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No.4蟲主総会前夜から蟲主総会(前編)まで

ご挨拶

皆さんこんにちは。おさるさんです。今回は蟲主総会(前編)について書きました。前回の記事を読まなくても楽しめるかと思います。
前半はエッセイ・紀行文、後半は蟲主総会のレポートです。それではご覧ください。

鹿児島から東京へ✈

鹿児島から飛行機で約1時間半、羽田空港に到着しました。そもそも飛行機に15年ぶりに乗った兄(翔ゴキ)は、羽田空港の動く歩道に「すげぇ!」と声を上げて喜んでおりました。日本では1970年大阪万博でおなじみとなった動く歩道も、こんな感じで迎え入れられたのでしょう。…何というか、歴史的感動を追体験できるのが兄の強みです。

電車で会場へ

私は鹿児島の交通系IC「SUGOCA」で改札を通れますが、兄は持っていません。そのため、ちまちま切符を買いながら会場最寄りの「流通センター駅」に向かうのでした。いっそのこと東京で「Suica」を作れば良かったのですが、面倒くさがって後回しにしてしまいました。みどりの窓口で作れるんですね。学年主任が「無知は罪」と断言した、センター試験前を思い出しました。僕らは罪人です。何でも調べましょう。クイズと一緒。

鹿児島の交通系ICカード。右のキャラは「カエルくん」と「時計くん」。

会場に到着

東京流通センターには、開場の約30分前に到着しました。駅についてまず衝撃的だったのは、おしゃれな女子が多いこと!女性が少ない印象の蟲神器でしたが、ほぼ女子しかいません。
後々調べてみたところ、隣の建物でアイドルグループ=LOVE(イコールラブ)の16thシングル『呪って呪って』の販売記念個別ツーショット撮影会が開催されていた模様。イコラブって女性ファンが多いんですね。

開場までの間、兄とひたすら散歩していました。散歩の傍ら、

私「相手が1ターン目青エサ置いた時点で、プラコガでガンガン裏返すわ。水生昆虫だけは絶対に○す。まだ一回も許してないんだよね。
兄「俺の"優勝デッキ"がどこまで上に行くんだろうね…」
私「水生昆虫、ワンショット、アリだけには負けたくないね~」
兄「まあ、俺の"優勝デッキ"なら全部エメゴキで操り針かますだけよ。」

という具合に、高ぶった私たちは会話のキャッチボールなんて全くできず、言葉の壁打ちをして時間を潰したのでした。やばいアラサー兄弟は「俺が優勝するんだ…」と心の底から信じ込んでいました。

蟲主総会という祭り

東京流通センターに入ってみると、今までに見たことない長蛇の列が。
その中にはハッピを着た「アイリスラーメン」御一行も!ようやく広い会場フロアに入ると、目の前をちゃんねる鰐が歩いていき、子どもとマダムを引き連れた笑顔のむし岡だいきがファンサービスをしていました。なんか奇抜な髪色の人がいるな~と思ったら東海オンエアのてつやが!僕は声をかけられず、ただただ見つめるばかりでした。

蟲神器やっている人にぜひ観てほしい動画↑

そんな中、試合開始直前に大阪のR先輩とも合流し、R先輩と翔ゴキによる謎の初顔合わせも実現出来ました。こうして蟲神器界のオールスター感謝祭「蟲主総会」は始まったのです。

メインイベント「真之蟲主杯」

メインイベントの第一関門は、およそ500名の参加者による、最大8回戦のダブルエリミネーション形式の予選です。言い換えると、最大8回戦う中で1回しか負けor引き分けられません。熾烈な競争です。
現環境では「水生昆虫」「ハンデス(手札破壊)」が2大巨頭であるため、これら2つに勝てるデッキでなければなりません。それらを踏まえ?今回ともに戦ってくれる20枚は、こちらになりました。

乞うご期待

…正直なところ、ハンデスに対してそんなに強くありません。いいんです。「負けても後悔しないデッキを握ればよい」と自分に言い聞かせたので。
ちなみに翔ゴキのデッキはこちら。

