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中高独学で東大に受かった僕が使った参考書たち〜1. 数学編〜

こんにちは。Parusです。

今回は、中高独学で東大理一に合格した僕が使っていた参考書の紹介をしていきます。

全教科を1つの記事にまとめてしまうと多くなり過ぎてしまうので、まずは数学編ということでやっていこうと思います。

はじめに

僕は地方の中高一貫校(偏差値60程度)にギリギリで合格しました。

そこから着実に順位を上げ、中3で学年1位を達成。

順調に成績を伸ばし、高3の東大模試では毎回理一A判定を取れるまでに成長しました。

高校時代の東大模試成績の一例

でもこれは奇跡でもなんでもなく、淡々と問題集をこなしていっただけなんですよね。

この記事では実際に僕が中学に入学してから大学に合格するまでに使った9個の数学の参考書と、それぞれの勉強法、そして使っていた時期について詳しく解説していきます。

僕が実際にどのような道を経て東大A判定にまで辿り着いたのか、わかりやすく説明しています。

この記事を読めば、どの参考書をいつまでにどうやって勉強すればいいのか、すべてわかります。


それでは早速本編に行きましょう。



1. 体系問題集 数学 発展シリーズ

対象

中学生(1〜3年)

問題集の特徴

この問題集は、ハイレベルな中高一貫教育に合わせて作られた数学問題集です。ハイレベルといっても、灘・開成のような超ハイレベル層向けではなく、地方の偏差値65程度の中高一貫校向けといったほうがいいかもしれません。

本編は代数編と幾何編に分かれています。問題の質や解説の質もよく、問題編と解説編に解説編に分かれている事からも、その充実度合いがわかると思います。

この本は僕の数学的な思考の基礎を作ってくれました。

個人的には非常におすすめですが、この本に限らず中学生のうちにある程度発想力を必要とする問題を揃えている参考書に取り組んでおくことは大切だと思います。

やっていた時期

中学1年生〜2年生。全ての問題が学校の課題として課されていたため、全てときました。(3年生からは高校分野に突入したため、別な参考書に変わりました)

勉強法

特に深いことを考えずに解いていました。学校のテスト範囲になったところは間違えたところを解き直し、わからないところがなくなるまでやっていました。

2. 4STEP シリーズ

対象

高校生(1年〜3年)

問題集の特徴

この問題集をおすすめするとすれば、難関大を目指す高校生が一番初めに手をつけるものとしてすすめるでしょう。

難しめの基礎問題が多く収録されているので、発想力を必要とする応用問題に取り掛かるために必要な力をつけることができます。

イメージとしては、これから学ぶ参考書をフル活用するための土台を作る感じです。

ただ個人的な感触としては網羅性に欠けており、問題数も少なく解説もそこまで丁寧ではないので、同レベルの問題集としては次に紹介する「Focus Gold」をおすすめしたいと思います。

やっていた時期

高校1〜2年生。学校の課題としてほとんど全ての問題を解いた。

勉強法

別の問題集をメインで使っていたため、学校に課題として提出する用に1周程度しかしなかった。解き直しもあまりしていない。

3. Focus Gold

対象

高校生(1〜3年生)
高校に入ってまずは取り掛かるべき高校数学の登竜門。

問題集の特徴

いわゆる「網羅系問題集」の一角。大学受験にあたり、応用問題対策に取り掛かれるような基礎を固めるための問題集です。

様々な発展問題を解くときに、当たり前の知識として持っていなければならないような部分や技術を習得するために使います。

網羅系という名前のとおり、問題数は非常に多いが、全てやり切るべきです。時間はすごくかかるが、やり切るだけの価値は絶対にあります。
基本的に大学受験において、この部分を飛ばすのはナンセンスです。

僕はFocus Goldを使っていましたが、正直なんでもいいです。チャート式シリーズを使う人も多いようです。旧帝大や医学部を狙うのであれば、青チャートか赤チャートを使いましょう。黄チャートだと少し簡単すぎます。

↑青チャート

↑赤チャート(赤チャートの方が難しいが、この問題集の目的は基礎固めなので、正直青チャートで十分。個人的にはより早く終了できる青チャートをおすすめする。)

やっていた時期

高校1〜3年生の春。(個人的にはちょっとペースが遅かったと思う。最後の数IIIは時間がなくて完璧にしないまま応用に入ってしまったので応用問題がなかなかできず苦しんだ。)

おすすめは、高校2年終了までにこれらの参考書を終わらせておいて、高3の4月からは学期の開始と一緒に気持ちよく応用に取り掛かれるようになっておくこと。このペースで行けていれば非常に順調といえます。

