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河の畔を渡り歩いて vol.17 [2024/11/25-11/29 日記]
11/25(月)
やっぱり子猫が心配で早く目が覚めた。子猫のおかげで早寝早起き生活になれるんじゃないかという気がする。子猫の世話をしつつ、基本的には時間割通りに生活した。とても調子がいい。先週忙しかったわりに、ちゃんとペースを守って生活できているのは、時間割を意識しているおかげだと思う。
もえこさんに預けている間は、基本的には日中はひとりきりになると思うので、子猫をひとりに慣れさせるために午後は1時間に1回くらいこっそり様子を見るだけで、ずっと違う部屋にいた。もともと兄弟と3匹で育ったし、もとのお家には小さいお子さんもいて、きっと構われ放題の人生だったはずなので、ひとりで大丈夫か心配だったけれど、昼間はずっと寝ているからか案外平気そうだった。
夕方16時半頃に様子を見に行ったら、ちょっと起きてまた膝の上に乗ってきたので、横になったらお腹の上で大の字になって寝た。17時ごろから雨がざんざん降り、雷がばりばり鳴りだしたのに、目覚める気配すらなかった。この国で生まれ育った子猫にとってこれくらいは日常茶飯事なのかもしれない。むしろわたしのほうがびびっていた。一度お腹の良さを覚えてしまった子猫は、そのあともことあるごとにお腹に登ってくるようになった。
19時ごろに夫が帰ってきた。ほんとうは定時で帰ろうと思ったのに雨が酷すぎて帰れなかったらしい。雷が凄すぎて、子猫まで怯えていたらすぐに帰ろうと思っていたらしいが(わたしがびびっていたことはバレていた)、子猫が大丈夫だと知って雨が止むまで待っていたそうだ。
夕飯はガパオライスだった。すごく美味しくて一瞬で食べてしまった。いつもより早くごはんを食べ終わったので、なにか映画でも観たいところだったが、子猫の話をしているだけであっという間に時間が経ってしまった。
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11/26(火)
はっと目が覚めたら夫がいつも出かける時間を過ぎていて、いつもいってきますと言いに来てくれるのにきょうはその記憶がないので起きていったら、子猫の相手をしていた。なんだか体調がすぐれないので午前中はテレワークにするとこにしたらしい。先週職場でコロナ感染者が出たのに引き続き、今週はインフルエンザ感染者も出てしまったらしく、不穏な感じである。オンライン会議に出席しながらじゃれてくる子猫の相手をしていて、猫とのテレワークは「最高」とのこと。
午後夫が出勤して、韓国語の勉強をしようと思ったけど眠かったので先にお昼寝をした。なんとか40分で起きられたけどものすごい眠かった。それからちゃんと韓国語の勉強もした。えらい。
17時にもえこさんが子猫の顔を見に来る予定だったので、16時半くらいに子猫の様子を見に行ったら、またお腹の上で寝てしまった。しかしもえこさんが来るちょっと前に夫が帰ってきて、目が覚めたのでよかった。きょうは朝いっぱい遊んだのにごはんを食べずに寝てしまって、心配だったので起きてくれて一安心。もえこさんが来たタイミングで餌をあげたら、ばくばく食べていた。ドライフードだけでは食べないが、猫缶だけでは栄養が偏るので、ミックスしてあげることでいまは落ち着いている。もえこさんはまた30分くらいで帰っていった。
夫はどうも寒気がするらしく、昼間途中で葛根湯を飲んだら少し元気が出たらしいが、どうも嫌な感じがする。わたしはもともと免疫だけはやたら強いので、うつる心配はさほどしていないが、もうすぐ帰国を控えているので、移動に弱い夫がさらにダメージを受けそうで心配。
夜ごはんは鶏のトマト煮込みだった。準備をしている最中にやたら子猫が鳴くので、夫とふたりして、子猫が何を求めているのか分からず、てんやわんやしてしまった。餌をあげて、遊んであげて、トイレもしたのにまだ騒いでいた。結局ふたりがかりで宥めたらなんとか落ち着いた。ただ甘え足りなかったのかもしれない。
