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ワーママの読書日記♯2 ~天空の蜂~
東野圭吾さん、ご存知ですか?
ご存知ですよね、失礼しました。
実は私はまだ東野圭吾さんの著書を拝読したことがなく。
ドラマや映画は見てるんですけど。
今回初めて書籍として、「天空の蜂」を読了し、かついろいろと考えさせられるテーマだったので感想を書き留めます。
※一部ネタバレを含みますので、ご注意ください
1.概要
奪取された超大型特殊ヘリコプターには爆薬が満載されていた。無人操縦でホバリングしているのは、稼働中の原子力発電所の真上。日本国民すべてを人質にしたテロリストの脅迫に対し、政府が下した非情の決断とは。そしてヘリの燃料が尽きるとき……。驚愕のクライシス、圧倒的な緊追感で魅了する傑作サスペンス。
時間にしてたった6〜8時間に起こったことを、さまざまな登場人物や背景、時間軸、場所、そして専門用語を絡ませながら一気にストーリーが展開されます。
このぐいぐい引き込まれていく感じ、さすがだなぁと思いながら読んでいました。
2.東野圭吾さんが伝えたかったこと
小説を読む時、この作者は何を伝えたいのだろう?と考えながら読みます。
あるいは、この作者はどんな考えを持った人なんだろう?と言うことも。
今回の作品で私なりに考えたことは以下2つです。
①仮面をつけた人々
普段何気なく使っている電気。
ほとんどの人はこの電気がどのようなシステムで生み出されているか、理解をしていません。あるいは、理解から目を背けています。
少なくとも私は、原発、こわいなぁ
くらいで
何が怖いのか?
何が危ないのか?
それでも稼働させる必要があるのはなぜなのか?
どれほどの技術が使われているのか?
本当のリスクはなんなのか?
なんて、考えたこともなかった。
なんとなく、触れてはいけないことかもとも思っていた。
②森山の最後の言葉
「新陽」に落ちた方がよかった。そのことにいずれみんな気がつく
森山の最後の言葉。
ここが胸に突き刺さっています。
東野圭吾さんは、仮面をつけた私に向けて、最後の問いを突きつけたのかなと思います。
3.感想
考えさせられました。
原発の仕組みをまず初めて知ったし(専門用語がカオスすぎて、理解はできていません…)その上で改めて、東日本大震災で起こった事故のことを考え直しました。そして当時どれほど恐ろしいことが起きたのかも。
目を背けることで心を保ってきていたけれども、背けてはいけない。
改めて、このような思いに駆り立てられました。
全てを理解できる、なんて傲慢さはないけれど
自分の生活がどのような構造で成り立っているのか?
そこに自分自身はどのような考えを持っているのか。
ここを整理しておきたいなと感じさせられた一冊でした。
おすすめです!
おしまい🍎