勉強法

学校の進度と関係なく、とにかく先に先に進みましょう。解けなかった問題に印をつけて、定期的に解き直します。とても時間がかかるので、余裕がある人は高校1年生が始まる前から始めておくと尚良しです。

中学生のうちに何をすべきかと聞かれたら、迷わず「Focus Gold」と答えます。

4.ハイレベル数学の完全攻略

対象

高校3年生(応用問題への橋渡し役)
Focus Goldなどの網羅系参考書を終えた人の次の1冊。

問題集の特徴

網羅系参考書を終えた人におすすめしたい、応用問題攻略へ向けての第1歩です。

問題数こそ多くないものの、問題と解説の質が非常に高いです。これから先応用問題にどのようなアプローチをとっていくべきか、その基本的な考えを学べるような問題が厳選されて集められています。

僕はFocus Goldを終えて一冊めにこの本をやりましたが、一気に数学への理解度が高まり、成績がめちゃくちゃ上がりました。
必ずやってほしい一冊です。

やっていた時期

高2と高3の間の春休み。ちょうどこの期間でぴったり完成できる程度の量なので、高3での応用学習に向けた準備にぴったりです。

勉強法

この本は問題を解いて答え合わせをするというよりも、解説をじっくり読むべきです。

問題文の数十倍にわたる解説が書いてあり、問題の解説以外にも問題に関連する分野の周辺知識や詳しい解説など非常に充実しています。

長いので根気を要しますが、一言一句漏らすまいとの心づもりでしっかり読み切ってください。

5. 入試数学の掌握

対象

高校3年生
最高難易度レベルの数学問題を解けるようになりたい人
数学の思考力を上げたい人

問題集の特徴

本書の中では、対象は東大理三・京大医学部志望者というふうに述べられています。ただ、個人的には東大理一志望レベルの人でも非常に効果が得られると思っています。

この本は、数学がめちゃくちゃできる筆者の頭の中が、実際に難問を解く際にどのように動いて正解に至っているのかを非常に細かく説明してくれているタイプの問題です。

そのため、問題数はそこまで多くはありませんが、読んだことで得られる成長は図れません。

赤→青→緑の順に難しくなっていきますが、理三志望以外の方は青までで十分だと思います。緑はレベルが違います笑
僕も青までやりました。

ちなみに、これもハイレベル数学の完全攻略と同じレベルで、めちゃくちゃおすすめしたい問題集です。これに出会えたから東大に合格できたと言っても過言ではない伝説の一冊です。

やっていた時期

高3夏休み頃

勉強法

まずはじっくり問題を考えます。その後、解説を読みましょう。解説を通して、その問題を解くにあたり筆者の頭がどのように動いたのかを意識し、自分も同じように頭を動かしていきます。

目標は、この筆者と同じ頭の使い方ができるようになることです。そのために、解けなかった問題を解き直す際は単純に答えにたどり着くだけに執着せず、筆者の頭の動き(思考法)まで再現できるようにします。

これを繰り返していくことで、そのうち数学の問題を見たときにこの筆者の口調が頭をよぎるようになります。

初見の問題を見て、あの人だったらこの問題を見てこう言いそうだな〜と思えるようになれば、大成功です。

6.上級問題精講

対象

高校3年生
最高レベルの難しい問題が足りない人向け

問題集の特徴

この問題集は、問題数に特化した問題集と言ってもいいでしょう。
質の高い難しい問題を多数揃えています。

解説はあまり丁寧ではないので、この問題集を通して何か新しい知識や技術を習得しようとするのはあまりおすすめできません。

ただ問題の難易度と量で言えば右に出るものはいません。
苦手分野の克服や、上述の4や5で学んだ知識の実践場として持っておいてもいいかもしれません。

やっていた時期

高3夏休み〜直前期
必要に応じてやっていた

勉強法

解説があまり丁寧ではないので、上述の4や5の問題集で学んだ知識や技術を新しい問題で試すために使っていました。

そのため、全部の問題を解いたわけではないですし解き直しもあまり丁寧にやったわけではありませんでした。

ただ、周りの数学が超得意な人たちはこれすらも網羅系みたいなノリで全部マスターしたという人もいました。

進度に余裕があり、やることに困っている場合はこの問題集のマスターに挑戦してみるのもいいかもしれません。

これは完全に周りを見ていた僕の感覚ですが、そのレベルにまで達していれば、東大受験で数学は相当な武器になります。

7. 鉄緑会東大数学問題集

対象

高校3年生
東大を志望する人全員

問題集の特徴

東大の40年分の数学の過去問です。

過去問として有名なものに赤本や青本といったものがありますが、あれってどれも解説が酷いんですよね。解説というより答えを書いている感じ。

しかしこの過去問は、解答編は問題編の6倍くらいの厚さがあります。
(厚さは両方合わせて10センチ以上笑)
それだけ解説が充実しています。

それぞれの年度には、その年で合格するために必要だったであろう点数の目安が記載してあります。また解説には、部分点がどこまで入るかといった細かい記述もあります。

さらに鉄緑会講師によるその年の所感や類題の提示&解説など、これ以上ないくらいの充実度合いです。

その分値は張ってしまいますが、その価値は十分にあると断言できます。(周りの受験生もみんな使っていました)

