せなかったということです。
また、今回、その疑問を解決する時が来たのに、私情を優先したということです。
更に、この考えを聞いた校長や、この若手教員に近しい教員も、それ以上のアクションを起こさなかった、起こすことに思いを馳せることができなかったのです。
もしかすると、正しいアクションの起こし方を誰も知らなかったのかもしれません。
…教員の世界は「フラット」なはずです。
自分自身で問題だと思えば、いつでも意見を伝え、行動できるのが「フラット」な組織の良さです。
…本当に「フラット」な組織なのでしょうか。
更に更に、機が熟して、変わるチャンス、変えるチャンスが来たにも関わらず、その張本人である若手教員が、それを潰しました。
このようなことが、まかりとおるのは「組織」ではありません。
一体、誰と誰がフラットなのでしょうか。
何のどこを切り取ってフラットだと言えるのでしょうか。
自浄機能をも問題視せざるを得ません。
5 結論
以上から、この学校では、一定、「フラット」な関係が破綻している可能性が考えられます。
「組織」にあらず「集団」に甘んじていると言えるかもしれません。
今回の件で「フラット」であることに課題を見出すことができました。
これからのnoteでは、その課題を克服する側面に言及できればと思います。
このような事実が、ごく一部の学校のみに存在することを信じたいと思います。