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【2024入試】千葉入試の出願者・結果速報

1月20日から千葉入試がスタートします。

ここでは偏差値上位の4校(市川・東邦大東邦・渋幕・昭和秀英)を中心に、2024年の千葉入試を見ていきたいと思います。

現時点では試験前ですが、合格発表後には入試結果についても更新していきます。千葉受験生だけでなく、東京・神奈川入試の動向を見るのにもお役立てください。


各校の出願者数

市川・東邦大東邦・渋幕・昭和秀英の4校について、それぞれの出願者数をグラフで表示します。1月18日時点で全て締め切られているので、ここで出している2024年の数字は確定値です。

市川 第1回(1月20日)

市川は男女別定員で、合否判定も男女別で行われるので、男女それぞれの数字をグラフに出しています。第1回入試では帰国生枠もあり、募集定員は一般入試枠に含まれるのでグラフには別枠で表示しています。ただ、市進中学受験ナビのデータには入ってこないので、2024年分は入試終了後までゼロ表記になっています。
【1/22】帰国生分の出願者数を反映しました。

データ出典:市川中学校・高等学校

2024年は、男女共に昨年より微減となったようです。過去の推移で見ると、男子で1700人を超えているのは比較的多めの年なので、今年はやや多い方に入りそうです。一方で女子は、この表に挙げた年の中では最も人数が少なくなりました。まあ2021年以降で見れば誤差の範囲内とも言えますが、とりあえず過熱ではなく安定した中での入試と言えそうです。

東邦大東邦 前期入試(1月21日)

東邦大学附属東邦(東邦大東邦)前期入試は1月9日にいち早く締め切られていました。

データ出典:市進中学受験ナビ、過去データは進学情報誌さぴあ

出願者数はほぼ前年並みですね。2021年に前期入試の定員を250名から240名へ減らし、12月の推薦入試を10名増やすという入試変更を行なっています。その影響か、2022年に出願者数を1割ほど減らしました。そこからはほとんど変化がなく、大体この辺りで安定してきていると言っていいんじゃないかと思います。

渋谷幕張 一次入試(1月22日)

渋谷教育学園幕張(渋谷幕張、渋幕)については別記事で詳細化しているので、グラフだけ再掲します。男女別の判定ではありませんが、動向がわかるよう一応男女別でのグラフにしています。

データ出典:渋谷教育学園幕張中学校・高等学校、2024年は市進中学受験ナビより

2024年は女子がやや減、男子は大きく増加という感じです。

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昭和秀英 午後特別入試(1月20日午後)

昭和秀英は1月20日に算国2科目の午後入試があります。この学校も男女合同の定員枠ですが、出願データは男女別に出ているのでグラフは男女を分けて表示します。

1月20日午前に幕張メッセで市川の入試があるので、徒歩圏内の昭和秀英でそのまま午後入試という流れの受験生も多いと考えられます。

データ出典:市進中学受験ナビ、過去データは進学情報誌さぴあ

午後特別入試がスタートしたのが2018年で、初年度のみ定員20名、その後は30名となっています。2023年は少なめでしたが今年は戻した格好で、この辺りの700人前後が安定ラインと見えます。男女比の入れ替わりがあるというのが珍しいと個人的には思いますが、今年は男子が多い年のようです。

昭和秀英 第1回(1月22日)

お隣の渋幕と全く同じタイミングで、昭和秀英でも大人数を集める第1回入試が行われます。どういう経緯で同じ日になっているのか、メリットがあるのかもよくわかりませんが、2校で3000人以上が集まることになるので、混雑は気にしておきたいところです。

データ出典:市進中学受験ナビ、過去データは進学情報誌さぴあ

2022年に1割ほど大きく減少したあと、また増加基調に戻っています。ここは基本的に女子の方が多い学校だと思いますが、2023年・24年と、出願者数は男子の方が若干上回るかたちになっているのが興味深いです。

千葉4校の出願者数推移

最後に4校分合わせた出願者数をグラフ化してみます。千葉上位校の動向という意味で見てもらえればと思います。

2018〜20年には4校合計で9000人を超え、2020年にピークとなる9678人をつけました。その翌年の2021年はコロナ禍初年度で、2週間の隔離期間などを考慮して都内からの千葉受験回避の動きが出て、その影響からか受験者が大きく減少しました。

埼玉入試が2022年からV字回復しているのに比べると(→参考:埼玉入試の出願・結果速報)千葉入試の戻りは鈍く、9000人前後で安定してきているイメージになります。

千葉のこの4校に関しては、人数的にも偏差値的にも安定していて、ここ数年で見ると大きな動きはなさそうに見えます。難易度の激しい上下もないので、あまり色々な情報に振り回されないよう対策を取っていけばよいと思います。

各校の結果情報

ここから、市川・東邦大東邦・渋幕・昭和秀英の4校について、過去8年分の入試結果データをグラフで見ていきます。(2024年の結果を反映しています)

市川 第1回(1月20日)

市川は男女別定員となっているので、グラフも男女別で集計しています。

データ出典:市川中学校・高等学校

男子の2024年入試は、受験者数は微減となった一方で合格者数は微増したため、実質倍率は2.25倍へと低下しました。ただ、上のグラフの年度内で最高の倍率を記録していた2023年より下がっただけであって、全体からすれば2番目に高い倍率だったということになります。

