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生「空も飛べるはず」に感動 in豊洲サンセット

最初にあらかじめ記しておきますが、軽いライブレポのような記事になります。ただ、どうしてもどこかに記録しておきたかったので、ここに書かせていただきます。ご理解のほどよろしくお願いします。






2024年9月26日。豊洲PITという会場で豊洲サンセットというライブが開催された。スピッツが毎年主催しているイベントだ。中学生の頃にスピッツを聴き始めてから約10年、念願の初ライブである。

開演3時間前から物販に並んでグッズを獲得。余った時間で遅めの昼食をとる。しかし、場所が場所なだけあって、近くにダイエーとコンビニくらいしかなかった。1人で安売りしていた赤飯弁当を公園で食べる。ライブ前とは思えない虚しさも味わいながら、めでたい気持ちにもなる。

腹を満たして再び会場へ向かう。

会場はそんなに広くなく、オールスタンディング。ステージとの距離はまあまあ近い。やっと気持ちが昂る。とはいえ、目的のスピッツの出番は開演から約2時間後。対バン形式なので、その前に4組登場した。


1組目はXIIX(テントゥエンティ)というバンド。途中でスピッツの曲をアレンジしたバージョンを披露して会場が湧いた。技術も高く、初めて見たが良いバンドだった。

後で調べると、UNISON SQUARE GARDENというバンドでギタボを務める方のユニットということで、流石のクオリティとパフォーマンスも納得だった。

2組目はKitri(キトリ)という女性デュオ。姉妹で活動していて、ピアノを弾きながら歌う。幻想的な雰囲気に会場が包まれた。間のMCで、「10年前にスピッツのライブで草野さんが投げたピックを取ったことが音楽活動を始める要因となった」というトークがあり、運命的なものを感じた。


3組目はChilli Beans.というガールズバンド。現代風でお洒落なバンドだった。若干MCが拙い感があったが、演奏は良かった。

4組目は家主というバンド。演奏もさることながら、トークがとても上手かった。しかし、場所の関係であまりよく見えず、雰囲気で乗っていたことは秘密だ。

会場のほとんどがスピッツのファンであるが(もしかしたら他のファンもいたかも?)、その中でもしっかりしたパフォーマンスをしてくださった4組。素晴らしかった。



さあ、そして待ちに待ったスピッツ。会場はソワソワし出す。そして幕が開き音が流れる。1曲目は「醒めない」という曲。8年前にリリースされたアルバムのリード曲だ。

さっきまではバラバラだった手の振りが、一気に統一される

そこからハチミツ、恋する凡人、怪獣の花唄(Vaundyのカバー)と続々と曲が披露される。MCを挟んで「群青」という曲が流れだす。最近はあまり聴いていない曲だったが、めちゃくちゃ良かった。

そして次に流れた曲。「空も飛べるはず」だ。私がスピッツを好きになるきっかけとなった曲だ。



中学1年生の頃、私は音楽の知識は何もなかったが、鼻歌で曲を作っていた。それっぽい歌詞をノートに書き、それっぽいメロディを頭に浮かべていた。メロディは私の頭に勝手にあるだけで、曲としてちゃんと形にはなっていなかったが、30曲くらいは書いていた。

その中でも、個人的に一番良いと思っていたメロディがあったのだが、ある日、それと似たメロディがテレビから流れてきた。

それが「空も飛べるはず」だった。

「生意気なこと言ってんな」と思われるかもしれないが、正直、「やられた」と思った。「先を越された」と思った。結構前の曲なのに。ただ私の曲のボキャブラリーが少ないだけだったのに。

そして、アーティストがスピッツだった。

当時、携帯を持っていなかった私が音楽を聴く方法はCDのみ。父親が昔の曲のCDをたくさん持っていたので、その中からスピッツのCDを探した。

そしてスピッツのベストアルバムを見つけ出し、初めて「空も飛べるはず」の原曲を聴いた。

当たり前だが、想像以上に良かった。「先を越された」とかいう感情を抱いたことが申し訳なくなるくらいだった。そこから何度も聴き、10年経った今も聴いている。中学、高校、大学の卒業の時期は特に聴いた。大学の軽音部でもコピーさせてもらった。

「君と出会った奇跡がこの胸に溢れてる」
「ゴミできらめく世界が僕たちを拒んでも」

染みる染みる染みる。

とにかく色々な思いが詰まった曲。私のマイベストソングと言っても過言ではない



そんな懐かしい過去の感情や情景が、自然とフラッシュバックした。そんな曲を生で聴いて泣きそうになった。隣にいた女性は泣いていたかも。もうこれだけで6500円以上の価値があった。

まあもちろん全曲良かったのだが、「空も飛べるはず」が流れている間の時間は特別だった。



その後は最新曲である「美しい鰭」や、ライブで盛り上がる鉄板曲「8823」などが披露された。「8823」の盛り上がりはハンパなかった。でも、隣の若い女性だけは手を振らずに祈っていた。「祈る曲ちゃうやろ!笑」



終演後の疲労と脱力感はすごかったが、それに勝る感動があった。音楽に救われるとはこういうことだというのを肌で感じた

今までライブ映像などで手を合わせて祈ってる人に対して、白い目で見ていたが、思わず手を合わせそうになったのは、自分でもビックリした。


後半は、ほば「空も飛べるはず」と自分との思い出を語るだけになってしまい、ライブレポにもなりませんでした。申し訳ありません

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