「いい感じの石ころを拾いに」を読んでから 拾いに行ってみた。
宮田珠己さん著の「石拾い」の本です。
そのものずばり「石拾い好き」の人の為の本です。
全国の石拾いスポットMAPも 簡潔に示されています。
っていうと もう終わってしまうのですが、表装からして素敵です。色とりどりの石がいっぱい…♡人間の手が一切加えられていないにも関わらず この色のバリエーション。石って なんて奥深い芸術なんでしょう。
などと、私が拙い言葉を並べるよりも、noteの中に宮田珠己さんをお見かけし、上記のチャンネルを見つけました。
「いい感じ」とは《はじめに》の中に記されているので 失礼を承知の上で 抜粋させて頂きます。
〝 旅先でなんとなく石を拾う。とくに石を集めたいわけでも、記念品として持ち帰りたいわけでも、地質に興味があるわけでもない。ただなんとなく、気がつけば拾っている。海辺や川原に転がる雑多な石の中から、しっくりくるものを探す。ときどきこれは!という石に出会う。なにがこれは!なのか、うまく説明はできない。ただ、なんかいい感じがする。
ー中略ー
拾うのは、価値のある石ではない。なんでもない石。何石かもわからないことがほとんどだ。調べようとも思わない。そうやって適当に石を拾ううちに、少しずつ本気が出てきて、もっといい感じの石はないかと考えるようになった。……これは石ころ拾いの本である。念のため断っておくが、石の図鑑ではない。日常生活の合間に、ただただ自分にとっていい感じのする石ころを拾いに行く、そういう話を書いてみようと思ったのである。“
と書かれています。石というと 子供の頃に学校からの帰り道に 家までずっと蹴り続けて帰れたら勝ち!みたいな黒くてゴツゴツ・ザラザラした「the石🪨」を思い浮かべる方も多いと思いますが 日本中を探すと なんと色とりどりの石が落ちていることかと 気になっておちおち上を向いて歩いていられません!
ということで 関東住まいのかものはし1号は 巻末の【石拾いスポットMAP】
を頼りに、数箇所の石拾いに出かけました。新潟県糸魚川市の 青海海岸付近で翡翠を拾った話は以前に書いたので 興味のある方は寄り道をどうぞ‥‥。
この本の中で宮田さんは、実際に新潟県糸魚川、静岡県伊豆御前崎、北九州藍島、青森県津軽、北海道等に行かれています。
実際、かものはし1号が石を拾うことを文章にしたらどうなるか…想像するのも難しいです。でも、著者の宮田さんはまるで退屈させることなく、対話の時には会話のリズムもスムーズに心地よく、まるで自分がその石拾いの場に、一緒に参加しているかのように錯覚させてくれるのです。
今、手にしているこの石は、本当にいい感じの石だろうか。とりあえず保留にしておこう。おぉ〜ここにもいい感じの石があるじゃぁないか。早速キープだ。これを逃したら、もう二度と人生で巡り会えないかもしれない、貴重な石ころかもしれない。いやいや、もっといい感じの石ころが、数歩先にあるかもしれない…諦めきれない、まだ暗くなるまでは、と、ついつい熱中してしまう石拾いについてが書かれています。
また、メノウコレクターさんに会いに行かれたり、東京ミネラルショーのことも書かれていて、石を拾うだけでなく、買ったり、石が景色のように見える風景石の話など、バラエティに富んだ内容になっています。
実際に行かれる前に読むも良し、行ったつもりで読むも良し。
手元に一冊あると、童心に帰れる本だと思います。
過日かものはし1号が津軽で拾ってきた石をぞうぞ。