晴れた朝には木漏れ日の中で…
永らく京都にお邪魔していますが
数十年間通い詰めている店は殆どあまりありません。
というより、都会の店は入れ替わりが早くて
遠くから京都へ通うしかない私にとっては
馴染みになる前にその店が無くなることもしばしば
その少ない店の中で宝ヶ池通りにある「ドルフ」は
３０年以上も前からそこに佇んでいてくれます。
その頃の宝ヶ池通りはのんびりした雰囲気で
京都の繁華街、四条河原町辺りと比べると
田舎というか、閑静な住宅地という印象でしたが
今ではちょっと賑やかになりました。
当時の私は、やっと仕事が判ってきたかなというくらいの青二才
お世話になっていた仕事相手は大学の教授
どう考えても格が違いすぎます
その教授は京都の大学に籍を置いておられたので
毎週、毎週、京都詣でをしていました。
今じゃ「出張命令」や「旅費」はどうするのかという話になりますが
当時の上司、とりわけ課長が捌けた人で
「京都へ行くのか。勉強して来いよ、そして遊んで来いよ」と言って
不出来な私を送り出してくれていました
そして、時には「これで手土産でも買って、持って行ってくれ」と
結構なお金を出してくれる時もありました。
もちろん旅費は出るはずもなく、完全な自腹ですが
お酒を一緒に飲むだけで
大学教授の話を授業料も払わずに聴けるというのは
学生さんに申し訳ないくらいでしたが
ありがたいことに、そこの大学では学生さんも
一緒になって遊んでくれていました。
そんなこんなで３０数年間京都に通っていたわけですが
教授の居られる大学へ伺うまでに勉強するところがこの「ドルフ」でした。
この「ドルフ」は周りに住宅地があり大学や高校
そして国立京都国際会館もあることから
特に平日の午前中は
近所の方々がゆったりとモーニングやブランチを食べに来られるので
奥にあるサンルームで木漏れ日を見上げながら
モーニングのパン等をくわえて、会議の勉強をしていました。
ドルフの珈琲はその当時から水出し珈琲
今のように〇〇〇〇豆、△△△△豆、□□□□豆
という選択はマニアックな珈琲専門店くらいで
ほどんどの喫茶店はブレンド珈琲でした
その中でも、水でゆっくり落とす珈琲は
まろやかでおとなしい味がしました
そしてそれは今も変わっていません。
ありがたいことです
私はこの大理石のテーブルで
どれだけ勉強させてもらったかわかりません
ドルフのモーニングorブランチはパンもありますが
私はスコーンと水出し珈琲のセットが大好きです
その日の会議資料にポロポロ食べかすが落ちて
シミになったりして困ったことがあったりもしましたが
スコーンを食べながら、木漏れ日の中、
餌をついばむ小鳥や 木漏れ日を見ていると、
午後の会議が遠い世界のように思えたりもしました。
あ、スコーンや珈琲ばかり褒めますが
その他のケーキや紅茶 シチューやハンバーグを始めとする肉料理もとっても美味しいですよ。
ビーフストロガノフやフィレステーキを がっつり食べておられる方も結構お出でですしね。
さて、お気に入りの「ドルフ」ですが、店内には３つの空間とそれに合わせた席があります。
ここでちょっとドルフのHPから画像をお借りして…
入り口を入ってすぐ左手にある表側の席には
かっちりした椅子とテーブルがあり
中ほどに目を移すと、キッチンの前には暖炉があり寒いシーズンには火が入るのですが、その前にはゆったりとした椅子に低いテーブルがあります
寒い冬の午後には暖炉の火を見ながら、お気に入りの本を読むのもいいですし、大切な人とくつろぐのもいい感じです。
そして奥には私の一番好きなサンルームの席
ここは結構広くて、いろんな方々が訪れます。
その中で一番見栄えが良いのは
近所に住まわれている老夫婦が
おしゃれをしてブランチを食べられている姿です。
私はいつも奥の大理石のテーブルの隅で
スコーンを食べながら水出し珈琲をいただき
会議資料とにらめっこをしていましたが
他の席の方々は
穏やかにゆったりとした時間を過ごされています。
やっぱり京都の静かな街
宝ヶ池通りにはそんな方々が似合います。
そして、こんな風景も見られますしね。
やっぱり、サンルームには木漏れ日が最高です…
庭の木は、どんな種類の樹なのかは判りませんが
いつも大きな枝を拡げて
木漏れ日を作ってくれています
そしてその木漏れ日の中を
小鳥たちが餌をついばみながらダンスをしています。
はてさて、先日の朝も
そうだドルフへ行こうと思い立って
ふらっとお邪魔しました。
今年は意外なことに初めての訪問でしたが
そこには、昔と変わらず穏やかな時間と
柔らかな雰囲気がみちていました。
店 名 コーヒーレストラン ドルフ（DORF）
住 所 京都市左京区岩倉東五田町４
営業時間 8:00～21:00
19:50 最終入店受付
20:00 食事・ドリンク・デザート ラストオーダー
定 休 日 第１・第３水曜日（変更することあり）
電話番号 075-722-2367
駐 車 場 駐車場あり
ここまで読んでくださって
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またこのブログを訪ねてみてください
ありがとうございました。
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