1枚差しが10枚。憎い構成。

意欲的な構成になっています。青が多いため、一見「水生昆虫」デッキに見えるところがポイント。水生昆虫は早い攻め"アグロ"に弱いことが多く、相手は序盤にガンガン攻めてきます。そこをエメゴキの操り針ニセハナの神のカマ連撃で攫うという算段です。また1コス青の採用が多く、アリデッキには負けたことがありません。水生昆虫には、アグロの動きで勝ちを狙えます。ハンデスには…弱いです。兄弟共に弱点は同じです。

そして大阪のR先輩は、白銀ハンデスを握り予選に挑むのでした。予選で当たりたくないよ…

開幕セレモニー

冒頭の写真の通り、会場は超満員。実は写っていない左側に、長机が30メートルぐらい連なっています。
大創出版の西田社長による「ありがとうゴライアス!」や、蟲神器のゲームデザイナーNIZA神によるトーク、ジャッジや運営を務めてくださるカードショップ・ドラゴンスターの方々による説明の後、「Let's enjoy 蟲神器!!」の掛け声で予選1回戦が始まりました。

ダイソーの商品でこんだけ人が来るんだぜ…

予選1回戦

コンピューターによるランダムな振り分けの結果、予選1回戦が始まりました。相手は三重スリーブを使用している爽やかな好青年です。絶対強いじゃん…こちらはダイソー信者ということもあり、おなじみの黒スリーブで試合に臨みました。

私のデッキ。確認用。

私の初期手札には白銀蜘蛛の糸ホウセキゾウムシが来ていました。
まずまずの引きです。3ターン目にホウセキゾウムシを出していくプランにしました。

先攻は相手。相手は1ターン目にゴライアスをエサ場にセット。こちらは白銀蜘蛛の糸をエサにセットします。
2ターン目、相手が手札とにらめっこして少しだけ考え込み始めました。そして、エサをセットしないままターンエンドしたのです。

「…こいつ、ワンショットじゃねえか!!!!!」私の中で何かがブチ切れました。この手の序盤にエサ・蟲を出さないタイプは、ワンショットのパイオニア・にょろ仙人さんにかまされて以来、久しぶりでした。翔ゴキのワンショットと違い、エサを貯めないタイミングの見極めがより重要な上級者向けのデッキです。うかうかしていると、1ターンで7打点を決められ負けることもあります。

3ターン目、相手はカイコをセットしてエンド。ということは7打点出すタイプではなさそう?ともかく、私はヤンバルテナガコガネを引き込みワンショットを封じたいところ。とりあえず、相手の手札を増やさないよう、攻撃することなくホウセキゾウムシを場に出して3ターン目を終えます。

LRよりも場持ちがいい。好き。きらきらして綺麗。

相手は4ターン目にヘラクレスオオカブトをエサ場にセット。
私はヤンバルを引き込めず、おびえながらエサを貯めます。そしてプラチナコガネを出し、相手のヘラクレスをひっくり返したのでした。相手の手札は増えますが仕方ありません。

唯一無二の「ヘラクレス投げ」は、流石に封じておく。

5ターン目、相手はプラチナコガネを出し、こちらのプラチナコガネを削ってきました。こちらの手札が増えて一安心と思いきや、ヤンバルは来ません。とりあえずエサをセットしターンエンド。

6ターン目、相手は貯めずにエンド。相手の手札はどんどん増えていきます。ここで私はネプチューンを引き込みました。エサをセットした後、祈るようにホウセキゾウムシの横に召喚。そしてターンエンド。耐えてくれ…

<威圧の大角>でコスト増加。ただし、ワンショットに弱い…

7ターン目、相手はハラヒシバッタを出してターンエンド。絶対に悪いことを考えています。次のターンで決めてくる合図です。

<擬態>してやり過ごした後、一気に攻めてきがち。

私の7ターン目、ここで空蝉の皮鎧を引き込みます。エサは貯めず、ネプに皮鎧をつけてガッチガチに固めます。ヤンバルが来るまで耐えろ…

8ターン目、ついに相手が動き出します。玉響2枚でカイコニセハナ(金色の顎門付き)を場に出し、クロオオアリを2体展開、金色の顎門でハラヒシで600×2倍ダメージをネプチューンに当てるなど猛攻撃を仕掛け、空蝉の着いたネプチューンを倒しました。カイコによってとびだせない恐怖があったものの、相手は削りきることができませんでした。

