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関西外国語大学『グローバル人材育成特待生奨学金』について給付者が語ります

ご覧いただきありがとうございます。

初投稿の『関西外国語大学に合格するには?〜合格者体験記〜』に続きまして、気になっている方が多いであろう特待生制度ついて深掘りしていきます。

HPの内容だけでなく、実際に自分が見聞きしたこと、実際の手続き時に書かれていた内容などを含みますので、ぜひ最後までご覧ください。

以下の内容を含みます。

①グローバル人材育成特待生奨学金の概要

関西外大が設置している特待生制度を『グローバル人材育成特待生奨学金』と言います。入学時の成績で決まることが特徴です。

<給付額>

・大学では年80万円、短期大学部では年77万円の授業料が全額免除となります。

・授業料以外の入学金・教育充実費・諸会費の支払いは必要です。

・特待生の場合の支払額の総計は、大学で168万円ほど、短期大学部で87万円ほどです。

特待生の場合の支払い内訳


<対象者>

対象となる学部:全学部・学科です。

対象となる人数:大学で60人、短期大学部で10人です。

対象となる入試:一般入試、大学入学共通テスト利用入試の前期日程のみです。「後期」「推薦」「特別」がつく入試は対象外なので注意してください。

配分方法:入試成績と学部の募集人数が考慮されます。

・学科ごとの募集人数に合わせて配分を予想させていただきました。例えば、大学は各学年の入学定員が2320名なので、38.6人につき1人が特待生になる可能性があります。(学科の名称は一部省略しております。)

・均等に分けることはできないので、入試の結果によって配分人数が変動している可能性があります。大まかな目安としてご使用ください。

特待生配分予想


<選考・発表>

・入試の成績上位者から順に選ばれます。オープンキャンパスの相談会にて、浪人生でも社会人でも選ばれる可能性があると教わりました。

・前期一般入試A方式・前期共通テストプラス方式の第2希望制度で短期大学部を第2希望にした場合、短期大学部で特待生に選ばれることはありません。

・給付者には郵送にて通知がされます。オンラインの合格発表から数日後、郵送された合格通知と共に、特待生に関する数枚の紙が同封されていました。

他の奨学金制度とも併用されます。スカラシップや第一種・第二種奨学金も同時に受け取ることが可能です。


<受給・継続要件>

・受験資格の喪失条件は以下の通りです。
⑴懲戒対象の者。
⑵休学した者。
⑶下記の要件を満たしていない者。


・1年次の要件は以下の通りです。

⑴奨学金が対象となる学部・学科への入学手続きを完了させること。
⑵合格書類と一緒に届く誓約書に署名すること。

→ 学部ごとの割り当てに応じて受給者が選ばれるため、複数学部・学科に出願した場合、奨学金の対象となる学部とならない学部が生じる可能性があります。
→誓約書の内容は、「受給要件をよく理解した上で奨学金を受け取る」という内容のものでした。


・2年次以降は毎年更新となります。
⑴学年末の学内成績の総合平均が80点以上であること。
⑵TOEFL iBTにて、毎年度規定の成績を満たすこと。
⑶出席状況が良好で、成績不良科目がないこと。

→大学の成績評価の基準は学部・学科・授業ごとに異なります。100点満点の成績のうち、出席点+授業態度+レポート課題+テストが総合的に判断される授業や、テストのみで決まる授業などがあります。

→関西外大では、単位は成績が60点以上で付与されます。成績不良科目とは、単位を落としてしまう60点未満の科目を指します。

→つまり、毎年度末に学年成績平均80点以上かつ最低60点以上を保つ必要があります。


・TOEFL iBTについて
TOEFL iBTは4技能試験です。コンピューターで2時間程度で終わる試験となっています。

→ネット上の情報を元に基準と英語力の目安表を作成してみました。しかし、自分自身が英検1級、TOEIC930点前後であることを踏まえると、TOEICは自分の感覚よりは低く、IELTSは高めに設定されていると感じました。

→アメリカの4年制大学出願の最低レベルが70点、アメリカの大学院出願の最低レベルが80点程度であることも参考にしてください。留学を視野に入れている場合、奨学金受給の基準としては特段高くないと思います。

→受験料は自己負担であることに注意してください。

TOEFL iBTの基準とレベル帯



②体験談・見解

<どの方式が有利か>

おそらく、入試方式ごとの配分で言うと、S方式が最も特待生合格者が多いと考えています。と言うのも、S方式の合格発表後に残りの方式の試験日・合格発表日が予定されているからです。

S方式にて、私が国際共生の1枠を消費したことを考えると、配分予想が正しければA方式・共通テスト関連の受験者が残りの1枠を奪い合うことになった筈です。S方式の成績をもとにある程度のラインまで枠を消費し、残りを後日の入試方式に配分していると考えています。

<本当に60名&10名なのか>

私は入試が満点だったため、出願した学科全てに奨学金の用紙が入っていましたが、「スペインには用紙が入っていたが英米にはなかった」という方がいました。
この事例から、おそらく奨学金を受け取れるのは60+10の70名ではなく、重複が含まれ、実際に受け取るのは70名以下だと考えています。つまり配布される用紙の数は70枚ではあるものの、1人が複数枚受け取る可能性があると言うことです。

また入学手続き締切日がS方式もA方式も同一であることから、入学辞退者が出ても繰り上げは起こらないと思います。

極端な話、仮に8名のS方式受験者が、大学の8学部に出願し、入試満点に加え外部試験による20点の加点があった場合、S方式の8名だけで全ての枠が消費される可能性もあります。(そんなことは起こらないとは思いますが…)

少し怖い話をしてしまいましたが、先ほどの事例は反対に、「辞退者を考慮して70名以上に配布している」と受け取ることもできると思います。むしろそうであって欲しいと私自身も強く思いますが、どちらもあくまで可能性ですので、参考程度にしてください。

<出願戦略>

ここまで読んでいただき、特待生になるために最も重要なのは学力であることがよく伝わったと思います。それでも、ある程度戦略的な部分が残っているので、最後にいくつか紹介させていただきます。

⑴S方式に出願する
→英語が得意な場合に、共通テスト対策や国語には時間を割かず、最も人数配分されるであろうS方式に賭けて出願・対策する方法です。英語が苦手な場合はお勧めしませんが、私はこの方法で特待生になれたと思っています。

⑵合格最低点の低い学科に出願する
→「140点前後だったのに外国語学部の特待生に選ばれた」と言う書き込みを見かけました。190越えで国際共生に選ばれなかったパターンも加味すると、最低点の低い学科の方が、特待生の基準も自然と下がると言えるため、出願の価値はあると思います。

⑶入学定員の多い学科に出願する
→配分表からもわかるように、国際共生で特待生になるには主席レベルになる必要があります。どの学科でも激しい争いであることには変わりありませんが、入学定員の多さ=配分の多さかもしれないので、これも⑵同様、出願する価値があると思います。

③最後に

ここまでご覧いただきありがとうございました!

この記事が、『関西外国語大学グローバル人材育成特待生奨学金』に関する理解を深める助けになれば幸いです。

質問などがあれば気軽にコメントください。

前回の記事『関西外国語大学に合格するには?〜合格者体験記〜』では、

・具体的な学部の紹介
・各入試方式の特徴
・私の過去問自己採点
・英語の大問別難易度解説
・入試形式別合格戦略

などを具体的に紹介しています。1万字を超えますが、それだけ熱量を込めたのでぜひご覧ください。特に合格戦略に力を入れました。
特待生志望の場合は一読の価値ありです。

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