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クラフトジンのクラフトとは?
クラフトジン、なにがどう違うの?と訊かれることがあります。これまで何となくイメージだったのですが、私なりに整理してみようと思います。
「クラフト(craft)の意味」
クラフトジンのクラフトの意味は、クラフトビールのクラフトと同じ意味あいだと思います。
【比較的小さい規模で作られる、英語のクラフト(craft)に由来した工芸品・技術などの意味から、職人の手作業で生産されたものをクラフト◯◯と呼ぶ』また『その土地ならではの特性や風習などの伝統が込められている】
転じて、
【職人の技術をもって、比較的小規模な蒸留所で、その土地ならではモノを込め、作り手が表現したい味わいを自由に形にしたもの】
※定義がある訳ではないため、私なりの理解は
こんな感じです。
とはいえ、例えばサントリーさんの様に大きな会社からもクラフトジンを出しています。なのできっとクラフトジンと呼ぶかどうかは作り手さん次第なんだと推察しますし、もしかしたら販促方針とか影響してるかもしれません。
「クラフトの意味」についてはココまでとして、少し、小規模蒸留所の話に触れたいと思います。
ここ数年、小型蒸留器を導入してジンを蒸留する小規模な蒸留所が沢山できました。そしてこれからも増えると思います。
いずれも銘々の土地の特性を活かしたり、その土地ならではの素材(ベーススピリッツだったりボタニカル)を用いたりして、こだわりの詰まった様々なクラフトジンが作られています。
私がクラフトジンに出会って感じている事の1つに、そういう小規模な蒸留所の方々、とても地域コミュニティを大切にしていることです。地域活性化に繋がる事を意識されている方々が多いと感じています。
話が日本から離れますが『SIPSMITH』というロンドンドライジンがあります。
※ロンドンドライジンについては「ジンの定義」記事にて説明
この『SIPSMITH』蒸留所は、伝統的製法を現代の技術で磨きあげ、シンプルで洗練されたジンを作っています。
『SIPSMITH』蒸留所は2009年に創設されましたが、その前年2008年にジンの製造免許を取得するまでの道のりは困難を極めていたようです。当時のイギリス法律では、ジンの製造免許は1800リッター以上の大容量のジンを一度に作れるような大規模蒸留器でなければ取得できませんでした。『SIPSMITH』が目指す昔ながらの製法は1度に少量しか作れません。そのため彼等は何年もかけて法律改正を政府に訴え、そして念願の製造免許を取得したのです。
2008年の法改正がされた後、イギリスでは多くの小規模蒸留所が生まれ、再びジンブームが起きました。それが拡がり、今ではヨーロッパ、アメリカだけでなく世界中で小規模蒸留所のジンが作られています。もちろん日本もそうです。
『SIPSMITH』関連の本を紹介しておきます。
この本は、お酒の話というより各人の生き方が主です。
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シンプルであり、かつ確固たるこだわりがあること
関連して、Swan Lab(スワンラボ)という『SIPSMITH』が提案する、日本独自のコミュニティがあるようなのでリンク貼しておきます。
ふと、『SIPSMITH』蒸留家の熱意が無ければ、今のクラフトジンブームはまだ起きてなかったかもしれないと思うと、私には感謝しかありません。クラフトジンを創っている全ての蒸留家のこだわり(ジン作りのSTORY)も素晴らしいと思いながらジンをみています。
『SIPSMITH』のロンドンドライジンに出会ったら、ぜひ飲んでみてください。私はいつか機会があれば『SIPSMITH』蒸留所へ行きたいなぁと想いを馳せております。
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右:ジュニパーベリー2倍
左:スロージン(リキュール)※国内流通品では無
(海外にはその他ラインナップが有ります)
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(地図荒めかもですがイギリスです)
このアプリについては
「ジン(クラフトジン)を愉しむためのアプリ紹介」
記事にて紹介