こんなに甘えん坊将軍で帰国中のお留守番は大丈夫だろうか。もともとはこんなに帰国ぎりぎりに子猫をお迎えするつもりではなかった。しかし、色々な事情が重なって、結局この時期になってしまった。どうせこの国に住んでいる間は最低でも半年に一回は帰国するし、その度に飛行機に乗せるのは猫にとってもストレスだと思うので、お留守番させるしかないのだけれど、それでも心は痛む。せめてもの救いは、猫好きで近所に住んでいて、なおかつ信頼できるもえこさんが子猫を預かってくれることである。今回は休暇が被ってしまったので無理だったが、お友達のみきちゃんとは兄弟猫を引き取ったこともあって、将来的には旅行や帰国の際に預けあえるねという話もしている。夫はこの可愛い子猫の時期を見逃さずに済んだのだから早くお迎えして良かったと言っているし、わたしとしてももう少し大きくなっていたら元の家族とのお別れがもっと辛かっただろうと思うので、この時期でよかったとも思う。でも置いていくのはとても心苦しい。
11/27(水)
ずっと子猫のことを子猫こねこと言い続けるのもなんなので、子猫用のハンドルネームを考えた。きょうからはこの日記の中では彼女のことを好(すき)と呼ぶことにする。
6時40分に夫の目覚ましで起きてしまった。夢の中でもずっと好のことを考えていた気がする。ちょっと気が立っているのか、眠りが浅くなっている感じがある。せっかく早起きしたので少し好の相手をしてあげたが、どうにも眠いので8時20分くらいに布団に戻って二度寝した。9時の目覚ましが鳴ってもなかなか起きられなかった。
眠くて朝ごはんを食べる気になれなくて、好のいるリビングでしばらくごろごろした。好はわたしが横であんスタを始めても素知らぬ顔で寝ているのに、歌い出した途端とても奇異なものを見る目でこっちを見てきた。解せぬ。
いつもより少し遅れて活動を始めたけれど、なんとか午前中に家事を終わらせることができた。うちに来てからというもの、好は掃除用のクイックルワイパーの棒を怖がって、わたしが掃除をしながらリビングに入るとびびってダイニングテーブルの中の空洞に入ってしまうという困った習性があったのだが、昨日午前中テレワークしていた夫が、掃除中好を抱きかかえてなだめていてくれたおかげか、すっかり棒を怖がらなくなった。どちらかというと、獲物を見る目で見てくるので、いまは大丈夫でもそのうち飛びかかってきそうでちょっと怖い。
きょうの好はいつもよりごはんをたくさん食べてくれた。うちに慣れてきたからだと嬉しい。
お昼ごはんのあと、きょうもすごく眠くなってしまったので、諦めてすぐにお昼寝をした。しかもなかなか起きられなくて、目が覚めたあとも一時間くらいベッドの中でTwitterを見てしまった。どうしたものやら。
16時半くらいに好の様子を見に行くと、どうやらすっかり寝ていたようで、ベッドの中からこちらを見てにゃーーと甘える声を出した。そしてわたしがソファに座ったらやってきて、お腹の上で寝始めた。好が寝ている間やれることがないので、スマホで先週から溜めていた日記を書いた。好はだんだんわたしのお腹の上からずり落ちつつも、全然目を覚まさず、よっぽど深く眠っているのか、白目をむいて痙攣するみたいに手足や口や尻尾を振るわせていたので、すこし心配になった。19時近くまで起きなかった。もしかしたらひとりの間あまりよく眠れていないのかもしれない。心配だ。
しかし起きた途端に、ごはん食べたい、遊びたい、トイレしたい、とすべての欲求がいっぺんにやってきたみたいで、大騒ぎして大変だった。
一応ひととおりすべての欲求が満たされてわたしに甘えているところで夫が帰ってきたら、なぜかしゃきっとしていておもしろかった。好は身体が大きくて時々しかいなくて、朝と夜にごはんをくれる夫のことを、ボスかなにかと勘違いしているらしい。そのあと魚の形をしたおもちゃで遊んでいるときに、拾ったおもちゃを夫がいつも座る椅子のところに持って行ったのに、夫がちょうどいなくて不満げな声をあげていて可愛かった。
その魚のおもちゃというのが、もえこさんから譲ってもらった、以前居たひとが置いていったものなのだが、またたびの匂いでも付いているのか、はたまた他の猫の匂いがするのか、それとも単純に新しいおもちゃをもらって嬉しかったのか、このおもちゃで遊んでいたらものすごい大興奮をしだして、人間がごはんを食べようとしているのに部屋の中を猛スピードで縦横無尽に駆け回っていて困った。いつもより遠いところからジャンプしたり、あっちのおもちゃを追いかけていると思ったら、こっちの影が気になったり、もう大変な騒ぎ様だった。夫と交代で遊び相手をしてあげながら夕飯を食べた。なんだかほんとうに子育てしている気分だ。まあ、好は人間に直すとまだ5歳くらいの年齢らしいので、それは手が掛かっても当然である。
