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桑の実、アケビ、蕨採り。

最近バスに乗ってお出かけした時、窓から外を見ていると、歩道に日陰を作っている大きな街路樹と一緒に、大人の背丈ほどの桑の木が生えていました。
あの特徴的な艶々した、ちょっと先が尖った大きな葉。もしかしたら秋に、美味しい実がなるのかも…なんて期待してしまいました。


今はスッカリ様変わりしてしまいましたが、実家の周りはとても自然豊かな小高い丘の上にありました。
春はわらびにゼンマイ、つくし、ノビル、草餅に入れると香り高くて美味しいヨモギ、春の七草は家の周辺であっという間に揃う様な環境でした。
秋は、山での収穫でとっても忙しくなります。まるで冬眠前のクマの🐻様に、毎回 桑の実やアケビやドングリ(観賞用)を持ち帰っては、そのまま食べたりジャムにしたりしていました。
「こんなに沢山持ってこないで〜」と母親が根を上げるほど、桑の実を持ち帰ったものです。

山は時期になるとハンターの人が来るほどの場所で、冬は危険なので立ち入り禁止になります。その前迄に、いかに多く収穫するかが楽しい遊びになっていました。


桑の実はとても甘くて美味しい反面、熟すと柔らかくて潰れやくす、洋服や手に果汁が付くと紫色に染まってしまいます。爪の間に入った色はなかなか抜けず、お風呂に入っても数日は落ちないものでした。やっと落ちたと思うと、また次の収穫に向かうので、完全に今季の収穫時期が終わるまで私の指や爪はいつも美味しそうな桑の実色をしていました。

アケビを取るのはとても難しく、たいてい大人に先に収穫されてしまうのでした…でも春先に花を見つけておいて、「秋になったらこの辺に…」と前もって場所を把握しておくと取れることもありました。淡い紫の肉厚の皮の中の、ほのかに甘い中身がたまりませんでしたね。

桑の実のジャムは市販品があります。草餅も一年中食べられますし、乾燥の粉末も販売されています。でも、やっぱりどうしても摘みたてにはかないません。
自生の桑の実を摘むのは難しいかもしれないけど、来年の春はヨモギを摘みに行こうかな…シロツメクサの冠も作りたくなってきたなぁ…草の香りが懐かしい〜クンクンクン。



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