[シガーボックス]2024関東(シガーボックス大会)

(筆者はドラゴンではありますが、ヒョ◯ガくんとは関係ないです。念のため)

今回紹介するのは先日行われた関東シガーボックスコンテストで2位に輝いた、松本エイト氏のシガーボックスの演技です。

クロスアームポップコーン、アンチスピンを使ったバランス技を序盤からぶっ込んでくるこの勝負根性バチバチの構成は、見る人を1発目から「なんかこいつやってくれるんじゃね?」っていう期待を抱かせてくれます。そうです。やってくれるんです。


その昔GTOというハンドルの人が大阪大学にいらっさいまして、その方が開拓したギャラクシーっていう技があります。シガーボックスを積むときに腕を交差させて積む→何かしらの(タンブル/端投げ/(マルチ)レインボー)をループさせるっていう技です。その発明により、「シガーボックスを片手に2個、もう片手に1個持った状態から始動する技」の表現力が大きく広がった、というコントリビューションがあります、あったはずです。動画が無くなっててつらい。(たぶんBGMが著作者の申し立ての対象になった)

それをさらにねてるくんというハンドルのジャグラーが左右対称になるように発展させました。(動画はドラゴンが知る限り多分ないです)
その後同大学の後輩たちやその他のジャグラーにも受け継がれ、2010年代中盤に、ギャラクシーを主力技に据えた関西のジャグラーが大会で優勝する、という流れが歴史的にありました。そんな歴史的な流れが本記事のメイン動画のジャグラーに結実する、っていう流れがあったのですが、結構参考動画が消えててかなしい....

前述したねてるくんについてなんですが、肘(というか腕の外側)でシガーボックスの姿勢をコントロールする特殊技、シガーボックスのデコレーション面をつかってシガーボックスを駆動させる技術、アンチスピン系統、フラットトス系統の技術などを開拓したジャグラーでもあります。 特にアンチスピン、フラットトス系については、記事の演技でもかなり主題になっていて、1:28くらいから1:44までその影響が色濃く出ています。
2:02のアンチスピンからバランス技への移行や、2:34のオーバーヘッドアンチスピントスからフラットトスへの移行は、オリジナリティを付加した、松本エイト氏の研究の結実であるように思われます。

2:59くらいの置いてあるシガーボックスをシガーボックスで挟んで、4シガーボックスへ移行して、一個浮かせている間に箱をリズミカルに叩くように挟む技への移行は白眉です。シガーボックスの個数移行におけるリズムの創造ってかなりしんどい気がするんですが、その問題を解決してみせたあたりはとてもファンタスティックです。ジーニアス。

4:02から始まるコンビネーションの、4:05の一瞬クロスアームポップコーン(積んだ箱を箱でそのまま跳ね上げる 回転数は場合によって違う)が入るところはまさに「阪大っぽい」大技だと思います。 
テンシュンという名前のシガーボックスジャグラーがそこからガラス(4個以上のシガーボックスを回収する際に「挟んで」回収する技)をどこかでやっていたのを覚えていますが、その直系である気がします。


その後のマニピュレーションの流れもあんまり見ない流れです。シガーボックスがなす平面を崩さない、2010年代型のシガーボックスの技術に難易度を付加し、「面に縛られない」進歩的なマニピュレーションで締める、という5分近いフルコースのような内容でした。すごい。すごくすごいよこれは。ジーニアス。マーヴェラス、ファンタスティック。マジですげえ。

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