2021・22年のコロナ禍での受験者減を経て、昨年から元に戻ったと見てよいのではと思います。2020年以前よりも合格者数を絞り込んで実質倍率も上がっているため、難易度はむしろ上がっていると見た方が良いかもしれません。

データ出典:市川中学校・高等学校

女子の2024年入試は、受験者数は微減だったものの、合格者数はさらに絞り込まれたため実質倍率は2.99倍へと上昇しました。これは上のグラフの年度内では最高倍率になります。

2020年以前は受験者数が900名を超えていたところから見ると回復していない(=緩和)にも見えますが、合格者数は減少の方向です。特に2023・24年と明らかに絞られてきているので、実質倍率は上がり難易度も上昇と考えられます。

合格者数を絞ってきているのは男女共に同じ傾向なので、人気が上がって合格者の入学率が高くなっているかと予想できます。難易度も男女共に上昇方向というところで見ていいんじゃないでしょうか。

男女別の平均点も見てみます。

データ出典:市川中学校・高等学校

平均点は昨年より低く、難しい問題セットだったようです。受験者平均点と合格平均点との差は昨年よりだいぶ縮小したので、合格難易度はいくぶん緩和したように見えます。ただ男女で比べた場合の差は開いているので、もしかすると女子のハードルはやや上がったかもしれません。

東邦大東邦 前期入試(1月21日)

データ出典:東邦大学付属東邦中学校・高等学校、過去データは進学情報誌さぴあ

2024年は受験者数・合格者数ともほぼ横ばい、実質倍率も2.20倍ということでほぼ前年と同じ結果になりました。細かく見れば、受験者数は微減に対し合格者数は微増しているので、倍率はやや下がっています。

平均点も見てみます。

データ出典:東邦大学付属東邦中学校・高等学校

倍率を見るとここ3年でほぼ横ばいですが、受験者平均点と合格最低点の差は徐々に開いているようです。そこからすれば、難易度は微妙に上がっているのかもしれません。

渋谷幕張 一次入試(1月22日)

データ出典:渋谷教育学園幕張中学校・高等学校

2024年は倍率が上昇し難化したと考えられます。詳しい考察は次の記事で。

昭和秀英 午後特別入試(1月20日午後)

データ出典:昭和学院秀英中学校・高等学校、過去データは進学情報誌さぴあ

2018年に新規導入した翌年にピークをつけ、その後は徐々に受験者数・実質倍率ともに緩和傾向を続けてきましたが、その動きも2023年で底打ちしたように見えます。

2024年入試は、受験者は60名増加した一方で合格者数は6名増ということで、実質倍率は上昇となりました。これでも以前の5倍を超える倍率に比べると低いですが、さすがに5倍超は高すぎる感じなので、より現実的に受験できる入試になってきたのかなと見ていいのではないでしょうか。

幕張メッセで実施される市川第1回入試のあと、同じ幕張であるこの学校にて午後受験という流れで利用される入試だと思いますが、市川第1回の受験者数と相関があるかというとそういうわけでもなさそうです。ただし、倍率の低下と相反するかのように偏差値は上昇していて、市川第1回に近づいてきているのが確認できるので、市川にも合格できる程度の実力が求められるようになってきたと考えた方が良さそうです。

↓偏差値情報はこちらも参考に

昭和秀英 第1回(1月22日)

データ出典:昭和学院秀英中学校・高等学校、過去データは進学情報誌さぴあ

2024年入試は受験者数は微増した一方で合格者は微減ということで、実質倍率は3.16倍へ上昇しています。コロナ前ほどの倍率はありませんが、3倍超を回復しています。

平均点を見てみます。

昭和秀英第1回入試 平均点の推移
データ出典:昭和学院秀英中学校・高等学校

この学校は受験者平均点ではなく合格者平均点だけが公開されているので、通常とちょっと見方が変わります。合格者平均点との差を見る場合、差が縮まっていると合格点を取るハードルが上がっているとみます。

2024年は平均点は高く、点の取りやすかった問題のようです。ただ、合格者平均点と合格最低点の差を見ると差は縮まっているように見えるので、合格ハードルは上がっていると考えられます。

総括

各校の動向をもう一度見てみます。

市川:合格者を絞っていて倍率は上昇傾向、難易度はやや緩和か
東邦大東邦:倍率はほぼ横ばい、難易度はやや上昇か
渋谷幕張:合格者を絞り倍率上昇、難化
昭和秀英:倍率やや上昇、やや難化か

ということで、千葉上位とされる4校は、総じて倍率は横ばいか上昇傾向、難易度もやや上昇方向と言えるのではと思います。前受け受験もありながら、現実的な進学先としてのポジションを確立してきたということでしょう。

全体の入試動向として特徴的な動きはなさそうで、全体感として昨年と大きくは変わらなそうですが、渋幕や市川の合格者が絞られたことで難関校受験の動きに多少影響はあるかもしれません。

ここから2月受験の方も多いと思います。残りの日数で準備万端にし、良い受験で終われることを願っています。

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