ちなみに夕飯はツナと海老とジャガイモとアボカドのジェノベーゼパスタだった。夫が冷蔵庫の残り物から作ってくれたのだけれど、とっても美味しかった。うちの夫はあまりものから作るパスタが一番と言ってもいいくらい得意料理なので、最近は「パスタ・パスタ・ジャポニカ」という学名で呼ばれている。
夕飯のあと、まだ遊び足りない好と夫が遊んでいるのをずっと見ていた。同じところを何度もぐるぐるするので、まるで催眠術のようで、わたしはなんとか耐えたけれど、遊んであげている当の本人の夫が寝落ちしてしまった。引っ越してから食洗機が付いて、食器洗いからほぼ解放されたのに、その食洗機に食器を入れるのすら面倒くさいという怠惰っぷりである。しかしなんとか食器を片付けて、23時半ごろ寝た。
11/28(木)
きょうも早くに目が覚めた。6時40分くらいに目が覚めてしまって、寝ようと思ったけれどお腹が空いてしまったので8時前くらいにビスケットを食べた。好がにゃーにゃー鳴いて何かを主張していて、さっきごはんも食べたしトイレもしたと聞いていたので、おもちゃのフェルトボールを出してあげたらひとりで遊び始めた。遊びたかったらしい。
好は毛色は三毛だけれど、ところどころアメリカンショートヘアのような柄があり、特に後頭部に綺麗なMの字があるのと、兄弟がかなりはっきりアメリカンショートヘア風の柄なので、おそらく片親はそうなのだろうと思っている。しかし体型や骨格はアビシニアンにかなり似ていて、調べてみたら性格的にもかなり近いところがあるということが分かった。アビシニアンはかなりスキンシップが大好きな性格らしくて、ひとりでいることがむしろストレスになるらしい。好も人間が見ていないとごはんもあまり食べないし、トイレもしないし、ちゃんと寝れてもいないようで、しばらく離れていると絶対に鳴いてすり寄ってくるので、かなり甘えん坊な性格だといえよう。
そのあとわたしは目覚ましがなるまで二度寝するつもりで、結局11時くらいまで寝続けた。ほんとうはやく目が覚めてしまっても、生活のリズムをつくるという観点からは、起きる時間になるまではベッドにいたほうがいいらしい。それができれば苦労はないなあと思う。
リビングに行ったら、好がさみしかったのか鳴きながらすり寄ってきて、撫でてほしいのかと思ったらちょっと威嚇された。子猫の情緒は難しい。そのあと気が済むまで飼い主の横で毛づくろいをしたら、わたしの膝の上に乗ってきた。朝薬を飲むのを忘れていたので何か食べて薬を飲まなきゃいけないのに、可愛すぎてどいてもらうのが忍びなくてしばらく動けなかった。
そのあと午前中は家事をして過ごした。もうすぐ一時帰国なので、普段掃除しないところの掃除もした。
お昼ごはんを食べたらまたすぐ眠くなってしまったので、40分お昼寝をした。またTwitterを見てしまい、ベッドからなかなか出られなかった。
16時半くらいに好の様子を見に行くと、ソファに座ったわたしの膝の上に乗ってきて、そのまま寝てしまったので、起こさないようにそっと体勢を変えて寝転んで、小さめの音量で「虎に翼」を見始めた。好は途中で一瞬起きて画面をしばらく一緒に観ていたが、あとは爆睡だった。18時くらいに好が起きたので、ごはんを食べさせた。それからちょっとだけ遊んで、また好が寝始めたので、リビングにパソコンを持ってきて日記を書いたり韓国語の勉強をしたりした。
きょうは遅くなるかも、と夫から予告されていたのでわたしは分かっていたが、いつもの時間に夫が帰ってこないことが好には理解できないらしく、なんだかしょんぼりしていて、いつもよりごはんも食べないし、トイレもしなかった。心配なので、21時前くらいに、夫にしょんぼり好の動画を送ったら、急いで帰ってきた。夫が帰ってきた途端、好はもりもりごはんを食べてしっかりうんちをした。現金な子猫だ。
夕飯はこの前作ってあったパエリアと、ズッキーニのマリネと、冷凍のチキンナゲットだった。作り置きがあると、夫の帰りが遅くてもすぐにごはんにありつけて嬉しい。
夕方からあまり遊ばなかったせいか、いつもならそろそろ寝るという時間になって好がそわそわし始めて落ち着かないので、夫が相手をしてあげていた。夫は猫と遊ぶのが異常にうまくて、30分くらいたっぷり遊んであげたら、好は見たことがないくらい息を切らせていた。そして0時半くらいにようやくベッドに入ってくれた。
11/29(金)
最近ずっと早く起きてしまっていて疲れていたのか、9時の目覚ましが鳴るまでぐっすり寝た。好は珍しくわたしが朝様子を見に行かなかったせいかちょっとご立腹だった。
書き途中になっていた休暇前の日記をアップしておきます。
その前の週の日記はこちらから。