限界収入とは?その意味と重要性
★ここでは下記のことを覚えてください
限界収入(MR)
覚え方)追加で1つ売るごとの収入。需要曲線(D)と関係
覚え方)右下がりの需要曲線に対して同じY軸の2倍の傾き。MRとMCの交点
覚え方)収入と費用が交わる点で生産量を決定。プライスメーカー
覚え方)価格を設定する力を持つ企業。余剰の損失(死荷重)
覚え方)社会全体の利益が減ること。
★わかりやすく解説
限界収入(MR:Marginal Revenue)とは、追加で1つ商品を売ったときに得られる収入の増加分のことです。たとえば、ある会社が10個の商品を売ったときの総収入が1000円で、11個売ったときの総収入が1080円なら、限界収入は80円になります。
需要曲線(D)は右下がりの形をしており、価格が下がると需要が増えます。限界収入曲線(MR)はこの需要曲線に対して、同じY軸の切片から始まり、傾きが2倍になるので、MR曲線はD曲線よりも急な角度で右下がりになります。
企業が利益を最大化するためには、限界収入(MR)が限界費用(MC)と等しくなる点で生産量を決定します。これをMR=MCの法則といいます。独占企業はプライスメーカーであり、需要に応じて価格を設定できますが、価格が高すぎると消費者が少なくなり、低すぎると利益が出ないため、バランスを取る必要があります。
★用語解説
限界収入(MR)
説明)追加の1単位を生産・販売したときに得られる収入の増加分。需要曲線(D)
説明)価格と需要量の関係を示す曲線で、価格が高いと需要が少なく、価格が低いと需要が多くなる。限界費用(MC)
説明)追加の1単位を生産したときにかかる費用の増加分。プライスメーカー
説明)市場の価格を自ら設定できる企業のこと。余剰の損失(死荷重)
説明)市場が完全競争でない場合に生じる社会的利益の損失。
★今回のQ&A
Q1. 限界収入(MR)とは何ですか?
A1. 追加で1つ商品を売ったときに得られる収入の増加分です。
Q2. 需要曲線(D)と限界収入曲線(MR)の関係は何ですか?
A2. MR曲線はD曲線に対して同じY軸の切片から始まり、傾きが2倍です。
Q3. 企業が利益を最大化するための条件は何ですか?
A3. 限界収入(MR)と限界費用(MC)が等しくなる点で生産量を決定します。
限界収入は企業の生産・販売戦略において重要な指標であり、適切な価格設定と生産量の決定に役立ちます。