ジャグリング公演のライブ配信ができるまで。
自己紹介
こんにちは。shogunです。
「SHOGUN」という名前でパフォーマンス活動をしていたり、
舞台公演のライブ配信の受託業務をしたり、
イベントを作ったりなど、様々な形でジャグリングと関わっています。
この記事では、「ジャグリング公演のライブ配信」をテーマに、
実際にライブ配信を行うまでの流れや、ジャグリングを配信する上で工夫していることをざっくばらんに書きたいと思います。
※この記事は「ジャグリングアドベントカレンダー2022」にエントリーしている記事です。
これまでの経歴
皆さんは「ライブ配信」と聞いて、どんなものを思い浮かべるでしょうか?
You Tubeでのゲーム実況の生配信や、音楽アーティストの有料公演などなど、人によって様々かと思います。
私が主に関わっている配信は「パフォーマンス公演の有料ライブ配信」です。具体的に過去に担当した案件を挙げると、
Japan Juggling Festival 2022(2022年9月)
空転劇場番外編Beyond(2022年11月)
ももたろうNeo(2022年12月)
などです。
ライブ配信を行うまでの流れ
舞台公演でライブ配信を行うことが決まってから、実際に公演本番に配信を行うまでの流れを簡単に紹介します。
大きく分けると、次の7つのステップに分かれています。
舞台公演の主催者とのミーティング
公演日程・会場、どんな配信を作りたいかなど、要望を聞く。
配信プラットフォームを決める
投げ銭を受け付けたいなど、主催者の要望に適した配信プラットフォームを選択する。
同時に配信チケットの販売管理も引き受けることが多い。
機材構成、配信スタッフを仮決めする
配信の内容、会場、予算規模にあわせて、ザックリと組む。
会場の下見
インターネット回線の速度、カメラを置く位置、配信ブースの位置などを確認する。
機材構成、配信スタッフを確定する
会場下見を経て、実際に使用する機材を確定させる。
テスト配信
本番と同様の環境でテスト配信をする。現場によっては、本番直前に行うことも多い。
本番
配信本番中のポジションは、例えば次の通り。
カメラ操作をする「カメラマン」
配信用の音声の調整をする「配信音声」
複数のカメラを切り替える「スイッチャー」
視聴者と同じ画面を見ながら問題なく配信が行えているかを確認する「配信管理」
以上の7つのステップを経て、ライブ配信が行われています。
パフォーマンスを配信する時に気をつけていること
私は、コロナ禍に入った2020年春ごろからライブ配信業務をはじめました。
独学だけではなく、ライブ配信に関する会社へ入って業務経験を積んだりもしてきましたが、正直なところコロナ前からずっとライブ配信をしてきた方々と比べると、まだまだ経験が少ないかと思います。今後もいろんな現場を通じて勉強していきたいです。
ただ、一人のジャグラーとして「ジャグリングを配信する」という点においては、自分なりに工夫していることがあります。今回はそのうち3つを紹介します。
オペレーターは、ジャグリングへの理解度が高い人にする
本番中に実際にカメラを操作する「カメラマン」や、カメラ映像を切り替える「スイッチャー」には、自身もジャグリングをやっている人だったり、パフォーマンスの撮影を慣れている人に担当してもらっています。
舞台公演の当日はとにかく時間が少ないです。当日のリハーサルで初めて出演者の演技を見るという場合も多いです。
少ない時間の中で最大限良い画作りをするために、ジャグリングへの理解がある人をオペレーターとして採用しています。
現場の臨場感が伝わる音作り
最近では、劇場に観客がいる形での公演を配信する「ハイブリッド形式」の公演も増えてきました。
空間全体の音をまるごと集音できるマイクを使用し、劇場の観客の拍手や道具のキャッチ音を配信に乗せています。音と一緒に臨場感も伝えられればと思っています。
安定した回線
ライブ配信を行う上で、要となるのは「インターネット回線」です。劇場でどんなに素敵な公演が行われていたとしても回線に不調があったら、その様子を配信を見ている視聴者へ届けることはできません。
舞台公演の日だけ使用するNTTのインターネット回線を引いたり、業務用のWi-Fi機器を使用するなどして、安定した配信の実現を目指しています。
今後挑戦したいこと
コロナ禍に入り、舞台公演のライブ配信は急増しました。
舞台公演は出演者と観客が「時間と空間を共に共有する体験」であり、ライブ配信で現地での体験の100%を伝えきることは難しいと思っています。
配信チケットを購入してくれる方のため、可能な限り劇場の熱量を伝えるべく先述のような工夫をしています。
コロナ禍がはじまって、2年半以上。コロナ対策ガイドラインが徐々に緩和される中、今後、舞台公演のライブ配信がどうなっていくかは、なかなか予想できません。
最近は、劇場での公演をライブ配信で届けるだけではなく、ライブ配信ならではの体験だったり、配信視聴者の優先度を高く設定したコンテンツを作りたいとも思っています。
より良い配信、より良い体験を作るために、これからも努力していきたいと思います。
最後にちょっぴり宣伝
・とぽらぼ旗揚げ公演「しっ」
京サリとSHOGUNによるパフォーマンスカンパニー「とぽらぼ」。
演劇の中に演出手段としてジャグリングパフォーマンスを用いて、物語の場面を彩っていきます。
共同主宰・出演者として関わっている団体の旗揚げ公演の様子を2023年2月4日よりオンライン配信します。
【チケット販売開始期間】
12月16日(金)〜
◆公演詳細&チケット購入
・空転劇場番外編 Beyond
先月、11月24日(木)と11月25日(金)に開催されたジャグリングオムニバス公演。配信全体のディレクションを担当しました。
現在、アーカイブを見られる配信チケットが販売中です。
【配信チケット販売終了期間】
11月24日(木)公演 配信チケット→12月24日(土)23:59
11月25日(金)公演 配信チケット→12月25日(日)23:59
◆公演詳細&チケット購入
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