やっていた時期

高3の夏休み〜直前期

勉強法

この過去問集には、1980年から2020年までの問題が入っています。

まだ応用力が仕上がっていない高3の前半は2000年以前の問題を1問ずつバラバラにあまり時間を気にせず解いていきました。この時、必ず本番を意識して記述までしっかり書くようにしましょう。

ある程度応用力が仕上がってきたら、2000年以降の問題で時間を測りセット(本番と同じ形)で解いていきました。

一つの問題に固執しすぎることなく、できる問題を瞬時に判断し、部分点も狙いにいって時間内に点数を最大化する練習をしていきます。

試験時間が終わった後、もう少し考えたい場合は考えてもいいと思います。が、そこは点数に入れないようにしましょう。

秋の段階で5回に3、4回は鉄緑会基準での目標点数を超えられていると非常にいいペースだと思います。

8.東大実践過去問・東大オープン過去問

対象

セット演習(本番と同様の形式での演習)をより多くこなしたい受験生

問題集の特徴

年2回開催される、駿台主催の東大実践模試・河合塾主催の東大入試オープンの過去問を集めた冊子です。

解説はどちらもそこまでしっかりしていませんが、難易度や形式は実際の同大入試を想定して作られているので、問題の見極め力やスピード感を把握するのには適しています。

冊子の末尾にその回の模試の得点分布が書かれているので、過去の先輩たちがどのような成績を残していたのかを把握することができます。

ここで、上位に食い込めていると嬉しいし、自信につながるんですよね。

ちなみに新品で買うと3回分しか入ってないくせに高いので、メルカリで昔のを買うといいですよ。2017・2020・2023のようにずらして買えば、安く7年分の過去問を手に入れられたりします。

例年秋ごろになるとメルカリ上で品薄になるので、4月や5月に買っておくのがおすすめです。(受かった人たちが売り始めるので)

やっていた時期

高3秋

勉強法

セット演習として使う。問題形式に慣れ、スピード勘と問題の目利き力を鍛える。

9. 高校・大学への数学シリーズ

対象

同じ勉強ばかりに嫌気がさしてきた中学生・高校生向け

問題集の特徴

難しい問題や頭を柔らかくする数学の問題に特化した月刊雑誌です。番外編として特定の分野をまとめた書籍も出していたりするので、息が詰まった時にはおすすめしたい雑誌です。

幅広い範囲の内容を取り扱っており、その人にあった進度の問題が用意されているので、誰でも気軽に問題に取り組めます。

周りの数学が超得意な人たちの中には、毎月この雑誌の問題を全て解いているという猛者もいましたね笑(そういう人たちには東大数学は余裕だったようです)

また、下の「マスター・オブ・整数」のように特定分野に絞った特集版も販売されています。苦手分野があったら、このシリーズに頼ってみるのもおすすめです。

やっていた時期

Focus Goldを進めている時期に「マスター・オブ・整数」に取り組みましたが、整数が得意になりました。

何より、2年近く同じ問題集をやるわけですから途中で飽きてきます。その際の息抜きとしてもこちらの問題集はおすすめです。

勉強の息抜きは、勉強で!笑

勉強法

勉強法というほどのかしこまったものはありません。
僕自身すべての問題を解いたわけではありませんし、時直しもほとんどしていません。

ゆるーく、息抜きでやってみるのはいかがでしょうか。たまーにこの雑誌で得た知識が活かせる問題に出会ったりもします。

入試と重なればラッキーですね笑


最後に

ここまで、僕が中高時代に使用した数学の参考書をすべて紹介してきました。いかがだったでしょうか。

僕は高3の東大模試計8回すべてA判定を取ることができました。
同じペースで同じことをやっていれば、少なくとも同じレベルにはなれると思います。

今回紹介したペースはあくまで目安に過ぎません。僕よりも早いペースでこなしていけば、もっともっと高いレベルに辿り着けると思います。
応援しています。

他の記事で英語・化学・生物についても解説していく予定ですので、ぜひそちらもご覧ください。


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