+11℃の熱狂【BIGMAMA】【ライブレポ】

ライブに行って感想を書くのは、これで3回目になる。
(ちなみに、1回目はsumika、2回目はBaseBallBearを書いた)


BIGMAMAのライブは、もしかしたら一番感想が書きにくいかもしれない。それだけライブに熱中してしまう。何も考える余裕がない。何も覚えてないぐらい頭に血が上る。いや、更新サボってたから書けないのかもしれないけど。それにしても、何か実りある文章をオシャレに書こうと思ったのに、ずっともみくちゃにされながら叫んでた覚えしかないもんだから、全部「熱い」「エモい」「最高」とかしか出てこない。
という訳で、アルバム『-11℃』に収録されている曲を中心に、ツアー『+11℃』大阪公演で感じたことを徒然なるままに書いてみる。


開演時間の午後6時、BIGMAMAのライブ恒例の粋なアナウンスがこう告げる。
「いつも以上に熱くなっております」
この時点で会場の体温がちょびっと上昇するのが分かった。
目の前の男性5人ぐらいのテンションは始まる前から最高潮。きっと彼らはアリーナからライブを熱くする立役者になるだろう。

さあ開演だ。スモークの中、5人がステージに出てきた。
1曲目から、ライブではあまり聞き馴染みがない重量感あるイントロ。いきなりのInsomniark
CDで聴くよりも壮大さが増している。バイオリンが響くパートに入ると、たった数小節のイントロなのに、一刻も早く歌声を聴きたい思いに駆られた。
「眠れる森には美女なんていやしない」
金井王子の中性的で甘い声が耳に流れ込んできて、BIGMAMAのライブが始まったという実感がついてきた。

この時点でにオーディエンスは十分温まっているのだが、続く2曲目はキラーチューンStrawberry Feels。当然と言うべきであろうか、早くもダイブの嵐が巻き起こる。今回のライブはやはり何か違う。そう思わされるスピkード感だった。
Flameout、ファビュラ・フィビュラとハードな曲が続いたところに、畳みかけるようにJelly Miensがくる。Gt.柿沼の伸びやかなボーカルは今回も健在だ。それどころか、いつもより声出てる気もする。

ここで、最後の一口、ヒーローインタビューと、少し甘く優しい雰囲気が漂い始めたところで、Miffy's Mouth。CDよりも激しいアレンジではあったが、荒れ狂っていた会場が徐々に和やかになっていく。

I Don't Need a Time Machineのアウトロに繋げて、ややスローテンポでFunbalanceのサビが聞こえてくる。声色の違うツインボーカルがファンタジックに響く。さらに、走れエロス、the cookie crumbles、そしてライブの新定番となりつつあるPOPCORN STARと、スピード感溢れる曲が続き、会場のテンポは最高潮に達する。

ものすごいスピードで駆け抜けようとする会場の雰囲気を一変させたのが、CRYSTAL CLEARだ。落ち着いた青い照明の中、金井の繊細で美しい声が響き渡る。歌い終わったあとには、拍手もはばかられるような神秘的な時間が流れる。
そのまま始まるHigh Heels, High Life。会場はますます幻想的な空間に変わっていく。

「涙は急に止まれない」
そう言って歌い始めたGhost Legは、とても新曲とは思えないほど安定感のある仕上がりだった。会場もしっかり盛り上がっている。自分がリードトラックに投票しただけに、一段と素敵に感じた。

ライブもクライマックスに差し掛かったところで、いよいよファンの投票でリードトラックに選ばれたStep-out Shepherd。これがリードトラックたる所以なのか、セットリストの中でも圧倒的な存在間を放つ1曲だった。No.9、MUTOPIA、Sweet Dreamsと続くと、そろそろライブも終わりに向かう雰囲気が出はじめる。
そしてラストは、やはりと言うべきか、YESMAN。金井と柿沼がインタビューでも「ライブで一番やりたい曲」と語った曲である。
「今日この場所を、BIGMAMAを、選んだあなたの全てを肯定したい」
彼は決して派手なことを言えるタイプのボーカルではない。しかし、いつも温かい言葉で私たちを受け入れてくれる。サビの「あなたの全てにYes, I'm  a YESMAN」の大合唱では、思わず温かい涙がこぼれそうになった。

5人がステージから去っていく。アンコールを求める拍手は鳴り止まないが、無情にもアナウンスが閉演を告げる。
圧巻の全27曲。MCもなければアンコールもない。2時間の一本勝負。
彼らの心意気は充分すぎるほど伝わってきた。

2つ思ったことがある。
BIGMAMAは、メジャーに行っても何も変わっていない。安井さんがクールに奏でるベース、マイクを通さずに叫ぶリアド、満面の笑顔でバイオリンの弓で観客を煽る真緒ちゃん、前に出てきてレスポールをかき鳴らすカッキー、そして、圧倒的なオーラで観客をBIGMAMAの世界に引き込む金井。彼らはメジャーに「引っ越し」ても、何一つ変わっていない。
しかし、BIGMAMAは確実に変わり続けている。「もうやりたいことは一度やり終わっている。そこからどう広げていくか、新しいことを更新していくか。」そう語って放たれたアルバムは、今までとは見たことがない世界を私たちにぶつけてくれた。ライブのスピード感は、彼らの進化の速度につられて上がっていったんじゃないか、そんな風にも思われてくる。

「変わらぬまま変われるように」
そんな誰かの詞を思い出しながら、次のシングル『mummy mummy』への期待に胸を膨らませている。

ここまで読んでいただいてありがとうございます。
最後に、大阪公演のセトリ書いておきます。ここだけはお口ミッフィーということで、有料部分にしています。興味がありましたら、投げ銭感覚で見ていってください。


BIGMAMA Tour +11℃ 2/16 なんばHatch セットリスト
Insomniark
Strawberry Feels
Flameout
ファビュラ・フィビュラ
Jelly Miens
最後の一口
ヒーローインタビュー
Miffy's Mouth
Make Up Your Mind
alongside
I Don't Need a Time Machine
Funbalance
走れエロス
the cookie crumbles
POPCORN STAR
春は風のように
CRYSTAL CLEAR
High Heels, High Life
foxtail
Ghost Leg
We have no doubt
荒狂曲“シンセカイ”
Step-out Shepherd
No.9
MUTOPIA
Sweet Dreams
YESMAN


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Tachibana
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