小学校の時の思い出➀
小学校3年ぐらいの時。席替えで、クラスで一番頭の良い男の子と隣になった。
榎本君という名前だった。スポーツ万能、リーダー気質、勉強できるの三拍子。私は、もともと話しかけないので、ノートにマンガを描いて一日を退屈に過ごしていた。手っ取り早く言えば学校って、毎日あるのなんで?という感じ。
榎本君はすごく人気者。だれでもが「えのもと~」「えのもとー」とわいのわいのうるさかった、うるさいのが嫌いなので、耳を塞いでいた。ちょっとうんざりしていた。そして、なぜだか、榎本君はいつも、椅子にまっすぐに座れないでいた。
こっちを向いて座っているのだ。で、鼻炎。一年中鼻炎。今は花粉症だろうと思う。
落ち着きもなかった。天才なのに、落ち着かない。私はじっとしているのが好きだったので、しょっちゅうトイレに言ったり、あそんでいちいち彼が私の後ろを通ってすわるのが、イライラいていた。すこしはおとなしくできないのか?と。
いや、今思えば、多動症。ADHDアスペルガー天才編。なのでしょう。
あの頃は、そんな言葉なかったからね。
きっと、隣の私の名前も覚えていないだろう、というぐらいの目まぐるしい忙しさ。勉強、友達、スポーツ。
ある日、体育の時間に、汚してしまったのか濡れてしまったのか、
授業に来たら、シャツ一枚になっていた。冬だった。
寒くないのか?と思いながらもしらんぷりしてじっくりと、私は担任の絵を描いていた。
「ねー、○○ちゃんてさ(いきなり下の名前)、すごいよね、絵上手いよね、あいつにそっくりだよ」と話しかけてきた。
みると、その時シャツのボタンをちゃんと付けていなかった榎本君の心臓が見えた。驚いた。
心臓からお腹まで手術の痕ががっちり残っていた。縦にね。
実は私も子どもの時、心臓の手術をしたので、お、手術してるんだ、と共感して、
「ね、これさ、なに?何の手術したの?」と初めて声を掛けた。
そしたら、榎本君は言った。
「解剖の本を見てたら、人間の中に内臓が詰まっている、って書いてあって、本当かな、と思って自分で包丁で切ってみたんだ」と。
「え?????」ショック。死ぬぞ?
「そしたら、大量に出血してすぐ病院に連れていかれて、内臓がみれなかったんだよね~」だって。
「いや、死ぬよ、元気なのに、なんで?」
「どうしても見たかったんだ、親に殴られて怒られたからやめたけどさー」
だって。
ビックリした。変な人もいるもんだ。
頭いい人って、ぶっ飛んでるんだ。まじか。
小学校3年生でマンガに夢中な私は、どう話しかけたらよいのかわからず、
「死ななくて良かったね」といったら、
「医者も親もそういった、出血多量って死ぬんだってね、知らなかった。内臓は結局みれなかったんだよなぁぁぁぁ」
だってさ。
小学生って、何考えてんだか。多分、化学者になっている気がする。医者というより、化学者。
なにやってるかな?あれで懲りて、包丁で切ったりはしていないと思う。
なんだかんだ、いつも優しかった。
声がでかくて、私が耳を塞いでいると「ごめん、大きな声で」とか。
そういう私は自閉症だった。いまは大分克服。大人だからね。
相槌の打ち方から、笑い方練習したので。
相変わらず、人は嫌い。大勢は嫌い。集まって2人まで。
親友は生涯ひとり。
急に榎本君思い出して、書いちゃった。。
これ、おもしろいので、次回もへんなやつ特集にします。
予告 藤森の笑顔ってことで。