次のターン、私はヤンバルを引き込み召喚。少しほっとします。その後、ネプチューンを再びたて、相手をガッチリとロックして勝利をつかむことができました。

恐らくこんな感じのデッキ。

「お疲れ様でした」の後、お互い笑顔で
「「い~やしんどいな!!!!」」と叫んでいました。こんな試合を最大7回繰り返さなければなりません。(盤面もデッキも、すべてうろ覚えなのは悪しからず。)

予選1回戦後の情報共有

1回戦を終え、とりあえず集合した私・翔ゴキ・R先輩。戦績はたしか
・私VSワンショット 勝利
・翔ゴキVSワンショット 勝利
・R先輩VSバッタデッキ 敗北
となりました。R先輩は序盤でサバクトビバッタを出され、成すすべなく敗北したようです。私のデッキにとっても嫌なパターンだけに、背筋が凍ったところでした。

唯一無二のランデス持ち。最速2ターン目に出されるとつらい。


主観ですが、バッタデッキはキマダラドクバッタをシングル買いして構築しなければならず、正直組みづらいです。私も対策できていないデッキではありましたが、流石にそこまでバッタ使いはいないはず。
R先輩は1回戦こそ負けましたが、競技クイズだと誤答した後にありえないくらい連答する、全国屈指のクイズプレーヤーです。次は必ず勝ちます。

まだ見ぬ「水生殺し」に燃えつつ、お互いに励まし合いながら2回戦へと送り出したのでした。

予選2回戦、敗北。

うわ~ん。

負けました。ハンデスに。(自由律)
いや~2ターン目で相手がコバルトブルータランチュラを置いた時点でハンデスだとは分かったんですよ。ただ3ターン目にホウセキゾウムシを出せず、がら空きの4ターン目にヤツが来たんですよね。

激痛針が怖い4ターン目、乗り切れず。

その後、ようやくホウセキゾウムシを立てるも、5ターン目に今度はヤツが来ちゃいまして。

神経毒が怖い5ターン目も、乗り切れず。

ホウセキゾウムシはサシハリアリに倒され、私は神経毒を食らい、泡を吹いて倒れました。合掌。

「毒グモ」という言葉自体に迫力があるためか、タランチュラに攻撃されると大変なことが起こると思っている方は少なくないようです。しかし、タランチュラの毒で死亡例はありません。咬んでくること自体が稀なこともあり、タランチュラの毒についての研究はあまり行われていないのが現状です。

https://magazine.cainz.com/article/112516

予選2回戦後の情報共有

予選2回戦を終え、再び集まった3人。結果は…
・私VS白銀ハンデス 敗北
・翔ゴキVS時雨水生 敗北
R先輩VSハンデス 勝利
となりました。

翔ゴキは得意の水生昆虫に当たり、序盤からプラコガでエサの裏返しに成功。ところが、相手がナミアメンボを採用していたため、あっけなく倒されてしまいます。そのまま青エサを貯められていった挙句、待っていたのはこの1枚。

1枚で2体蟲を出せる、一生強いカード。そして何より美しい!!!

パラワンをエサ場から2枚出されてゲームセット。

一方R先輩は、白銀蜘蛛の糸を利用して4回ハンデスを決めて見事勝利。めちゃくちゃ気持ち良さそうでした。

こうして3人共に1勝1敗と、負けることはもちろん、引き分けることもできない状況になりました。激熱のサイドバイサイドの中、予選3回戦に向かうのですが…

ということで、今回はここまでにします。
最後まで読んでくださって本当にありがとうございます!
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それでは一番書きたい「予選3回戦」は次回へ。どうぞお楽しみに!

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