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勇気を持って 美しく、強く生きること

青い。どこまでも真っ青だ。
歌い出しのアコギ、サビのあらゆる楽器、そして太くてたくましい歌声が、何かが始まる衝動を表現しているようだ。

夜を越えて
闇を抜けて
迎えにゆこう

光る朝も
雨も虹も
今から全て迎えにゆくよ

『ファンファーレ』は、劇場アニメ「君の膵臓を食べたい」の主題歌だ。
病気で余命が残されていない少女を主人公とするストーリーは、ところどころに、死と隣り合わせな感覚をはらんでいる。
そんな劇中で流されるこの曲は、それでも生きたい思い、ただ生き延びるだけではなく命を燃やしたいという、強い思いを描き出している。
死と隣り合わせだからこそ、力強い「生」をありありと感じさせることができるのだ。

暗い暗い暗い部屋を作って
目を塞げば気付かない
チクチクチクチク
心は傷まない

眩しい眩しい光遮る
カーテン開くのは
他ならぬ僕だ
震えた僕の手だ

生きることは、辛い。
目を背けたら、見たくないものを見ないで済む。
けれど、「生」を感じ、美しい人生を生きるためには、どうしても勇気が必要だ。
Nothing Venture, Nothing Gain.
日本語で、蒔かぬ種は生えぬなどと訳される。
どうなるか分からなくて、傷つくかもしれない怖い状況で、それでも一歩踏み出せる人だけが、喜びに溢れた人生を手に入れることができる。

今これを読んでいるあなたは、確かにここに存在している。
そして、目を塞ぐのも、その場に立ち尽くすのも、力強く歩むのも、全て自分次第な世界に生きている。
生きる目的が見つかったとき、自分を好きになったとき、誰かの愛に触れたとき…
そんな至高の喜びを感じたくはないか。

音楽雑誌のインタビューで、vo.片岡健太さんは、「この曲はsumikaを組んだばかりの頃を思い出して作った」と、繰り返し語っている。
がむしゃらに走った日と同じ気持ちで作ったからこそ、若い衝動を書きならせるのだろう。
sumikaは、片岡さんの不調で、2015年に活動を休止していた。
音楽ができることが当たり前ではなくなった彼らだからこそ、何かが始まる胸の高鳴りや、日々を全力で生きることの大切さを、等身大が伝わってくるのだろう。

煌びやかでもあり衝動的でもある音が、鼓動を早める。
遠くまで響きそうな声が、力強く背中を押してくれそうな声が、ひとつひとつの言葉を丁寧に紡ぎ出す。
朝、虹、光
前向きなキーワードが、心に入ってくる。

この曲が終わったとき、胸が高鳴ってはいないか。
なんでもできそうだと思わないか。
人生を変えられそうな気がしてこないか。

さあ、勇気を出して。
「愛しかないしか」が合言葉のsumikaが、そして世界が、愛を持ってあなたを応援している。
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国民的音楽番組に出演し、Twitterでトレンド1位にランクインし、日本中の話題をかっさらったバンド・sumika。
今日は、彼らの最新曲、私の大好きな1曲「ファンファーレ」について書きました。
明日、sumikaというバンドへの私の愛を改めて書きます。

引用
ファンファーレ / sumika
作詞 片岡健太

rockin' onのメディア「音楽文」にも掲載されました


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